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中国人が金や仮想通貨を好む背景とは?
提供:SBIゴールド
勝海舟から見た中国人の経済観、国家観
江戸幕府の幕臣であり、明治維新の際に重要な役割を果たした勝海舟は中国に対して独自の見解を有していました。彼の語りをまとめた『氷川清話』の中で、「日本が日清戦争に勝ったあと、中国に勝ったと言っているが、経済で負ければどうしようもない、その点中国は日本以上に経済的な強さを持っている。また、中国は、人々の社会であって国家や政府に対する意識はあまりなく、経済的な民族である」と発言をしています(注1)。
今では、勝海舟の「予言」の通り、中国は経済大国になりました。では、もう一方の国家概念や経済的観念についてはどうでしょうか?
今回は、金の問題などとも絡めながら考えてみたいと思います。
中国人はなぜ金が好き?
中国人が富としての金を好むことはみなさんすでにご存知かと思います。中国は、世界で金需要が最も多い国のひとつで、インドとの地位を争っています。ここ数年は中国が上回っています(注2)。
金地金からジュエリーに至るまで、中国とインド両国は経済発展を背景にその需要を伸ばしてきました。この両国は、歴史も古いためにその中で富としての金に対する高い認識が培われたとも考えられます。
特に中国は、金地金などを富の象徴としてみる傾向があり、これは国家、政府にかかわりなく個人が持っていられる安心資産として見られているとも考えられます。このことは、先ほどの勝海舟の言葉とも符合します。
中国人の経済観と仮想通貨
さてもうひとつ。最近の傾向として中国における仮想通貨における興隆も、この経済観念や国家概念との絡みから見ることもできるのではないかと思います。
仮想通貨こそは、国家権力の裏付けのないものです。その仮想通貨を考えるとき、いまや中国の存在を抜きに考えることはできません。ただ、中国における取引市場が閉鎖され、今後どのような展開になるかは注目されるところです。規制当局である中国人民銀行の動きも注意する必要があるでしょう。この国家の裏付けのない仮想通貨への投資が盛んなことも、個人の経済を重視する中国的特質が表れているとも見ることができるでしょう。
- (注1)参考文献 勝海舟著、江藤淳、松浦玲編『氷川清話』講談社学術文庫 講談社。2000年12月発行。
- (注2)World gold CouncilのGold supply and demand dataによれば、2012年から2016年の需要では、1位中国、2位インドとなっています。
https://www.gold.org/data/gold-supply-and-demand ※外部サイトに遷移します。
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