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週刊日本株式アウトルック

東京市場は円高警戒が再び台頭、買い需要がどれだけ下支え要因になるか

2019/3/22
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利

来週の株式見通し(2019/3/25〜3/29)

来週(2019/3/25〜3/29)の日経平均株価の予想レンジは21,200円-21,800円。東京株式市場は年度末相場を迎える。連邦公開市場委員会(FOMC)では年内の利上げ休止が示唆され、資産縮小の9月終了も示され期待以上のハト派的内容となった。ただ、GDP成長率やインフレ見通しが引き下げられるなど、景気減速懸念が示されたことで円高が進行。米国株も不安定な動きを見せる場面があった。
重要イベントが通過したことで、再び米中通商交渉の行方や米国経済の先行き見通しをにらんだ展開となりそうだ。円高への警戒感が上値を抑える一方、3月本決算銘柄への権利・配当取り目的の駆け込み買いや、年度末のドレッシング買い(お化粧買い)期待なども下支え要因となる。ちなみに、昨年の年度末の日経平均株価は21,454円であった。

3/26の権利付き最終売買日や権利落ち日の3/27の寄り付き近辺では、大口投資家による「配当再投資の買い」が入る。配当権利落ちは日経平均株価が180円程度、TOPIX(東証株価指数)が17.6ポイント程度と見込まれている。3/20の日経平均株価でみると権利落ち比率は0.83%、TOPIXは1.09%程度である。日経平均株価やTOPIXに連動する資金が世の中にいくらあるかで異なるが、仮に日経平均型のパッシブ資金が15兆円、TOPIX型が36兆円あるとすると、5,170億円(15兆円×0.83%、36兆円×1.09%)程度の株式配当落ち分の目減りが生じる。
実際の配当金の支払いは2〜3カ月程度先になるため、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)を始めとする年金資金などは目減り分をカバーするため、先物買いで代用する傾向がある。これが市場への買い需要となる。相場が好地合いであれば、先回り買いや売り控えの行動が堅調さを維持する要因となる。一方、米国のVIX指数(恐怖指数)が低水準から急騰するなどを通じて、米国株に波乱が生じるタイミングに遭遇する場合などは、相場の下支え要因としては限定的だろう。

中国経済の減速を要因とした輸出や生産の落ち込みによる景気減速ムードはいったん消化しつつあるものの、イギリスのEU(欧州連合)離脱問題が混迷を深めている点や、米中貿易交渉が長引いている点などが、今後ヘッドラインなどを通じてボラティリティを高める要因になる。
メイ首相が再び欧州連合(EU)と修正案を話し合うのか、または首相が採決に反対している議員の説得に回るのかなど打開策が不透明である。英下院議長が現状と変わらない首相の離脱案の場合、3回目の本採決を行わないと発言した。離脱期限の3/29までは1週間程度しかなく、来週末までは予断を許さない状況が続きそうだ。
米中交渉は「罰則条項」や現在の制裁関税の撤回時期などで対立しており、長引けば米中首脳会談は6月までずれ込むとの見方も出ている。6月にずれ込む場合は10連休のゴールデンウィークを挟むため、前倒しでリスク回避姿勢が強まる公算が大きい。

国内の経済指標では、2月有効求人倍率、3月都区部消費者物価指数、2月鉱工業生産指数(3/29)
が注目される。海外では、独3月Ifo景況感指数(3/25)、米2月住宅着工件数、米2月建設許可件数、米3月消費者信頼感指数(3/26)、米2月個人支出、米3月シカゴ購買部協会指数(3/29)などが材料視されやすい。

日経平均株価(図表1)は3/4高値(21,860円)からは調整局面が続いている。今週は5日移動平均線(21,499円 3/20)をサポートに週初からのレンジを踏襲しており、値動きの煮詰まりを示唆している可能性が高い。
RSI(9日)は49.0%→55.1%(3/20)まで上昇。ボトムアウトから強弱の分岐点である50%を上回ってきており、ここから過熱ゾーンに向けて騰勢を強めていくシナリオが想定される。

一目均衡表では抵抗帯(雲)上では、もみ合いの範ちゅうの動き方。遅行スパンが雲を上抜ける強気サインが点灯しており、依然として上放れが期待できる局面とみられる。

3/4高値(21,860円)を起点とした下落過程において、大陰線を形成した3/8は変化日付近。足元は緩やかながらも下値を切り上げており、目先的には上向きのトレンドフォローが想定される。次の変化日は3/20前後、3/26前後が重要となる。

