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週刊日本株式アウトルック

円安進行が株価の押し上げ要因、日経平均は96年高値が視野に

2017/10/27
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利

来週の株式見通し(2017/10/30〜11/2)

来週(2017/10/30〜11/2)の日経平均株価の予想レンジは21,700円-22,400円。東京株式市場は4日立会い。海外を含め金融イベントや重要な経済指標の発表を控えているが、円安進行が国際優良株を中心とした主力株の押し上げ要因となりそうだ。国内企業の決算発表も多く予定している。短期資金流入で個別には下げ幅が大きくなるものはあるだろうが、全体的には期待感が漂っており売り材料にはなりづらい。
欧州中央銀行(ECB)理事会では資産買い入れ規模を2018年1月から9月末まで月額300億ユーロに減額することを決めた。これは市場予想通りにとどまったが、9月までの期間も延長する選択肢も残し、緩和政策の解除は非常に緩やかなペースになると予想され、ユーロは大幅に下落した。ユーロドルは直近安値を下回ってきており、来週にかけては円に対してもドル買い圧力が強まる展開が予想される。

10/30からの日銀金融政策決定会合(〜10/31)では追加緩和見送りが濃厚であることや、2019年度ごろに物価上昇率が2%程度に達するとの見方を維持する公算が大きい。
一方、海外では、中国10月製造業PMI、FOMC(〜11/1)、米10月CB消費者信頼感指数(10/31)、中国財新10月製造業PMI、米10月ADP雇用統計、米10月ISM製造業景況指数(11/1)、米10月雇用統計、米10月ISM非製造業景況指数(11/3)など注目材料が目白押し。

特に、図表1の中で示した米ISM製造業景況指数は9月は60.8と13年4ヵ月ぶりの高水準となり、市場予想を上回るかなり強い着地となった。これまで連動してきた日経平均株価の足元の上昇要因になっているといっても過言ではない。ただ、2000年以降のピーク水準に近づいてきた点では、この先はピークアウトの懸念も強い。
昨年も同じ時期に同指標の結果を受け、米長期金利が急上昇しドル円相場が円安方向に75日移動平均線を突破するきっかけとなった。足元も米長期金利が再び上昇基調にある。今回も市場予想(59.0 10/26時点)を上回る強い結果が示され、さらなる金利上昇で円安方向に向かうのか。それとも、急速な金利上昇を嫌気して米国株の下落要因になるのか。来週の大きなポイントになりそうだ。

図表1:米ISM製造業景況指数と日経平均株価(1997/1-2017/9)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

日経平均株価の連騰記録は16日連続で途切れた。まさか、10月相場は負けなしで終わるのか?と思ったときもあったが、そうは簡単にはいかないものだ。この16連騰が次に更新されるのは、何年後になるだろう。
7月の極小値幅(344円幅)から、2ヵ月後の9月相場で1,240円程度の値幅が出現した。今年も収れん相場から生まれる、「1,000円高下の法則」が当てはまったわけだが、10月もここまで続くとはやや想定外の動きである。

図表2の長期チャートをご覧いただくと、10月相場では2015年の高値(20,868円)のフシを上回るという大きな変化があった。今年4月の急落時には、筆者がとても重視している2007年高値(18,261円、右側の矢印で示した平行の点線赤ライン)付近で下げ止まり、高値を超えてきたことが大きい。しかも、過去のフシを連続高で超えた意味もそれなりに大きいだろう。投資家のスタンスにも大きな変化が生じることが予想される。つまり、高値を更新する前は、戻り売りのスタンスだったものが、押し目買いのスタンスに変わる可能性が高いということだ。そういったスタンスの投資主体が増えるほど、下値が堅くなるはずである。短期的な調整局面では、2015年高値がまずは下値のフシとして意識される公算が大きい。

図表2:日経平均株価の長期チャート(1984/5/25-2017/10/24)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

日経平均株価(図表3)は日足上では、5日移動平均線(21,681円、10/26)上を維持している。強いモメンタムが続いており、基本的にはトレンドフォローのスタンスだろう。
一方、売られ過ぎや買われ過ぎを判断するRSI(26日)は10/26現在で85.7%に低下。直近ピークであった10/24の92.0%から2日連続で低下している。
RSI(26日)が1989年以降の上昇相場で90%を超えたのは3回ある。1回目は1989/12/14の90.5%でピークを打ち、12営業日後の12/29に38,915円の史上最高値を付けた。2回目は昨年のトランプラリーの時である。2016/12/16に91.6%でピークを打ち、2営業日後の12/20に19,494円の高値を付けた経緯がある。
今回初めて90%を超えたのは10/18の90.4%である。バブル期並みに株価上昇が続くとすれば、来週あたりまでは上昇基調を維持できそうだ。

