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週刊日本株式アウトルック

11月に向け下値固め完了か、金融イベントも無風で通過へ

2015/10/23
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利

来週の株式見通し(2015/10/26〜10/30)

来週(2015/10/26〜10/30)の東京株式市場はもみ合いか。日経平均株価の予想レンジは18,500円-19,000円。 週の後半に判明するFOMC(連邦公開市場委員会)や日銀政策決定会合の結果を前に、週前半は様子見姿勢の強い展開が予想される。金融イベントに加え、日米ともに主力企業の決算も多い。経済指標では国内の9月鉱工業生産、米国では7-9月期GDPや9月耐久財受注、10月消費者信頼感指数など市場を動かす材料に事欠かない。

国内では2カ月連続でマイナスだった鉱工業生産(図表1)や日銀短観の結果などを背景に、市場ではにわかに日銀による追加緩和期待が高まっている。ただ、8月の食品を除く消費者物価は2013年4月以降で初めてマイナスに転じたが、日銀が重視する食品とエネルギーを除く消費者物価は着実に上昇傾向にある。需給ギャップも改善基調が示されている。ただでさえ3度目の緩和は効果が薄いといわれるほどなのに、市場に追加緩和期待が広がった局面で、果たして実施するだろうか。あっても、ETF(上場投資信託)の買い付け枠を少し拡大するぐらいだろう。

昨年10月末のサプライズ緩和はちょうど株価が戻り歩調のときだった。日経平均株価は年初来高値まであと300〜400円のタイミングだったため、高値更新の原動力になる効果があった。現在の年初来高値は20,952円(6/24)とかなり今の水準からかい離している。3,000円程度の伸びしろはあるにしても、そこまでいくまでに効果が一巡してしまうことに加え、それを見越したヘッジファンドなどの短期筋に格好の売り場を提供するだけになろう。

東証1部の騰落レシオ(25日)は116.20%(10/22現在)と直近は横ばいで推移。東証が発表する空売り比率(図表2)は10/22現在で35.3%と直近ピーク(43.4%)から低下基調が続いている。空売りの買い戻しが目先一巡した見方もでき、市場の買い圧力がいったん減退する可能性はあるだろう。

図表1:鉱工業生産(前月比、2012/1〜2015/8)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成
図表2:東証発表の空売り比率(2015/1/5〜2015/10/22)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

東京株式市場は国内企業の決算発表(主に第2四半期)におおむねポジティブに反応している。業績絡みの材料に新日鉄住金(5401)や東京製鉄(5423)、安川電機(6506)がそろって大幅高。それらは中国関連といわれる銘柄群だが、上海総合指数にいったん底入れムードが強まっていたため、ある程度の予測がついた動きである。

問題は来週である。ここまでは米国でもダウ平均構成銘柄の決算に対する株価の反応は良好だ。一方、ダウ平均やS&P500の指数でみると、今年の高値から8月安値までの61.8%(黄金分割比率)の戻りを達成。10/21の上海総合指数やナスダックの日足チャート上の陰線が少し気になるところだ。全体的に少し調整が入るとみれば、決算への反応が個別株ベースでも少し弱くなる可能性が高い。米国市場に連動しやすい東京市場でも事情は同じである。
日経平均株価の予想PERは14.9倍程度(10/21現在)と、欧米主要指数に比べると割安感がある。通期業績見通しの据え置きが思った以上に多く、下方修正リスクを払拭することができれば、8月急落後も割安に放置されている銘柄には買いが入る可能性が高い。ただ、前回指摘したように、全体相場には業績の底堅さがみえてくると同時に、円安の支援材料が不可欠である。

ドル円相場が2011年10月に1ドル=75円台の安値をつける起点となったのは、2007年6月の124円台の高値である。高値から安値までに要した期間は53カ月。2011年10月から53カ月経過するのは2016年2月である。2011年10月を中心に左右対称的になる時間帯だ。今のように大きな変動がない(ボックス)相場が2月まで続く展開なども想定できる。
イエレンFRB(米連邦準備理事会)議長をはじめ、FRB関係者は年内利上げ発言を繰り返した。ただ、停滞する中国景気の影響を受け、製造業の景況感や雇用統計などの弱い結果が出てきており、年内は利上げなしとの見方が強まっている。CMEグループが発表するフェド・ファンズ・フューチャーにより、短期金利市場がどれだけ利上げを織り込んでいるかをみると、今年6月の段階では市場は年内利上げの確率(0.5%以上になる確率)を50%以上とみていたが、9月雇用統計の発表直後には30%まで低下し、来年3月の利上げが予想されている。

利上げ先送りが続いているにもかかわらず、ドル円相場は下げそうで下げない(円高が進みそうで進まない)。金融政策以外のところでドル高要因があるのかもしれないが、この下げ渋りはやがて反動(円安)に力が向く公算が大きい。2月といえば国内企業の第3四半期決算が発表される時期でもあることから、ドル円相場に加え、日本株も2月が重要月になる可能性が高い。

