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週刊日本株式アウトルック

株主総会後の海外勢の動向、日米経済指標がポイントに

2015/6/26
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利

来週の株式見通し(2015/6/29〜7/3)

来週(2015/6/29〜7/3)の東京市場は後半の動きがポイントになる。日経平均株価の予想レンジは20,500円-21,500円。週前半は月末要因や、短期的な高値警戒感から指数ベースでは上値は追いづらい。反面、買い遅れた資金が選別物色を強める展開が予想される。崩れそうで崩れない欧米株式や円安に加え、ITバブル時に買った持ち株の評価損の改善や、新興株の上昇を通じて投資家の強気マインドが強化されている。2月期決算銘柄や小型株物色、好材料を発表した銘柄には動意付くパターンが繰り返されるだろう。

日経平均株価はITバブル時に付けた高値(20,833円)を上回り、およそ18年ぶりの高値を付けた。昔風にいうと、「IT相場以降、塩漬けになっていた株券がひと回転効いてくる」ということである。上げ相場もいよいよ加速の局面に移行か。ただ、指数を押し上げる主力大型株の動きがまちまちであり、指数寄与度の高いファーストリテイリングやファナックなどの値がさ株の上昇が一巡すれば、目先的には調整に入る公算が大きい。

来週の相場のポイントは日米の経済指標である。米国の独立記念日(7/3)の影響で米雇用統計が木曜日に発表されることや、7/1は6月調査の日銀短観が午前8時50分に発表される。同日、東京市場が寄り付く直前に調整される「うるう秒(午前8時59分59秒と9時00分00秒の間に「59分60秒」が入る)」で市場が混乱なく通過できれば、7/2は「満月(相場の変動と関係があるとされる)」をみながら、米国の6月雇用統計の発表を迎えることになる。
前回の3月調査の日銀短観では、大企業製造業の業況判断DIがプラス12と前回調査から横ばいにとどまった。円安進行による輸出や収益の拡大を背景に景況感改善を予想する向きが多かったが、特に自動車は中国向け輸出の鈍化や国内販売の低迷などが企業の慎重姿勢につながる内容だった。6月調査の予想も横ばいのプラス12が見込まれている。結果は比較的振れる傾向があるが、最近、弱いのか強いのかよくわからないトヨタ自動車(7203)の反応が注目を集めそうだ。
一方、大企業非製造業は前回3月調査まで2期連続で改善。原油安にともなうコスト低下が円安によるコスト増加の影響を上回る好内容だった。訪日外国人客の旺盛な消費によって、小売がプラス5と4期ぶりに改善したのが特徴的だった。6月調査はプラス23と3期連続で改善が予想されており、インバウンド関連株の当面の動きを決めるポイントになるだろう。

東証1部の売買代金が6/25で54日連続で2兆円を上回った。報道によると2007年12月までの72日連続以来だそうだ。一方、これから「夏枯れ相場(市場が低迷し売買高が減少する傾向)」が到来する。歴史が示すように夏場は売買高が減少する傾向があるようだ。例えば、図表1で東証一部の売買代金を2000年〜2014年までの15年間のデータを使い、各月一日あたりの平均売買代金をみると、1月〜6月までの1兆6,000億円に対して、7月〜8月は1兆3,900億円程度まで落ち込む。一般的には売買高が増えるときは株高傾向、売買高が減少すれば株価は低迷する。

特に今年は注目度が高い「株主総会」が集中する週に高値を更新した。企業のガバナンス意識の向上を評価する海外投資家は多いようだが、株主総会の後、海外投資家がどんな行動をとってくるかが需給面でのポイントとなる。思い起こせば、2013年末にかけては、証券優遇税制の廃止による駆け込み売りが増える代わりに、翌年開始のNISA対応で個人の買いがかなり盛り上がり、株価上昇に拍車をかけた。しかし残念なことに、2014年に入ったとたん海外投資家の売りで相場は下落した。株主総会を境に下落に転じることは避けたいが、海外投資家が夏休みをとる前に利益を確保する姿勢も有効であろう。

図表1:東証1部の一日当たりの売買代金の推移(2000年以降)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

