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週刊日本株式アウトルック

材料難で小型株に資金向かう環境続く、大型株はまだ入れ替えどまりか

2017/06/16
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利

来週の株式見通し(2017/6/19〜6/23)

来週(2017/6/19〜6/23)の日経平均株価の予想レンジは19,800円-20,200円。5月以降のレンジ相場が続きそうだ。日米金融政策のイベントが通過し、比較的材料不足の週となる。今週発表された米5月消費者物価指数や同小売売上高がともに市場予想を下回る弱い結果となったことで、米景気に対する警戒心がかなり強くなっているのが現状だ。
来週発表の米5月中古住宅販売件数(図表1)、米5月景気先行総合指数などの重要指標が予想よりも弱ければ、米長期金利の低下が予想され、連動性が高い日経平均株価をこのまま押し上げる買い物は期待できそうにない。たとえ、予想よりも強い結果になったとしても、NY原油先物の不安定、地政学リスク、ロシアゲート疑惑などを背景に、リスクオフから簡単に解放される状況でもなさそうだ。米議会でのトランプ政権の財政出動政策(大規模な税制改革案・インフラ投資)や、債務上限引き上げの採決が夏休み以降に先送りされる可能性が高まっている点なども、ドル円相場の上値を抑える要因になる。

一方、東証1部全体の需給は決して悪くはない。円安への戻りが鈍く出遅れ業種の自動車株は低迷が続くが、同じ出遅れ業種の筆頭である銀行株には先駆したハイテク株を売った資金の一部がシフトしているようだ。
主力大型株が幅広く上昇する見込みが立たない中でも、テーマ株や内需好業績株などへの物色意欲は途絶えておらず、小型株にも資金流入が続いている。

図表1:米中古住宅販売件数(1999/2-2017/4、単位は百万件)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

米アップルなどの主力IT株が6/9に米国市場で急落した。前日の6/8にはシティグループがエヌビディアの目標株価を145ドルから180ドルに引き上げ、長期的な目標株価を300ドルに設定したことが好感され、エヌビディアが前日比7.3%超上昇し、フェイスブックやネットフリックスなどとともに上場来高値更新を続けるなど、IT株に楽観的ムードが広がるなかの突然の急落だった。

しかし、このIT株の急落は年初来上昇率がセクター別で最も大きかった要因が大きい。図表2において直近6/2-12までの6営業日の騰落率をみると、年初からの上昇率が大きいセクターが売り込まれているのが確認できる。反面、年初からさえないセクターに資金シフトが起きたに過ぎないことがわかる。

主にIT株で構成されるナスダック総合指数は直近高値から急落する格好となり、チャート上ではややバランスを崩したようにも見えるが、移動平均線では、50日移動平均線>100日移動平均線>200日移動平均線と、短期の移動平均線が長期の上位に位置する上昇トレンドが続いている。第2四半期の企業業績は第1四半期に続き前年同期比で増益の見通しとなっており、なかでもITセクターは前年同期比9.3%増の大幅増益が予想されている。短期的な調整後は再び史上最高値を更新する動きが期待できそうだ。

図表2:S&P500セクター別騰落率(2016/12/30-2017/6/12)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

日経平均株価(図表3)は短期的な調整が続いているが、5月以降のレンジ内にとどまれば一段高への期待が維持できそうだ。ただ、25日移動平均線(19,831円 6/15)が横ばいに変わっており、6月後半ぐらいまで調整(もみ合い)が長引く可能性も高い。

過去の値幅から考えられる上値メドは、すでに達成した20,197円処(11/1高値から11/9安値までの下げ幅1,362円に対する3倍返し)に加え、(1)昨年2/12安値(14,865円)から昨年4/25高値(17,613円)までの上昇幅2,748円を4/25高値に加えた20,361円処、(2)3/2高値(19,668円)から4/17安値(18,224円)までの下げ幅1,444円を下げの半値水準から上げた20,390円処、(3)5/16高値(19,998円)から5/18安値(19,449円)までの下げ幅549円を5/16高値から上げた20,547円処などが考えられる。
一方、下値メドは、25日移動平均線(19,831円 6/15)、3/2高値(19,668円)、5/18安値(19,449円)、75日移動平均線(19,367円 6/15)などが考えられる。19,000円〜19,500円は過去の累積売買代金が多く、強い支持帯になりえる。