上値の目安は、4/17安値から6/20高値までの上げ幅(2,094円)を高値に加えたE計算値22,412円処となる。長いヒストリカルでは、1996年6月高値22,666円などに近く重要なフシとなる公算が大きい。下値メドは、下方のマド埋めとなる10/20高値21,418円、10日移動平均線(21,496円、10/26)、心理的節目の21,000円、9/21高値(20,481円)、6/20高値(20,318円)などが考えられる。 

変化日(反転・加速)のリズムは、4月安値からの反発局面が参考になる。終値ベースの4/14安値から「9」日目(基本数値)でいったん頭打ちとなり、4/14安値から「17」日目(基本数値)に再び高値をつけた。4/14安値から「33」日目(基本数値)にも高値を付けている。
今回も似た変化日のパターンをたどっている。9/8安値から「9」日目の9/21でいったん頭打ちとなり、9/8安値から「17」日目の10/3に動意付いた。次は、「33」日目の10/26付近で相場基調に変化が生じる可能性が高い。また、6/20高値から8/29安値までの「49」日間が先に対等する11/8前後なども重要である。

図表3:日経平均株価の日足チャート(2016/10/3-2017/10/26)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

来週の主要な国内経済指標の発表やイベントは、9月商業動態統計、日銀金融政策決定会合(〜10/31)(10/30)、9月失業率・有効求人倍率、9月家計調査、9月鉱工業生産、9月住宅着工件数、黒田日銀総裁会見、日銀展望レポート(10/31)、10月新車販売台数(11/1)、10月マネタリーベース、10月消費動向調査(11/2)がある。

国内の企業決算では、JPX、積水化、塩野義、花王、神戸鋼、マキタ、TDK、アルプス、スタンレ電、京セラ、オリックス、野村HD、JR西日本、リコー、OLC、キーエンス、任天堂、ミスミG、TOTO、スタートトゥ(10/30)、デンソー、豊田織機、アステラス薬、第一三共、三菱電、三菱重、アイシン精、豊通商、キリンHD、富士フイルム、旭硝子、オムロン、NEC、ソニー、村田製、JAL、コナミHD、東エレク、日東電、東電力HD、パナソニック(10/31)、エーザイ、田辺三菱、ローム、JT、住友化、武田、JFEHD、ホンダ、ヤマハ、ANA、KDDI、IHI(11/1)、キッコーマン、双日、レンゴー、三菱ケミHD、ADEKA、ヤマハ発、伊藤忠、丸紅、三井物、阪急阪神、アサヒ、サントリーBF、ルネサス、マツダ、スズキ(11/2)
などが発表を予定している。

一方、海外の経済指標の発表やイベントでは、米9月個人支出、米ダラス連銀製造業活動指数(10/30)、中国10月製造業PMI、中国10月非製造業PMI、FOMC(〜11/1)、米8月S&Pコアロジックケースシラー住宅価格指数、米10月シカゴ購買部協会景気指数、米10月CB消費者信頼感指数(10/31)、中国財新10月製造業PMI、米10月ADP雇用統計、米10月ISM製造業景況指数、米9月建設支出、米10月新車販売台数(11/1)、米10月雇用統計、米9月貿易収支、米10月ISM非製造業景況指数、米9月製造業受注(11/3)などが注目される。

米企業決算は、ノーブル・エナジー(10/30)、ファイザー、ケロッグ、マスターカード、アンダーアーマー(10/31)、フェイスブック、シマンテック、メットライフ、クアルコム(11/1)、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)、アップル、スターバックス、ラルフローレン、モトローラ・ソリューションズ、アクティビジョン・ブリザード(11/2)、ムーディーズ、デューク・エナジー(11/3)が発表を予定している。

新規上場では、10/31に家賃債務保証大手のCasa(7196)が東証2部に上場する。いつの間にか上場が増えてきた家賃債務保証業者だが、その初モノだったリプラスの再上場案件。Casaとはラテン語で「住まい」を表す。入居者(賃借人)から代理店契約を締結している不動産管理会社などを通じて家賃債務保証を引き受け、賃貸人に対して家賃債務の連帯保証サービスを提供している。収益は賃借人から入居時に受け取る初回保証委託料と、入居後一年ごとに受け取る年間保証委託料の2つを得ている。
社会構造の変化などを背景に、成長市場であることは株式市場でも認識されるようになってきており、同業他社はPER30倍と高い評価だ。にもかかわらず、想定価格は実質ベースで13倍弱と格安なプライシング。業績は前期減益で今期営業利益も前々期の水準に達しない予想にとどまる。

来週の注目銘柄(2017/10/30〜11/2)

銘柄
コード

銘柄名

目標株価(円)

ロスカット
株価(円)

