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週刊日本株式アウトルック

日本株は様子見感強く、反発材料は米景気指標と長期金利の動向次第

2019/5/31
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利

来週の株式見通し(2019/6/3〜6/7)

来週(2019/6/3〜6/7)の日経平均株価の予想レンジは20,500円-21,100円。東京株式市場は引き続き神経質な展開が予想される。上昇には為替市場での円高一服や欧米株式の下げ止まりが条件となるが、主力大型株の直近の下値固めが月初高につながるかが焦点となる。
海運・鉄鋼・非鉄金属・機械株など、このところ通商問題で大きく下げた銘柄が下げ渋りつつあり、売られ過ぎたものが買われるリターン・リバーサルの戦略が意識されそうだ(図表1)。米中ハイテク覇権争いに不透明感が残る中でも、米半導体株指数の下げ止まりを通じて、半導体製造や電子部品株など関連業種に連想買いが入るかが指数の反発力の決め手となろう。
一方、懸念要因が払しょくされたわけではない。米中通商協議の行き詰まりによる唐突的なトランプ大統領の発言、中国が報復措置として米国が80%依存しているレアアース(希土類)の対米輸出制限を検討しているとの報道、イタリアの財政問題などの先行き不透明感が台頭している。急速に円高に振れたことで業績への警戒感も残っており、ファンダメンタルズやバリューの側面から主体的な海外投資家による買いが入る環境ではない。

注目は米長期金利(米10年債利回り)の動向である。これまで米中貿易摩擦の影響による景気への影響が懸念されてきたが、足元では米10年債利回りが急低下しており、相対的に強かった米国株までも景気減速を織り込むような動きになっている。
来週は米5月ISM製造業景況指数(6/3)、米5月ADP雇用統計、米5月ISM非製造業景況指数、ベージュブック(6/5)、米4月貿易収支(6/6)、米5月雇用統計(6/7)など重要指標が目白押し。6月FOMC(米連邦公開市場委員会)直前のデータになるため常時結果待ちのムードになりやすく、日本株も取引時間中は薄商いの中で動意に欠ける展開が続きそうだ。空売りの買い戻しで時折戻る場面もあるだろうが、ダマシでない反発材料は上述した米景気指標の結果や、それを通じた長期金利やドル円の動向次第だろう。

来週から早くも6月相場である。日経平均株価の過去6月相場を簡単に振り返ると、1996年〜2018年までの23年間における騰落状況は16勝7敗と大幅に勝ち越し。2015年は年間の高値、2016年は英国のEU離脱の賛否を問う投票があり年間の安値を付けた。

図表1:業種別騰落の5月相場の優劣(東証1部)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

5/30の日経平均株価(図表2)は終値ベースで3/25以来の21,000円割れ。5/14安値(20,751円)を前に下げ渋ったものの、短期指標が悪化する中で弱い展開が続いている。RSI(9日)は28.5%(5/30)に低下。短期的な売られ過ぎゾーンに入りつつあるものの、株価の勢いは減速している。
現時点では短期的な見方に変化はなく、5/20高値(21,430円)を上回り、基準線(21,557円 5/30)や25日移動平均線(21,523円 同)に突っかけられるかがポイントとなる。だが、すぐ上にある3/22高値(21,713円)〜3/4高値(21,860円)のフシが強い上値の壁となりうる。
一方、直近安値である5/14安値(20,751円)をTOPIXとともに明確に割り込むと、4/24高値(22,362円)起点に二段下げの調整パターンとなる。その際、2/8安値(20,315円)を下回ると2万円をいったん割り込む可能性が高まるが、2012年の安値水準を起点に2016年安値や昨年12月安値を通るトレンドライン上までで下げ止まれば、長期上昇波動は維持される。

夏に参議院選挙が予定されている。今回、改選組が任期満了を迎えるのは7/28。6/28〜6/29は大阪でG20サミット首脳会議があるため、G20直後の公示→7/21の投開日が濃厚だろう。
さて、参議院選挙日の前後の日経平均株価は過去どう動いたか? 図表3は、投票日の前営業日(概ね金曜日)の日経平均株価を「1」として前後30日の推移をみたものである。1990年以降にあった9回の平均、2001年以降の6回平均でみても、選挙投票日の30日前から30日後まではほぼ右肩下がりの推移となる。季節的要因はあるにせよ、選挙後は元本割れになることが多い。過去の事例を今年に当てはめると、夏場の年初来高値(22,362円)更新は少しハードルが高そうだ。今回の日米首脳会談では日米貿易交渉について参議院選挙前の決着は免れたが、選挙後は8月決着を念頭に駆け引きが激しくなる。

図表2:日経平均株価の日足チャート(2018/1/4-2019/5/30)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
図表3:参議院選挙と日経平均株価
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

主要な国内経済指標の発表やイベントは、1-3月期法人企業統計、5月新車販売台数(6/3)、スマートファクトリーJapan2019(東京ビッグサイト、〜6/7)(6/5)、5月都心オフィス空室率(6/6)、4月家計調査、4月毎月勤労統計、4月景気動向指数(6/7)がある。