当面の上値メドは、3/4高値〜3/11安値までの下落幅922円に対する1.5倍返しの22,321円、昨年10/2高値〜10/26安値までの下落幅3,477円を昨年12/26安値からの上昇幅とみた22,425円、昨年1/23高値〜3/26安値までの下落幅3,782円を昨年12/26安値からの上昇幅とみた22,730円などが挙げられる。

図表1:日経平均株価の日足チャート(2018/1/4-2019/3/20)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

主要な国内経済指標の発表では、1月全産業活動指数(3/25)、日銀金融政策決定会合の主な意見(3/14〜15開催分)、2月企業サービス価格指数、配当・優待権利付き最終売買日(3/26)、2月完全失業率、2月有効求人倍率、3月都区部消費者物価指数、2月鉱工業生産指数、2月商業動態統計(3/29)がある。

企業決算では、アークランド、大光(3/25)、ニイタカ、ヒマラヤ(3/27)、夢の街、ハピネス&D、ストライク、GameWith、NaITO、セキチュー、タキヒヨー(3/28)、トシンG、YE DIGIT、パレモ・HD、ハニーズHLD、スター・マイカ、クラウディアH、岡山製紙、日本エンタ、ERI HD、マルマエ、宝印刷、ヤマシタヘルケア、日プロセス、ジャステック(3/29)などが発表を予定している。

一方、海外の経済指標やイベントでは、独3月Ifo景況感指数、米2月シカゴ連銀活動指数(3/25)、米2月住宅着工件数、米2月建設許可件数、米1月FHFA住宅価格指数、米1月S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数、米3月消費者信頼感指数(3/26)、米1月貿易収支、米10-12月期経常収支(3/27)、米10-12月期GDP確定値、米2月NAR仮契約住宅販売指数(3/28)、米2月個人所得、2月個人支出、米3月シカゴ購買部協会指数、米2月新築住宅販売(3/29)などが注目される。

米企業決算では、レッドハット(3/25)、IHS、マコーミック・アンド・カンパニー(3/26)、レナー、ペイチェックス、PVHコープ(3/27)、アクセンチュア(3/28)、カーマックス(3/29)などが予定している。

新規上場では3/25にgooddaysホールディングス(4437)がマザーズに上場する。システム開発と不動産事業の二本柱。東急不動産ホールディングスや小田急電鉄、三菱地所と資本業務提携している。初値だけはなぜか人気の高いシステム開発と、昨秋から著しい不人気に見舞われる不動産の組み合わせ。市場がどう反応するのか見極めにくい。取引所の分類は前者であり、収益的にも前者が主力のため、一応ポジティブに考えるとすると需給妙味だけで高騰のパターンか。

3/28は、マザーズに3社上場する。NATTY SWANKY(7674)は居酒屋「肉汁餃子製作所ダンダダン酒場」を展開している。ギョーザに特化することで独自の製法とレシピを開発し、そのレシピをもとに均一性のあるギョーザを全店で提供している。出店速度が速いせいか高めのPER設定で、吸収額も荷もたれ感が出る水準。外食株は同日上場に弱いといったジンクスもあり、優待が設定されていない段階では市場の関心は集めにくそう。
一方、フレアス(7062)は保険適用の在宅マッサージが主力。在宅医療をサポートする企業として、あん摩マッサージ指圧師によるマッサージサービスと、訪問看護サービスを提供している。高齢化で需要が拡大するサービス。あまり派手な印象がないが、在宅マッサージはまだ上場がない。これまでの似たような先例からすると、業績水準が低くても機関投資家が買いに来て、意外高を演出することはしばしばある。
日本ホスピスホールディングス(7061)はホスピスサービスを提供している。末期がん患者と難病患者を対象に「看取り」へ対応するケア(ターミナルケア)を、住宅提供や訪問看護などの形で提供している。看護師を中核とした介護士やリハビリ療法士、調理師など、多職種チームによるケアサービスが特長。同日3社上場のなかでは埋没懸念がある。

