雇用統計ショックで今週はどうなる?
材料出尽くしで売りが優勢に |
前週の225先物は週間ベースで160円の下落となった。米利上げ期待を背景にドル買いが進んだほか、MSCIリバランスに絡んだ需給も材料に5月31日には17260円まで上昇。ただ、消費増税の再延期を表明したことで材料出尽くし感が台頭し、売りが優勢に。英国のEU離脱問題(Brexit)も懸念されてドル売り円買いが加速。薄商いのなか大口の売りに振られる展開となり、25日移動平均線も割り込んだ。
なお、5月27日時点の裁定残高はネットベースで1兆7579.38億円(前週は1兆6982.2億円)の買い越しと5月20日時点との比較では増加。一方、株数ベースでは12.6億株の買い越しと20日時点との比較では0.3億株増加した。
225先物の手口では、レバレッジETF組成に絡んだ売買が先行し野村が売り筆頭となったほか、ソジェン、シティ、モルガンが売り方上位に並んだ。一方、Aアムロ、メリルリンチ、ドイツ証券が買いに回った。TOPIX先物に関しては、みずほ証券、JPモルガン、野村、三菱UFJが売り方上位に並んだ一方、クレディ・スイスが買い筆頭となった。なお、10日のメジャーSQが意識されて、週末辺りから期近と期先に絡んだロールオーバーが増加している。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
SQ週でボラティリティは上昇する可能性大 |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は26.86p。225先物は1日に260円、2日に380円それぞれ下落したが、日経VIの上昇は限定的となった。今週末にメジャーSQ値の算出が行われるが、オプションの総建玉はコールが104万5345枚、プットが118万8823枚とさほど積み上がっていない。SQ週は上下に振られやすく日経VIも上下に動きやすいことから、今週は30pに到達する場面が見られよう。
NT倍率(先物)は12.4倍台で推移している。225先物、TOPIX先物ともにロールオーバーに絡んだ売買が増加しており、方向感には乏しくなっている。現物市場では、週末にファーストリテイリングが強い動きを見せたが、NT倍率(先物)は目立った動きは観測されなかった。
リスク回避の円買いで16000円割れを意識 |
5月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が市場予想を大幅に下回ったことなどから、ドル売りが加速、シカゴ・マーカンタイル取引所が算出している米国政策金利の市場予想を示すFF金利先物では、雇用統計発表前に6月のFOMCで利上げ実施を予想する割合は22%だったが、4日の東京時間12時時点では3.8%まで急低下。6月利上げはほぼ無くなったと言える水準だ。英国のEU離脱懸念に、米国経済に対する警戒感も加わったことでリスク回避の円買いが強まる可能性はある。
ドル・円は5月3日の105円55銭を下抜けるとドル売り円買いが加速するだろう。SQ週で乱高下しやすい今週は、5月2日の安値15940円を意識した展開に。15800円から16800円のレンジを想定する。
経済スケジュール(6月6日〜6月10日)
- 提供:フィスコ社
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