企業決算では、伊藤園、日ハウスHD、ティーライフ、ピープル(6/3)、モロゾフ、ナトコ、不二電機、アインHD(6/4)、巴工業、アルチザ、フジコーポ、楽天地(6/5)、トップカルチャ、スバル興(6/6)、積水ハウス、ベステラ、アルトナー、日駐、ケア21、くら寿司、ロックフィール、ファーマフーズ、鳥貴族、バルニバーヒ、ポールHD、ソフトウェアサー、アイル、gumi、ミライアル、クミアイ化、日本スキー、イトクロ、日ビュホテル、アイモバイル、ハイレックス、ファースト住、エイチ・アイ・エス、カナモト(6/7)などが発表を予定している。

一方、海外の経済指標やイベントでは、中国が600億ドル分の米国製品の関税率引き上げ(6/1)、米5月ISM製造業景況指数、米4月建設支出(6/3)、米4月製造業受注(6/4)、米5月ADP雇用統計、米5月ISM非製造業景況指数、ベージュブック(6/5)、ECB理事会、米4月貿易収支(6/6)、米5月雇用統計、米4月消費者信用残高(6/7)
などが注目される。
米企業決算では、ティファニー、セールスフォース・ドットコム(6/4)、キャンベル・スープ(6/5)などが発表を予定している。

なお、6/7の中国本土市場は端午節のため休場となる。


新規上場では6/4に九州の住宅デベロッパーである大英産業(2974)が福証に上場する。沖縄を除く九州全域と山口県で、主力の新築マンションと一戸建て住宅の分譲を展開している。
業態的にはIPOではすっかり人気のなくなった不動産セクター、かつ地方の本則市場ということで期待薄である。ただ、本則市場に上場するだけに業績規模は高め。地方市場として公開規模7億円弱は決して軽い額ではないが、地方でも業績水準が高いと意外と買いが入る傾向もある。

来週の注目銘柄(2019/6/3〜6/7)

銘柄
コード

銘柄名

目標株価(円)

ロスカット
株価(円)

注目ポイント

4004

4,000

2,740

電炉用黒鉛電極首位。5/9、2019年12月期1Q(1-3月)の連結営業利益が454億円(前年同期比32.4%増)だったと発表。黒鉛電極の国際市況が上昇し、収益性が向上した。しかし、同業の東海カーボンが黒鉛電極需給の悪化を想定した業績の下方修正を発表したことで、リリース後は売りが出た。同社個別ではその後、「カーボン事業部の欧州生産拠点での設備改善工事の計画」「低温環境下でもコンクリート製の各種インフラ構築物の補修施工が可能な修復材の開発」といった、長期的な業績成長が期待できる材料が続いており、押し目買いによる反発局面入りを予想する。ターゲットは4,000円、ロスカットは2,740円

6141

1,730

1,200

NC旋盤・マシニングセンタ(MC)で最大手格。米中貿易摩擦の動向に振り回され、現在は売りが続いている。しかし、同社の業績実績は好調。5/8に発表した2019年12月期1Q(1-3月)の連結営業利益(IFRS基準)は104億円(前年同期比70.9%増)と、大幅な増益を達成。5軸加工機、複合加工機など工程集約機や自動化システムなど顧客の価値向上への貢献を高めることにより、受注単価の向上が継続したことなどが寄与した。海外材料を懸念したリスク回避相場は今がピークとみられ、今後は買い戻しが向かうとみる。ターゲットは1,730円、ロスカットは1,200円

6472

370

260

ベアリング大手3社の一角。海外材料への懸念が強い中、リスク回避の売りに押されている銘柄。しかし、直近ではインドネシアの自動車市場で需要が拡大する前輪駆動車(FF車)に関し、等速ジョイントの供給拡大を目的にアストラグループのIGP社と合弁契約を締結すると発表。2020年8月の量産開始を目指して工場の建設を進めるなど、成長市場の取り込みと供給能力向上に向けた投資が確認でき、成長ストーリーの解像度が高い点は評価できる。今後は割安感に着目した買いが継続するとみる。ターゲットは370円、ロスカットは260円

7247

490

340

2輪用と4輪用の電子制御燃料噴射装置や吸排気系が主力。5/10に発表した2019年3月期の通期営業利益は44億円(前の期比6.9%増)と、小幅に増益。しかし、営業キャッシュフローは減少しており、また今期見通しもさえなかったことから発表後は売りが出た。しかし、株価は360円を下値抵抗線として売りが一服した印象。バリュエーションについて、今期市場予想ベースの株式益回りは20%超と極めて高い水準。今後はバリュエーションのうまみに着目した買いが向かうと思われる。ターゲットは490円、ロスカットは340円

7609

1,500

1,030

電子部品の中堅卸。今期業績は現状芳しくない。5/10、同社は2019年12月期1Q(1-3月)の連結営業利益が5.6億円(前年同期比43.6%減)だったと発表。併せて、通期の営業利益を従来の35.5億円から27.0億円(前期比23.9%減)へと引き下げた。売上高は計画通りの推移を想定するものの、利益面では商品売上高構成比の変化で利益率が低下する見込み。海外リスクもあって株価は低調となっている。しかし、その分バリュエーションは良好。今期市場予想ベースの株式益回りは約20%と高く、リスク対比で考えても投資妙味はあるとみる。今後は下値を拾う動きが活発化すると考える。ターゲットは1,500円、ロスカットは1,030円

出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成

  • 注目銘柄採用基準・・・東証1部銘柄で5/29現在、時価総額が5,000億円以下、PBRが1.5倍以下、PERが17.0倍以下、配当利回りが3.8%以上、株価が25日移動平均線からマイナス10%以上かい離している中から、業績面や話題性、材料性などを総合的に考慮してピックアップした。
  • 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
  • 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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