2025年12月8日〜2025年12月12日
更新 : 2025/12/5 18:00
(通常毎週金曜日夜更新)
年末ラリーへ体制整うか、FOMC注目
今週の株式見通し
| 主要指標の推移 | 日経平均株価 | 50491.87(前週末比 +237.96) | TOPIX | 3362.56(前週末比 -15.88) |
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日銀の12月利上げ観測が強まった今週の日本株相場では、TOPIXが最高値を奪回した半面、日経平均株価は戻り切れなかった。一方、物色テーマは生成AIから自律型ロボットの「フィジカルAI」へと広がりをみせ、小型材料株人気も本格化しそうな気配がある。来週はFOMCも控える中で、年末ラリーへ向けた勢いに弾みが付けられるかが注目される。
日銀の植田総裁の講演会での発言を受けて、12月会合で政策金利が0.75%(現行は0.5%)に引き上げられるとみる向きが一気に増加した。ただ、マーケットの関心は12月の利上げそのものから、来年の継続性へと即座に移行した。講演で植田総裁は、利上げの可能性とともに、物価目標の達成には至っていないという考えも示唆したため、1%への追加利上げには依然慎重だという見方が優勢だ。
また、来週はFOMC(米連邦公開市場委員会)が開かれる。FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策に関しては、90%に迫る確率で政策金利3.75%(幅上限)への前回に続く引き下げが予想されている。米国では政府機関閉鎖の余波で不十分ながら、経済データは労働市場の減速を示している。ただ、仮に利下げが決定した場合も当局者の間で意見が割れていれば、株式市場は素直に反応しないかもしれない。
一方、12月は日米ともに株高になりやすい季節性が知られる。2000年以降(昨年まで)では、同月に日経平均は平均で約1.6%上昇し、25年のうち3分の2に迫る16年で年末水準は11月末よりも高かった。日米の金融政策には留意する必要があるものの、日銀が継続的な利上げ局面に入る可能性は高くない。また、FRBをめぐっても、現職のパウエル氏の後任となる次期議長の人事が近く発表されるもようで、トランプ大統領の意向に沿い利下げに積極的な人物が指名されるとみる向きが多い。このため、12月FOMCの内容が緩和的ではなかった場合もすぐに追加利下げの期待が復調する可能性がある。
来週の日経平均の予想レンジは4万9,500〜5万1,500円とする。
注目材料・為替
FOMCや次期FRB議長への思惑でドル売り継続の可能性
予想レンジ:1ドル=152円00銭−158円00銭
1−5日のドル・円は下落した。週初1日、日銀の植田和男総裁が「(次回の会合で)利上げの是非について適切に判断したい」と述べたことで利上げ観測が高まり、円買いが優勢となった。米国時間はドルを買い戻す動きが優勢となり、下げ幅を縮小。2日も、持ち高調整のドル買い・円売りを支えに持ち直した。ただ、トランプ米大統領が次期FRB(米連邦準備制度理事会)議長を26年の初めに公表すると表明したことで継続的な利下げも意識され、3日にかけてドル・円は軟化。雇用関連の弱い米経済指標も目立ち、ドル・円の重しになり、4日もドル売り・円買いが継続した。一部の米雇用関連指標が想定ほど悪くなく、米国時間にかけて下げ渋ったが、5日の東京時間は日経平均株価の軟調推移を背景にリスクオフのドル売り・円買いが優勢となった。
来週(8−12日)は、今年最後のFOMC(米連邦公開市場委員会、9−10日)が最大の注目イベント。市場は0.25ポイントの利下げを織り込みつつあり、焦点は次回(26年1月27−28日)以降の利下げの可能性に向かうと考えられる。声明文やパウエルFRB議長の会見で、米労働市場の弱さや物価の落ち着きなどが指摘されれば、利下げ継続への期待がドル売りを強めそうだ。また、26年5月のパウエル議長の任期満了を前に、トランプ米大統領から次期議長についての発言が目立っている。一部報道ではトランプ氏に近いとされる米国家経済会議(NEC)のハセット委員長が有力候補とみられており、トランプ氏などの発言で次期議長への思惑が広がればドルの重しになる可能性がある。
他方、翌週の18−19日には日銀金融政策決定会合を控えている。利上げ観測が高まっているが、要人発言などを材料に、来週にかけて本格的に織り込んでいくことになりそうだ。
ドル・円の上値メドは、11月に付けた1月以来のドル高・円安水準である157円90銭近辺、下値メドは152円ちょうど近辺。
週間タイムテーブル
| 国内 | 海外 | |
|---|---|---|
| 12月8日(月) |
10月毎月勤労統計調査=8時30分 7-9月期GDP改定値=8時50分 11月景気ウオッチャー調査(14時) |
中国11月貿易収支 米3年国債入札 ◆決算発表=(米国)トール・ブラザーズ |
| 12月9日(火) |
1月マネーストック=8時50分 11月工作機械受注=15時 5年国債入札 |
豪州準備銀行理事会 FOMC(〜10日) 米10月JOLTS求人件数=10日零時 米10年国債入札 |
| 12月10日(水) | 11月国内企業物価指数=8時50分 |
中国11月生産者物価、中国11月消費者物価=10時30分 パウエルFRB議長会見(経済見通し発表) 米11月財政収支=11日4時 ブラジル中銀政策金利発表 ◆決算発表=(米国)アドビ、シノプシス |
| 12月11日(木) |
10〜12月期法人企業景気予測調査=8時50分 20年国債入札 |
米30年国債入札 ◆決算発表=(米国)ブロードコム、ルルレモン・アスレティカ、コストコホールセール |
| 12月12日(金) |
メジャーSQ算出日 ◆決算発表=神戸物産(3038) ◆新規上場=フィットクルー(469A) |
インド11月消費者物価=19時30分 |
- ※ 海外の時刻は日本時間。米経済指標は、政府機関が閉鎖されていた影響で公表が延期される可能性があります。