3/29は、企業のプロモーション支援のエードット(7063)がマザーズに上場する。企業や商品・サービスのブランド価値を高めるため、一般消費者へのイメージアップや認知度・購買意欲を向上させるためのソリューションを提供するブランディング事業を行っている。業績水準に合わせて吸収額が少ない。利益規模は10分の1程度しかなく、割安感も特にないが、需給妙味で好発進が期待できるか。
同日マザーズにWelby(4438)が上場する。患者の自己管理をサポートするPHR(個人健康記録)プラットフォームサービスを展開している。2018年末時点で、各アプリの合計ダウンロード数は53万回に達する。注目される医療用アプリ。まだまだ目新しい分野だ。生活習慣病は従来型の治療よりも、その名の通り生活習慣を改善しなければならず、アプリを使った管理に期待が掛かる。業績水準は低いが、大手製薬会社と絡んでいる信用性もあり、かなり人気化しそうだ。

来週の注目銘柄(2019/3/25〜3/29)

銘柄
コード

銘柄名

目標株価(円)

ロスカット
株価(円)

注目ポイント

3315

125

95

コークス製造の大手。3月中旬に、2019年3月期通期の連結営業利益予想を従来の63億円から69億円(前期比97.4%増)に引き上げると発表した。コークス製品市況が堅調に推移しているほか、燃料販売事業、総合エンジニアリング事業も利益を伸ばしており、業績は上々。おまけに保有現預金の1割強で自社株買いを行う計画。株価は年初からほぼ横ばいが続いてきたものの、こうした好材料から上向きに転じると考える。目先的には115円前後が目標となるが、クリアできると上値余地は拡大する公算が大きい。ターゲットは125円、ロスカットは95円

8893

400

250

首都圏でマンション、戸建て、流動化事業などを展開している。同社は3/19、利益配分に関する基本方針を変更すると発表した。株主還元の拡充に向けて、従来の文言に配当性向30%以上をめどとする点を追加する。直近では海外投資家に対する利便性向上に向けて、不動産ローンのセット提供について新生銀行グループと提携。資本効率のほか事業展望でもポジティブな動きが見て取れる。株価は13週移動平均線や26週移動平均線を上抜けており、上昇トレンドへのシフトが期待される。目先的には350円前後が目標となる。ターゲットは400円、ロスカットは250円

3469

1,000

500

投資用マンション販売とサブリースなど管理を展開している。東京都区部がメイン。事業拡大期待が今後も株価を押し上げそうだ。同社はマレーシアの経済特区を開発する政府系企業サイバービュー社とともに日本のハイテク産業を対象に企業進出支援を開始すると発表。同マレーシア社が企業進出支援で提携するのはデュアルタップが初めてであり、新興国への投資拡大の波の恩恵を受けられる流れとなり、市場としても注目度は高い。13週移動平均線を上抜けたのち、上値が軽くなることで買いが続く展開を想定したい。目先的には850円前後が目標となる。ターゲットは1,000円、ロスカットは500円

3931

2,000

1,200

プレー予約運営のゴルフ事業、トラベル事業主軸に全国展開。同社の今期業績計画は強気だ。連結営業利益予想は2.2億円(前期比60.3%増)と、市場予想を上回る。ゴルフ事業でサービス品質の向上を進めるほか、旅行事業でも在日外国人向けバスツアーなどのオリジナル商品の立案・販売を図る考えだ。売上高予想については64.7億円と市場予想を2割ほど上振れる計画。トップラインの伸びにも期待が高まり、株価は長らく上抜けることのできなかった13週移動平均線や26週移動平均線を上抜け。昨年9月高値(1,688円)を上抜けると心理的フシとなる2,000円トライへ。ターゲットは2,000円、ロスカットは1,200円

4631

4,000

3,100

インキ世界首位級。樹脂、電子材料等へ展開している。同社は米国子会社でPPS(ポリフェニレンサルファイド)コンパウンドの生産設備新設を決定。PPSコンパウンド生産の北米進出は今回が初となる。2020年秋の稼動を予定しており、この設備投資によりグループ全体の供給体制は世界5地域(日本、中国、東南アジア、欧州、北米)で整う。2月には工業用粘着テープ全銘柄を5月から値上げすると発表しており、各プロダクトで生産拡大や利幅改善などが期待され、業績拡大期待が高まりやすい。目先的には3,650円前後が目標となる。ターゲットは4,000円、ロスカットは3,100円

出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成

  • 注目銘柄採用基準・・・東証上場銘柄で3/19現在、時価総額が5,000億円以下、PERが4.0倍以下、PERが20.0倍以下、配当利回りが2.5%以上(新興市場は除く)の中から、テクニカル面や業績面、話題性、材料性などを総合的に考慮 してピックアップした。
  • 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
  • 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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