日経平均株価の1996年〜2016年までの21年間における6月の騰落状況は14勝7敗と大幅に勝ち越し。2015年は6/24に年間の高値、2016年は6/24に年間の安値を付け、直近2年はともに6/24が分岐点となった。今回のFOMC(米連邦公開市場委員会)では予想通り利上げが実施され、無風通過だったといえる。では、今年も6/23-26頃(6/24は土曜日のため)が分岐点になる、「2度あることは3度ある」のだろうか。一方、 1年周期のような長い期間でみるのではなく、今年に入ってからは、安値から高値、高値から安値までの「32日間」の周期の方がより重要である。直近の6/2高値から「32日」後は7/18になり、そのあたりに再び高値か、安値の時期が到来する可能性の方が高いとみられる。

図表3:日経平均株価の日足チャート(2016/1/4-2017/6/15)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

来週の主要な国内経済指標の発表やイベントは、5月貿易統計(6/19)、4/26-27開催の日銀金融政策決定会合議事要旨、4月全産業活動指数、5月訪日外客数(6/21)、東京都議会議員選挙告示(7/2投開票)(6/23)がある。

国内の企業決算では、ツルハHD、アークランド(6/20)、オプトエレクト(6/22)、サツドラHD(6/23)などが発表を予定している。

一方、海外の経済指標の発表やイベントでは、仏国民議会選挙第2回投票(6/18)、米1-3月期経常収支(6/20)、米5月中古住宅販売件数(6/21)、EU首脳会議(〜6/23)、ECB拡大理事会、米4月FHFA住宅価格指数、米5月CB景気先行総合指数(6/22)、米5月新築住宅販売件数(6/23)などが注目される。

米企業決算は、アドビ・システムズ、レッド・ハット(6/20)、フェデックス、オラクル(6/21)、アクセンチュア(6/22)などが発表を予定している。

新規上場(IPO)では、6/20にディーエムソリューションズ(6549)がJASDAQスタンダードに上場する。同社はダイレクトメール中堅。SEO(検索エンジン最適化)や運用型広告、ウェブサイト制作などインターネット事業も手掛けている。
一方、6/21はエコモット(3987)が札証アンビシャスに上場する。IoT(モノのインターネット化)インテグレーション。IoTソリューションの企画や付随する端末製造、通信インフラ、アプリケーション開発、クラウドサービスの運用・保守に関する業務をワンストップで提供している。実際の中身はともかく、IoTと人気化しそうな事業内容である。クラウドでセカンダリーでも人気化したテラスカイの資本提携先ということも注目材料だ。だが、なにせ流動性に難のある地方市場の案件。利益水準もようやく経常利益1億円前後と低い。吸収額は5億円弱で東証なら初日付かずのコースだが、そこまで人気化しないだろう。今回はベンチャーキャピタルのロックアップ解除条項も付いている。解除の対象社数は少ないが、上場初日を逃せば売りさばくチャンスはなくなるため全力売りが想定され、上値を抑えるものと考える。

来週の注目銘柄(2017/6/19〜6/23)

銘柄
コード

銘柄名

目標株価(円)

ロスカット
株価(円)

注目ポイント

1808

1,680円

1,390円

2/21に格付け会社の格付投資情報センター(R&I)が同社の発行体格付けを「BBB+」→「A-」に変更した。マンション市場で販売が減速、着工戸数も多くない中、高水準の受注・利益を確保していると評価。経営資源を集中するマンション分野で優位に立ち、新築工事での収益力が高いという。2017年3月期の通期営業利益はマンション建築工事の完成工事総利益率の改善が寄与し、890億円(前の期比29.5%増)で着地。2018年3月期の通期連結営業利益予想920億円が市場予想(925億円)に届かなかったことで、発表を受けて後場の株価は下げ幅を拡大する場面があった。一方、早々に織り込む格好となり、翌日からは再び上昇し勢いが増している。信用残は売り残が買い残を上回っている。需給面のフォローもあり、2015年8月高値(1,699円)が視野に入ってきたといえよう。ターゲットは1,680円、ロスカットは1,390円

