米国株週間展望 (2024年10月7日〜2024年10月11日)
更新 :
2024/10/4 18:00
(通常毎週金曜日夜更新)
NYダウ |
3日終値42011.59ドル(前週末終値比 -301.41) |
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<今週の動きと週間見通し>
中東情勢に警戒、雇用統計通過後はCPIにらんだ動き
9月30日−10月3日の米国株式市場で、NYダウは下落した。週初9月30日、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の講演を受けて、追加の大幅利下げ観測が後退し上値を抑えたが、米景気減速への過度な懸念が和らぎ小幅高。10月1日、イランによるイスラエルへのミサイル攻撃が伝わり投資家心理を冷やし、下落した。2日、中東の地政学リスクへの警戒が重しになったが、米9月ADP(オートマチック・データ・プロセッシング)雇用統計が市場予想を上回り、小幅反発。3日、イスラエルによるイランへの大規模報復や、米港湾労働者のストライキの影響が警戒され反落した。
米国株は緊迫化する中東情勢をめぐり、神経質な相場が続く。紛争拡大となれば投資家心理を一段と冷やし、過去最高値圏にあるNYダウには利益確定売りが強まる可能性がある。加えて、イスラエルはイランの石油施設を報復攻撃の標的として検討しているとされ、原油先物価格の急変動要因となっており、当面、インフレ観測や関連銘柄の値動きを通して米国株の不安定性を高めそうだ。FRBの金融政策スタンスと足元の米景気動向を見極める動きも継続する。目先は4日発表の米9月雇用統計を注視。その後は10日発表の米9月CPI(消費者物価指数)、11日発表の米9月PPI(生産者物価指数)、米ミシガン大学調査の10月の期待インフレ率と、重要物価指標をにらんだ展開となる。他にも、0.5%の大幅利下げに踏み切った9月開催分FOMC(米連邦公開市場委員会)の議事要旨公表や、FRB高官の発言機会が多数予定されており、今後の米国の利下げペースをめぐる思惑に振り回される場面が続きそうだ。
米企業決算では、ペプシコ(PEP)、デルタ航空(DAL)、ウェルズ・ファーゴ(WFC)、JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー(JPM)などが発表予定で、決算発表シーズンがスタートする。
週間タイムテーブル
海外 | 国内 | |
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10月7日(月) |
ノーベル賞受賞者発表(生理学・医学賞7日、物理学賞8日、化学賞9日、文学賞10日、平和賞11日、経済学賞14日の予定) 米8月消費者信用残高=8日4時 |
8月景気動向指数=14時 |
10月8日(火) |
米8月貿易収支=21時30分 米3年国債入札 |
8月毎月勤労統計調査=8時30分 8月家計調査=8時30分 9月景気ウオッチャー調査=14時 30年国債入札 ◆新規上場=ケイ・ウノ(259A) |
10月9日(水) |
インド準備銀行金融政策決定会合 9月17、18日開催のFOMC議事録=10日3時 米10年国債入札 韓国市場休場 |
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10月10日(木) |
米9月消費者物価=21時30分 米30年国債入札 米テスラ、イベント開催(自動運転タクシー「ロボタクシー」発表の見込み) 台湾市場休場 |
9月国内企業物価指数=8時50分 9月都心オフィス空室率=11時 5年国債入札 ◆決算発表=ファストリテ(9983)、7&iHD(3382) |
10月11日(金) |
米9月生産者物価=21時30分 米10月ミシガン大学消費者マインド指数=23時 香港市場休場 ◆決算発表=(米国)JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー、ウェルズ・ファーゴ |
9月マネーストック=8時50分 オプションSQ ◆新規上場=オルツ(260A) |
- ※ 海外の時刻は日本時間。