<今週のココがPOINT!>
「三空叩き込みに買い向え」ならず、意外な反発! |
今週の日経平均株価は、図1にあるように15日(月)、16日(水)と下げ止まらず、大幅な下落となりました。両日とも原油価格が下落し、前日のNY市場などが軟調だったことから、朝型から売り気配でスタートしました。若干戻す局面があったが、すぐに売りに押され、陰線(始値より終値が安い)で引けました。テクニカル分析では、前日安値より当日高値が安い、いわゆる「空(くう)」を空けた状態が続いた「二空」でした。
16日(火)の夜から17日(水)の朝方にかけては、ロシアの株式市場とルーブル通貨が大幅安となったことから、NY市場が続落し、シカゴCME日経平均先物の終値も16,560円(大証先物比-170円)と下落しました。17日(水)の日経平均株価は、朝から売り物でスタートしましたが、意外に小幅安で寄付き、その後、ドル円相場が若干円安方向に振れたことから、前日比プラス圏で終わりました。17日の高値が、16日の安値16,714円を下回れば、「三空」となったのですが、実際にはプラスで引けたので、「三空」にはなりませんでした。実は、酒田五法では「三空叩き込みに買い向え」と「三空」は強い買いシグナルと言われており、直近でも12月9日・10日・11日で「三空」をつけたあと、12日は反発していました。
図1:日経平均株価(日足 6ヶ月間)
- ※当社WEBを用いてSBI証券が作成。
飛び石連休の谷間12月22日(月)が年末高・年末安の分水嶺に!? |
今後の日経平均株価の注目ポイント・日柄を分析するには、一目均衡表が適していそうです。10月31日に想定外の日銀の追加緩和で一気に雲の上限を上抜けてからは、ずっと雲の上限のかなり上方で推移していました。17日現在の雲の上限は、16,061円ですが、22日には急激に上昇し16,570円となります。日経平均株価が上昇トレンドを保つには、一目均衡表の雲の上限の上方で推移する必要があるため、22日の日経平均株価の位置が重要となります。飛び石連休の谷間である22日の日経平均株価の位置が、16,570円を上回っているかが、短期的に年末高・年末安を占う上で分水嶺となる可能性があります。
図2:日経平均株価(日足一目均衡表 6ヶ月間)
12月22日(月)の株価位置で投資戦略を決定、オプションの売りと買いの組み合わせがオススメ! |
22日の日経平均株価の位置によって、2つの日経平均オプションの戦略が考えられます。もし、16,570円の雲の上限より高ければ、アット・ザ・マネーのコールの買いまたは、プットの売り。逆に下回っていれば、プットの買いまたはコールの売りが良いでしょう。
オプション買いの場合、年末・年始には、12月31日から来年1月4日まで5連休となることから、時間的価値の大きな減少が見込まれるため、年末までに手仕舞いを行うほうが良さそうです。
12月30日(火)の大納会近辺では時間的価値の減少を嫌ったオプションの買い方の手仕舞い売りが多くなる事が想定されます。そのため、12月22日以降の年末までの短期勝負においては、オプションの売り戦略も有効な投資手段となりそうです。
オプションの売り戦略は、外れると損失が大きくなるため、アット・ザ・マネーのオプション売りに、500円程度外側のオプションの買いを組み合わせて、損失限定にしておく戦略が良さそうです。