注目ポイント

1803

1,480円

1,200円

日経平均の連騰が止まり、上昇一服感が漂いやすい中では業績モメンタムの強いところに資金が向かうと予想する。建設は受注採算の改善が進み、利益率が改善傾向にある。大手は価格交渉力も強く、その傾向が顕著となっている。その割には大手4社のPERは軒並み10倍台前半で、株高が続いた中でも過熱感は少ない。同社の第1四半期は連結営業利益が前年同期比20%増の264億円となったが、上期計画の460億円に対する進ちょくは57%と良好で業績上振れへの期待も高い。株価は右肩上がりのトレンドが継続中。10/25は全体市場が失速する中でもプラスを確保し、年初来高値を更新した。直近の信用倍率は0.90倍と1倍を割り込む水準にあり、需給面での重しも少ない。今年に入り2015年の高値を上回ってきたことで上値が軽くなっているが、10/25高値1,320円は1992年の高値と同値でもあり、長期の節目を回復してきたことで上昇に一段と弾みがつく公算が大きい。ターゲットは1,480円、ロスカットは1,200円  

2379

3,100円

2,550円

「バイトル」、「はたらこねっと」など求人サイトの運営や、医療関連の人材紹介などを手がける。11日に発表された2018年2月期の上期(3-8月)決算は、連結営業利益が前年同期比18%増の50.7億円と大幅増益を達成。高水準の求人需要が継続する中、広告や宣伝の積極投資で認知度が一段と高まり、業績拡大が続いている。上期決算時には増配も発表しており、株主還元にも積極的に取り組んでいる。株価は今年はボックス圏での推移が続いていたが、もみ合い上放れの動きが見られる。今年は2,600円どころが抵抗帯となっていたが、決算発表後も材料出尽くしとはならずに強い動きが続き、同水準を明確に上回る動き。この先は2016年7月の高値3,350円に向けて、上昇基調を強める展開を予想する。ターゲットは3,100円、ロスカットは2,550円

4911

5,500円

4,220円

上期決算は、連結営業利益が前年同期比74%増の347億円と大幅増益となり、通期計画も455億円→560億円に上方修正された。修正計画に対する進ちょくも62%と高く、さらなる上振れへの期待も高い。国内および中国の販売が好調で、この先も業績のけん引役になると見込まれる。働き方改革推進機運の高まりは女性の社会進出を促し、化粧品需要を喚起する。年末商戦に向け、需要拡大期待からの買いが入ると考える。 株価は中国で訪日団体旅行を制限する動きがあるとの報道を受け急落する場面もあったが、もみ合い基調をキープ。5月以降は13週移動平均線をサポートに上昇が続いており、9月の下落局面でも同水準に接近したところで反転している。10月相場に入ってからは9月高値(4,838円)を上回る場面もあった。足元は調整局面にあるが、一目均衡表の抵抗帯(雲)をサポートに反転局面に移行することが予想される。ターゲットは5,500円、ロスカットは4,220円

5110

2,450円

1,990円

足元でタイヤメーカーに強い動きが見られる。そのような中、同社も5月高値2,141円を上回り、年初来高値を更新した。9月に大きく水準を切り上げ、10月は2,100円どころで高値もみ合いを続けた後に上放れの動きとなっており、ここからは買いの勢いが強まると予想する。10月がもみ合いとなった分、25日移動平均線からの上方かい離ではさほど過熱感はなく、上昇余地は大きい。 2017年12月期は営業減益計画も8月の上期決算発表時には通期計画を上方修正しており、業績は改善基調にある。信用倍率も低下傾向にあり、直近では0.43倍と低水準。この先は2015年3月高値の2,313円を試しにいくと想定したい。ターゲットは2,450円、ロスカットは1,990円

5423

1,100円

880円

10/20に上期決算を発表。連結の営業利益は前年同期比46%増の78.6億円と大幅増益となったが、従来計画の80億円には若干届かなかったことから、決算を受けた10/23の株価は下げて終えた。しかし、同日は下ヒゲをつけて終え、10/24は売り先行から切り返し、前日陰線の実体部分を包む格好で強い陽線を形成して終えた。決算では通期の売上高を上方修正しており、足元の需要が旺盛であることもうかがえた。決算売りをこなして上昇に転じたことで、この先は買いが優勢となる展開を予想する。 5日移動平均線と25日移動平均線を上回り、一目均衡表では抵抗帯(雲)の下方から上方に抜け出した。週足では26週移動平均線がしっかりサポートとして効いており、今週は抵抗となっていた13週移動平均線を上に抜けてきた。米キャタピラーが好決算を受けて上昇しているが、世界的にインフラ需要が好調との見方が強まることは、鉄鋼株にとってもプラス要因だ。ターゲットは1,100円、ロスカットは880円

出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成

  • 注目銘柄採用基準・・・ 東証1部上場銘柄で10/25現在、時価総額が1,000億円以上、配当利回りが0.5%以上、PBRが9.0倍程度以下、信用倍率が3.0倍以下、今期増収予想(日経)、株価が25日・200日移動平均線を上回っている中から、テーマ・話題性などを総合的に考慮してピックアップした。
  • 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
  • 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
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