新規上場が再開したことで新興市場に資金流入が顕著だ。米国でもNASDAQやラッセル、バイオテクノロジー指数などの小型株を主体とする指数が史上最高値を更新するなど、日本と似た現象が起きている。

マザーズ市場の2004年〜2014年までの11年間の売買代金を調べると、東証一部とは違い、6月に増加する傾向があり、7月も年間のなかでは比較的高水準を維持することが多いようだ。実際、今年は6/24現在、6月の一日あたりの平均売買代金は1,050億円(6月の11年平均では600億円程度)まで増加しており、出来高が株価に先行している可能性が高い。プチ小型株バブルの始まりではないか。
マザーズ指数は2013年5月高値を起点に、2014年1月高値を通る上値抵抗線を上抜け、買いサインが点灯したところだ。2年間続いた三角もち合いの上限を上抜けたことを意味し、これから再び上昇相場が始まる公算が大きい。当面の上値の節目は、2004年11月安値1391.28付近となり、2008年10月安値〜2011年3月高値を上昇初波動とした場合の4層倍1,339.87と概ね一致する重要な節目となる。

図表2:マザーズ市場の一日当たりの売買代金の推移(2004年以降)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

図表3は、日経平均株価の終値ベースの長期チャートである。今後の上値メドとして、2000年4月高値〜2003年4月安値までの下落幅(13,226円)を2011年11月安値からの上昇であてはめた21,386円。1996年6月高値と2000年4月高値の中値21,749円。1996年6月高値〜2003年4月安値までの下落幅(15,059円)を2009年3月安値からの上昇であてはめた22,113円。1990年10月安値と1991年3月高値の中値23,683円などが挙げられる。

図表3:日経平均株価の短期チャート(日足、1984.5.25-2015.6.24)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

来週の主要なイベントや国内経済指標の発表は、5月鉱工業生産、5月商業動態統計(6/29)、5月毎月勤労統計調査(6/30)、6月調査日銀短観、6月新車販売台数、路線価公表(7/1)、10年国債入札(7/2)などがある。  決算発表は、銚子丸、ハピネス&D、WNIウェザー、ナガイレーベ、象印、ニトリHD(6/29)、スギHD、しまむら、平和堂、アダストリア、スター・マイカ、USEN、キャリアリンク、ユニオンツール、ライトオン、スター精(6/30)、キユーピー、ハローズ、わらべや、ミルボン、日フイルコン、放電精密、宝印刷、ジャステック(7/1)、アスクル、ファミリーマート、ダイセキソリュ、米久、エスプール、クリーク&リバ、ダイセキ(7/2)、ユニーGHD、マルゼン、岡野バル、スリーエフ、マルカキカイ、マックハウス、オンワードHD、ワキタ、ヤマトインタ、チヨダ、トーセイ、セキド(7/3)などが予定している。

一方、海外のイベントや経済指標では、米5月中古住宅販売仮契約(6/29)、ユーロ圏5月失業率、ユーロ圏6月消費者物価、欧米など主要6カ国とイランの核協議最終合意期限、米4月S&Pケース・シラー住宅価格指数、米6月シカゴ購買部協会景気指数(6/30)、中国6月製造業PMI、米6月新車販売台数、米6月ADP雇用統計、米5月建設支出、米6月ISM製造業景況指数(7/1)、米6月雇用統計、米5月製造業受注(7/2)などが注目材料となる。

なお、7/3の米国市場は独立記念日のため休場となる。

6/29はJASDAQスタンダードにナガオカ(6239)が上場する。固体と液体を分離する機器「スクリーン」のサプライヤー。コア技術・製品のベースである「ナガオカスクリーン」は三角形の断面のワイヤー形状により、目詰まりを起こしにくく、かつ構造的に強度があるなどの特徴を持つ。石油プラント用が主力で、プラントの製法特許・ノウハウをプラントオーナーに対して提供するプロセスオーナーから、日本で唯一の認証を受けている。そのほか、取水用スクリーンや水処理装置を製造販売している。米UOPからの認証を取得する国内唯一のサプライヤーとして目を引くが、今期は減収予想。原油安のあおりを受けた格好だ。上値ではVC(ベンチャーキャピタル)からの売りが控え、人気は限られそうだが、吸収金額は少なく需給面での不安に乏しい。堅調な展開は期待できそうだ。

