日経平均は配当狙いや政策期待が下支えに
円高推移が重石となり売り優勢に |
前週の225先物は週間ベースで340円の下落となった。原油高を背景に週初こそ300円近い上昇をみせたが、その後は日本銀行による「金融政策の現状維持」の決定で利益確定が先行したほか、米FOMCによる年内利上げ見通しの引き下げがドル売りを誘発し、1ドル110円67銭まで円高が進行。米国株は強い動きを見せたが、円高加速を嫌気した売りが入り225先物は25日移動平均線レベルまで押し戻された。
なお、3月11日時点の裁定残高はネットベースで1兆8,501.05億円(前週は1兆3,927.02億円)の買い越しと3月4日時点との比較では大幅に増加。一方、株数ベースでは13.6億株の買い越しと前週比では3.1億株増加した。
225先物の手口では、ETF組成に絡んだ売りが膨らみ野村が売り筆頭となったほか、クレディ・スイス、ドイツ証券、UBSが売り方上位に並んだ。一方、週末にかけて買いを進めたAアムロが買い筆頭となった。TOPIX先物では、ドイツ証券、ゴールドマン・サックスが売りに回った一方、モルガンが8,000枚超買い越し。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
欧米の恐怖指数は低下 |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は25.35p。指数下落で週末上昇したが、急騰するような場面は見られず終始落ち着いた推移となった。メジャーSQ通過後のオプション市場は参加者が減少しており、商いは低迷。一方、米VIX指数はFOMC通過後、低下傾向を強めており、21日時点では13.79と昨年11月以来の水準。欧州VSTOXXは21.82と昨年12月23日以来の水準まで低下している。欧米の恐怖指数を見る限り、先行き不透明感はほぼ感じられない状況にある。
NT倍率(先物)は12.5倍レベルで推移している。為替市場では、ドル・円が一時110円67銭まで円高に振れたことから、現物市場では輸出関連銘柄の一角が総じて下落。一方、時価総額が大きい、メガバンクや不動産もさえなかったことで、NT倍率(先物)は目立った動きは観測されなかった。
期末に向けた需給や政策期待が下支えに |
今週の先物市場は、引続き為替を睨んだ展開となろう。米国株高、原油価格上昇、欧米のボラティリティ低下でリスクオンとなってもおかしくない状況だが、足元の先物市場はドル・円への感応度が高まっていることから、1ドル110円台突入を見せられた以上、積極的な買いは期待できない。円高が一服となっても買戻しに留まり売買代金は閑散となりそうだ。
ただ、期末に向けた配当取りの動きが見込めることから下を叩くような地合いは回避されよう。また、消費税引き上げが延期されるといった観測が高まっていることも一定の下支えとなろう。上値は重いが、需給面や政策期待などが意識されて底堅い展開を想定、レンジは16,500円から17,300円とする。
経済スケジュール(3月21日〜3月25日)
- 提供:フィスコ社
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