日経平均は7/8米雇用統計に注意!
英EU離脱に関するパニックは沈静化 |
前週の225先物は週間ベースで720円の上昇となった。英国の欧州連合(EU)離脱に伴うパニック的な株売り、円買いは収束。英中銀やECBなど金融当局による政策発動への期待感などを支えに、買戻し優勢の地合いとなった。英FTSE100指数が年初来高値を更新するなど欧米株は堅調。また、原油価格が一時1バレル50ドル台を回復するなど過度なリスク回避の動きは後退している。ドル・円が102円台半ばと為替の戻りは遅いものの、英EU離脱の短期的な衝撃は一巡。225先物は6月24日の下落幅(1,220円)の約3分の2を戻す格好となった。
なお、6月24日時点の裁定残高はネットベースで5884.8億円(前週は7164.71億円)の買い越しと6月17日時点との比較では大幅に減少。一方、株数ベースでは4.9億株の買い越しと17日時点との比較では大幅に減少した。
225先物の手口では、24日に1万枚超買い越したAアムロが、1.2万枚の売り越しで売り筆頭となったが、同社の売買は裁定に絡んだ売買が中心との観測。一方、ドイツ証券、ソジェン、野村が買い方上位に並んだ。TOPIX先物では、メリルリンチ、BNPパリバ、モルガンが売りに回った一方、225先物同様、ドイツ証券、ソジェン、野村が買い方上位に並んだ。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
日米欧のボラティリティは低下 |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は27.62pまで低下している。24日は43.62pまで急騰したが、指数反発を受けて、その後は急低下する展開に。英EU離脱問題で市場の警戒感が増し始めた6月中旬の水準までほぼ戻っている。一方、米国VIX指数は14.77まで低下。警戒感が高まる20を大きく下回っている。また、欧州VSTOXX指数は25.0196とこちらも大幅に低下。当事国なだけにまだ警戒水準である25辺りと下げ渋っているが、過度な警戒感は後退したと言えよう。
NT倍率(先物)は12.51倍。週初こそ英EU離脱に伴う売りで荒い値動きとなったものの、週末にかけては落ち着きを取り戻し225先物、TOPIX先物ともに商いは低迷し小動きとなった。手口でも目立った売買は観測されなかった。
7/8米雇用統計に注意!早期の米金利引き上げ観測は徐々に後退へ |
引続き戻りを試す展開に期待したいところだが、為替水準が重石となりそうだ。英EU離脱や米国雇用情勢の停滞から米金利引き上げ観測が大きく後退していることで、米長期債の利回りは一時1.37%と過去最低を更新。日本の利回りも低下しているが、日米の金利差が拡大しない状況では円安への転換は期待しにくい。
また、日本の金融当局は為替介入に踏み込めないとの思惑が高まっていることも、円買い要因になっている。欧米株が強い動きを示しても円高が改善されない限り、小売関連を除くと日本株の上値は重くなる。米金利引き上げ観測が後退していることで、週末の米雇用統計に対する期待感も高まりにくい。
もし、8日に発表される米雇用統計の内容が悪かった場合、米金利引き上げ観測はさらに後退し、年内利上げなし予想に傾くことで円高株安が進行する事が考えられる。英EU離脱から市場は不安定になっており、発表内容に過敏に反応する事が想定されるため、注意が必要と考える。
今週は15,300円から15,950円のレンジを想定する。
経済スケジュール(7月4日〜7月10日)
- 提供:フィスコ社
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