日経平均株価(図表3)は9/29安値(16,901円)から10/9高値(18,438円)にかけての急反発によって、25日移動平均線(18,018円、10/22現在)や8/28高値(19,192円)を起点とする短期上値抵抗線などを上回る強気サインが確認された。そのあと揺り戻しの調整はあったが、上記の上値抵抗線(現在は下値支持線)までの小休止を経て直近高値を更新。9/29安値を起点とした上昇2波目に入った。終値で9/9高値(18,770円)を上回れば、強気転換の追随サインが出現したとみてよい。
11月上旬に向けては25日移動平均線が明確に上昇に転じる可能性が高く、短期的には75日移動平均線(19,186円、同)、200日移動平均線(19,160円、同)、10/9高値からの下げ幅の倍返し(V計算値)となる19,118円などが重なる水準まで上値を伸ばす展開が予想される。

9/9高値を上回れば、8/25と9/9に日中取引で1,000円幅動いた価格帯(17,700円〜18,800円)をおおむね上回ることにもなり、11月前半に向けて意外高もありえるだろう。その際の上値メドは、9/29安値から10/9高値までの上昇幅を10/9高値に加えたE計算値19,975円となる。心理的フシとなる20,000円前後は8月後半からの急落前にもみ合い相場を形成した中値水準でもある。
下値メドは、10/15安値17,758円、8/26安値17,714円、9/8安値17,415円、9/29安値16,901円、昨年9月高値16,350円〜16,230円などがある。

図表3:日経平均株価の短期チャート(日足、2015/1/5-2015/10/22)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

来週の主要な国内経済指標の発表やイベントは、9月企業向けサービス価格指数、40年国債入札(10/27)、9月商業動態統計(10/28)、9月鉱工業生産、「東京モーターショー 2015」開幕(〜11/8)(10/29)、日銀金融政策決定会合、黒田日銀総裁会見、日銀展望レポート、9月失業率・有効求人倍率、9月消費者物価指数、9月家計調査(10/30)などがある。

企業の決算発表では、エムスリー、JSR、日立化成、日立ハイテク、キヤノンMJ、アドバンテ、コーエーテクモ、日立国際、kabu.com、松井証、クラリオン、日立マクセル、キヤノン電、エンプラス、タカラレーベンなど(10/26)、信越化、日立金、日精工、オムロン、キーエンス、ファナック、日野自、三菱自、シマノ、キヤノン、東エレク、NSSOL、日立建、日立キャピ、コカウエスト、コメリ、エクセディなど(10/27)、ヒューリック、協和キリン、大日住薬、富士フイルム、コマツ、日立、任天堂、大和証券グループ本社、野村、JR東日本、JR東海、ANA、東北電、大阪ガス、スタンレ電、山崎パン、きんでん、日立物、大和工、航空電、富通ゼネ、日ガス、オークマ、パナホーム、富士急など(10/28)、大東建託、日清粉G、積水化、塩野義、OLC、コニカミノルタ、旭硝子、新日鉄住、JFE、住友電、三菱電、NEC、富士通、エプソン、パナソニック、ソニー、アルプス、ヒロセ電、京セラ、川重、小糸製、HOYA、オリックス、小田急、ヤマトHD、関西電、NTTデータ、MonotaRO、ガンホー、ミスミG、野村不HD、サイバエージ、住友重、カプコン、グリーなど(10/29)、ALSOK、キリンHD、住友化、武田、アステラス薬、田辺三菱、エーザイ、第一三共、大正薬HD、ヤフー、資生堂、コーセー、TOTO、特殊陶、神戸鋼、豊田織、ジェイテクト、マキタ、ルネサス、TDK、デンソー、村田製、日東電工、三菱重、アイシン、リコー、ヤマハ、豊田通商、住友商、JPX、菱地所、東武、京王、JR西日本、阪急阪神、日通、郵船、JAL、ドコモ、サンリオ、九州電、Jパワー、東ガスなど(10/30)が発表を予定している。

一方、海外の経済指標やイベントでは、中国共産党中央委員会第5回全体会議(5中全会)開催(〜10/29)、独10月Ifo景況感指数、米9月新築住宅販売、米10月ダラス連銀製造業活動(10/26)、英7-9月期GDP、FOMC(〜10/28)、米9月耐久財受注、米8月S&Pケース・シラー住宅価格指数、米10月CB消費者信頼感指数(10/27)、NZ準備銀行金融政策決定会合、米7-9月期GDP、米9月中古住宅販売仮契約(10/29)、ユーロ圏9月失業率、米9月個人所得・個人支出、米10月シカゴ購買部協会景気指数(10/30)などが注目される。
米企業決算では、UPS、メルク、ファイザー、コーニング、アップル、ギリアド・サイエンシズ、フォード、コーチ(10/27)、ニューモント・マイニング、マリオット(10/28)、マスターカード、スターバックス、リンクトイン(10/29)、シーゲイト・テクノロジー、エクソンモービル、シェブロン(10/30)などが発表を予定している。