来週の注目銘柄(2015/6/29〜7/3)

銘柄
コード

銘柄名

目標株価(円)

ロスカット
株価(円)

注目ポイント

3911

2,500円

1,690円

オンラインゲームの企画、開発および運営。マーベラスとの協業の「剣と魔法のログレス」が代表作。スマートフォン版では2014年末に520万ダウンロードを記録した。2014年12月期の売上高構成比は、オンラインゲーム配信サービス92.9%、オンラインゲーム制作・運営受託サービス7.1%。主な販売先は米グーグル42.2%、米アップル39.9%。3/25にマザーズに上場した。株価は上場後に三段上げ。その後調整にあるが、下値買いが強く半値押しまでにも至らない。目先的にはもみ合い基調が続く可能性も高いが、上場来高値2,283円を更新する波動形成に移行しつつあるのではないか。ターゲットは2,500円、ロスカットは1,690円

4507

5,300円

4,210円

抗生物質で評価高い。抗HIV薬のロイヤリティー収入が順調に拡大し、増収増益が続く見通し。抗うつ剤など主力品が国内で持ち直し。6/24、グローバルで開発を進めている末梢作用型μオピオイド受容体拮抗薬「naldemedine」の一連の試験のうち、国内第3相臨床試験で良好な結果が得られたと発表した。創薬型製薬企業として中期成長期待大きい。株価は週足では13週移動平均線をサポートにトレンドフォロー。短期的にも25日移動平均線上に回復し、5月高値4,770円が視野に入ってきた。特段と割安感はないが、信用残も低位で売り残と買い残がきっ抗しており好取組。ターゲットは5,300円、ロスカットは4,210円

6324

3,300円

2,300円

減速機など産業用ロボット向けのメカトロニクス製品の製造・販売を手がける。自動車やスマートフォン向けの産業用ロボット需要が堅調で前期は前年同期比51%営業増益と業績は拡大局面にある。賃金上昇や人手不足などから、企業の省力化投資需要は高まっており、今期も良好な事業環境が続くと考える。直近では政府の成長戦略や証券会社のレポートなどを手掛かりにサイバダインや川田TECHなど、ロボット関連銘柄に強い動きがみられた。同社にも改めて注目が集まる展開を予想する。株価は25日移動平均線を上に抜け。中短期の移動平均線が収れんしており、株価煮詰まり上放れ期待か。週足の十字足も調整完了サインとなる可能性が高く、高値(2,814円)更新をにらみ仕込み場とみられる。ターゲット3,300円、ロスカット2,300円

6432

7,800円

6,620円

中堅の建設機械メーカー。海外販売比率高く、欧米でシェア高い。経済成長の鈍化で中国では台数減少も、北米や英国でミニショベルや油圧ショベルなどが大幅増。連続増配基調。決算発表は7月上旬を予定している。株価は2007年高値7,350円に迫った。25日移動平均線をサポートに下値を切り上げ、目先の過熱感もない。信用買い残は売り残を上回るが、株価は高位置で買い方の体力は温存されている。2007年高値更新後は揺り戻しの調整はあるかもしれないが、実質的には「青天井」となる。ターゲットは7,800円、ロスカットは6,620円

8016

1,100円

795円

総合アパレル大手。同社は6/22、家電量販店のラオックスと日本製の衣料品を海外向けに販売する合弁会社を設立すると発表した。6/19にも三越伊勢丹ホールディングスと新ブランドを立ち上げると発表しており、材料が豊富。足元の出来高は増加しており、市場の関心も高まっている。株価は月足の一目均衡表の抵抗帯(雲)を上回る日柄が経過した。転換線が上昇に転じ始めており、7月の動意に期待したい局面だ。日足では連続陰線の下げの半値戻し以上に切り返し、再度高値トライが射程圏に。信用残は売り長で需給面に不安なく、出遅れ株として注目したい。ターゲットは1,100円、ロスカットは795円。

出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成

  • 注目銘柄採用基準・・・東証上場銘柄で6/24現在、時価総額が500億円以上、PERが45倍以下、今期増益予想(日経予想)、株価が13週移動平均線を上回っていることをベースに、出来高や話題性なども考慮しピックアップした。
  • 「目標株価(円)」・・・・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
  • 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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