3289

820円

630円

FOMC(米連邦公開市場委員会)での利上げに対する米長期金利の上昇の反応が鈍く、不動産株の選好が強まる展開を予想する。都心部のオフィスや商業施設からの賃料収入は安定推移が期待できる中、PERは10倍台前半で、PBRは1倍割れと買い安心感がある。マンション販売の減速が懸念される中でも、2017年3月期の経常利益は前期比12.9%増の636億円と増益を達成し、今期も増収増益を見込む。テクニカル面では、5月以降は25日移動平均線にサポートされた上昇が続いている。週足では先月に26週移動平均線を上回り、一目均衡表でも抵抗帯(雲)の上にやや抜け出しかけており、上値が軽くなる展開が期待できそう。4月までは下落基調が続いていたため、上昇余地は大きいと考える。PBR1倍水準となる726円あたりまでは早々に値を戻し、昨年前半の高値が控える800円台前半に向けて騰勢を強める展開を予想する。ターゲットは820円、ロスカットは630円

5384

2,750円

2,080円

シリコンウエハー用の研磨剤で世界トップシェア。前期は営業利益が前の期比29.5%の42.3億円と大幅増益での着地となったものの、今期は同11.2%減の38億円と減益見通し。決算を受けて株価は売りで反応したが、すでに2月から調整色を強めていたことから、一段と売り込む動きにはならなかった。4/13安値(1,929円)を起点に緩やかな上昇が続いており、現在は75日移動平均線を上回る展開となっている。月足でも4月と5月のローソク足は長い下ヒゲで底固めができており、出来高増加といった支援材料が加われば、2月高値(2,800円)奪回はさほど難しくはなさそうだ。信用残も売り残が買い残を上回っており、需給面に不安は乏しい。ターゲットは2,750円、ロスカットは2,080円

6336

1,460円

885円

プリント基板製造装置メーカー。同社は6/13、2018年1月期の第1四半期(2-4月)の連結営業利益が3.5億円(前年同期比29.9%増)だったと発表した。電子機器部品製造装置の液晶関連分野で、有力液晶パネルメーカー向けのインクジェットコーターの大口受注を順調に生産、出荷し、増収増益となったもよう。株価は決算発表を受けてネガティブに反応したが、5月後半からのもみ合い相場は25日移動平均線と接近する日柄が経過しており、順調ならば上放れに向かう公算が大きい。当面の注目ポイントは2014年9月に付けた高値(1,158円)を上回れるかどうか。上回ることができれば、短期底を切り上げるかたちとなり、2,200円処まで上値余地が拡大する公算が大きい。ターゲットは1,460円、ロスカットは885円

9201

3,750円

3,210円

前期の通期連結営業利益は1,703億円(前の期比18.6%減)で着地。国際旅客収入が燃油サーチャージ収入の減少および円高などにより減少したことなどが響いた。2018年3月期の通期連結営業利益予想は1,420億円(前期比16.6%減)。燃油市況の上昇による燃油費の増加、エンジンなどの整備費の増加、新機材導入にともなう機材費増などを見込む。市場コンセンサスが1,773億円だったため、上記発表直後に株価は急落した。一方、6/1安値(3,225円)でダメ押しはあったが、下値を切り上げる波動に変わりつつあるように思われる。足元の原油価格の下げもポジティブに作用するだろう。3月高値(3,784円)を上回れば、4,000円台前半までは上値余地が拡大する公算が大きい。ターゲットは3,750円、ロスカットは3,210円

出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成

  • 注目銘柄採用基準・・・ 東証上場銘柄で6/14現在、時価総額が80億円以上、PERが20.0倍以下、信用買い残が前週から減少(6/9現在)、株価が25日移動平均線を上回っている中から、業績面やテーマ・話題性などを総合的に考慮してピックアップした。
  • 「目標株価(円)」・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
  • 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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