新規上場では10/27に結婚相談所を展開するパートナーエージェント(6181)がマザーズに上場する。2006年9月にテイクアンドギヴ・ニーズの100%子会社として設立され、2008年5月に現在の代表取締役社長である佐藤茂氏が中心となったMEBO(経営陣と従業員が参加する買収)にて独立した。晩婚化を背景に婚活市場は拡大しており、類似企業のPER水準は高め。そうしたなかで、想定価格のPERはかなり低く設定されており、割安感が強い。足元の業績は千原ジュニアの宣伝効果もあってか、会員数の増加を背景に急拡大している。吸収金額も少なく、相場が落ち着けば水準訂正だけでも高めの初値が狙えそうだ。

10/28はバルニバービ(3418)がマザーズに上場する。レストランなど飲食店の運営。レストラン&カフェ「カーブ」「グッドモーニングカフェ」、スイーツショップ、アスリート向け食堂などの展開のほか、レストランや開発エリアの企画を行うコンサルティングなどを手掛けている。競争の激しい外食業態だが、出店増とともに足元の業績は順調。PERは15倍弱でほぼ適正水準。株主優待などで業界の適正値は見えづらいが、3月に上場した同業2社は15〜16倍での初値形成になった。上昇スタートはできても、小幅な水準訂正に終わりそうだ。

来週の注目銘柄(2015/10/26〜10/30)

銘柄
コード

銘柄名

目標株価(円)

ロスカット
株価(円)

注目ポイント

4662

1,000円

499円

通信分野のソフト開発・保守・運用が得意。NTTデータなどが主要取引先。マイナンバー関連システムの需要は施行後もメンテナンスなどを請け負うことができる見通しであり、マイナンバー関連業務は業績寄与が大きい。株価は7月に888円まで急騰。8月は週足の下ひげたくり足で底打ちか。IT相場の2000年に4,400円の天井を付け低迷が続いたが、月足でも一目均衡表の基準線を上回っており、強気継続のパターンだ。ターゲットは1,000円、ロスカットは499円

6331

420円

255円

石油・化学装置を手掛ける。次世代エコカーの本命とされる燃料電池車に燃料を供給する水素ステーション関連。政策が追い風。水素製造装置などへの投資を積極化。各種コスト改善や固定費の削減も業績に寄与大。株価は2014年高値582円からの調整が続いたが、2013年3月高値240円前後のフシを意識して、10月の月足ローソク足は半年ぶりに陽線を形成する可能性が高い。調整場面では信用の売り残とともに買い残も相当整理されており、低水準で需給は改善基調にある。ターゲットは420円、ロスカットは255円

7780

3,460円

2,390円

コンタクトレンズ関連事業のほか、動物医療事業、環境バイオ事業、ライフサイエンス事業などを展開している。再生医療関連。東南アジアなど海外市場の展開に期待値高い。2016年3月期の第1四半期の連結営業利益は8.6億円となり、通期見通し(31.8億円)に対する進ちょく率は27%。6月に東証一部に新規上場した。株価は8月安値2,050円を起点に下値を切り上げており、上場来高値2,999円が視野に入っている。割安感はなく、やや注目度が離散している状況ではあるが株価は堅調だ。短期的には戻り売りに押される可能性もあるが、上場来高値更新は時間の問題か。ターゲットは3,460円、ロスカットは2,390円

8327

440円

297円

福岡が地元。九州地区や瀬戸内などで展開している。証券や保険、カードビジネスに意欲的。九州新幹線全線開通による九州経済の盛り上がりは追い風となる。地元企業の国際ビジネスのサポート、アジア各国の公的インフラ支援などの国際業務の展開に注目。貸し出しの利ざや低迷を投資信託の販売で補う。自社株取得に対する意欲は高い。株価は順調に下値を切り上げる展開が続く。500円処までは明確な節目は見当たらない。割安感も強く、信用残高もきっ抗し需給面にも不安なし。ターゲットは440円、ロスカットは297円

9602

3,400円

2,780円

10/13に発表された2016年3月期の第2四半期累計(3-8月)の連結営業利益は前年同期比29.5%増の243億円と良好な着地となり、通期業績も上方修正された。「バケモノの子」や「HERO」などヒット作に恵まれた上に、「エリザベート」の盛況などで演劇事業も好調に推移した。4月開業の「新宿東宝ビル」の業績寄与などから不動産事業も好調だ。株価は24カ月移動平均線をサポートに右肩上がりが継続。特に割安感はないが、信用の売り残と買い残がきっ抗し、需給面に不安は乏しい。戻り売りが強くなる水準に達し目先的には調整の可能性も高いが、一目均衡表では三役好転の強気サインは続く見込み。ターゲットは3,400円、ロスカットは2,780円

出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成

・注目銘柄採用基準 ・・・ 東証1・2部上場銘柄で10/21現在、時価総額が200億円以上(2部は80億円以上)、配当利回りが0.8%以上、PERが30倍以下、PBRが2.0倍以下の中から、テクニカル面や話題性を考慮しピックアップした。
・「目標株価(円)」 ・・・ 一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
・「ロスカット株価(円)」 ・・・ 一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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