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週刊日本株式アウトルック

トヨタ株が示唆する米中景気への不透明感

2015/6/19
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利

来週の株式見通し(2015/6/22〜6/26)

来週(2015/6/22〜6/26)の東京市場は不安定な展開か。日経平均株価の予想レンジは19,750円-20,300円。FOMC(連邦公開市場委員会)や日銀金融政策決定会合の重要イベントを通過し、米中の経済指標の強弱感に反動する海外株の動向に左右されそうだ。運用成績の振るわないヘッジファンドなどの短期筋も、順張りでショートポジションを積み上げてくる可能性があり、値動きがこれまで以上に大きくなる展開が予想される。ここ最近、日本株の底堅さが際立っていたが、日経平均株価はついに2万円の大台を割り込んだ。投資家心理にやや警戒ムードが強まっており、下値買いが細る可能性も高い。

FOMC声明では、労働市場と景気の判断を引き上げ、年内利上げを実施する姿勢が維持されたが、FOMC予想で今年のGDP見通しや来年の金利見通しが下方修正された。年内に0.25%の利上げが2回実施されることが示唆されたが、来年の金利見通しを3月の1.875%から1.625%に下方修正した。
今後は米国の景気そのものにより焦点が移る可能性が高く、中古住宅販売件数(図表1)などの経済指標に弱い結果が続けば、株式市場の売り圧力となるだろう。低金利の長期化見通しが続けば、ドル売り・円買いが続き、日本株は為替市場からの支援材料がなくなる。トヨタ自動車を中心に輸出関連株の弱さも目立ち始めており、米国景気に対する下振れを織り込み始めている可能性があるとみられる。
EU首脳会議(6/25-26)ではギリシャ問題に対する議論が進展しなければ、ギリシャのデフォルトリスクや資本規制などの思惑が一段と強まり混乱が生じかねない。これまでのマーケットの反応からは織り込んでいるようにもみえるが、それは強気ムードが浸透していた時だからこそであり、地合いが悪化する局面ではあらためて売り材料視されるだろう。

上海総合指数が不安定な動きが続くなかで、中国6月HSBC製造業PMI(購買担当者景気指数)の結果などから目が離せない(図表2)。同指標は景気転換の先行指標で、製造業の購買担当者へのアンケート調査をもとに指数化している。50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退を意味する。

図表1:米中古住宅販売件数(2000.7-2015.5、単位は百万件)
図表2:中国HSBC製造業PMI(購買担当者景気指数)(2012.4-2015.5)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

日経平均株価(図表3)の年初来高値は5/28に付けた20,655円。現在は調整が続いており、25日移動平均線(20,301円、6/18現在)や6/10安値(20,016円)を下回り、年初来高値から二段下げ目に突入した。目先の下値メドは、75日移動平均線(19,757円、6/18現在)や3/23高値19,778円処となる。

当面の上値メドとしては、3/23高値を起点としたもみ合い期間の最大値幅となる4/23高値(20,252円)〜5/7安値(19,257円)までの下げ幅(995円)を、その中値から上げた20,750-20,770円処。2000年4月高値20,833円などが挙げられる。

月足のローソク足でみると、5月まで5カ月連続の陽線となった。昨年12月の陰線を除くと8カ月連続となり、その間の上昇幅は5,000円程度とさすがに過熱感が意識されそうだ。6/18現在、5月の陽線のレンジ内で推移する陰線を形成している。このままレンジ内の動きにとどまれば、6月は高値圏に出現する売りサイン「はらみ足」となり、「セル・イン・メイ(5月に株を売れ)」だったことが示される可能性が高くなってきた。

図表3:日経平均株価の短期チャート(日足、2015.1.5-2015.6.18)
  • 出所:BloombergよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

来週の主要なイベントや国内経済指標の発表は、5月コンビニエンスストア売上高(6/22)、5月企業向けサービス価格指数、5月21・22日開催の日銀金融政策決定会合議事要旨(6/24)、2年国債入札(6/25)、5月失業率・有効求人倍率、5月家計調査、5月消費者物価指数(6/26)などがある。
決算発表は、あさひ(6/22)、瑞光、パルコ(6/23)、夢の街、シーズメン、Jフロント、オプトエレクト、セキチュー(6/25)、DCM、高島屋、ダイユーエイト、パレモ、クスリのアオキ、ジンズメイト、ヒマラヤ、ハイデ日高、タカキュー、さが美、オークワ、クロガネヤ(6/26)などが予定している。

一方、海外のイベントや経済指標では、米5月シカゴ連銀全米活動指数、米5月中古住宅販売件数(6/22)、中国6月HSBC製造業PMI、米5月耐久財受注、米4月FHFA住宅価格指数、米5月新築住宅販売件数、米2年国債入札(6/23)、独6月Ifo景況感指数、米1-3月期GDP確定値、米5年国債入札(6/24)、EU首脳会議(6/25〜6/26)、米5月個人所得・個人支出、米7年国債入札(6/25)などが注目材料となる。

来週は5社の新規上場が予定されている。6/24にマザーズに上場する中村超硬(6166)はダイヤモンドと超硬合金の工業用機器のメーカー。電子材料スライス周辺関連や特殊精密機器関連、化学繊維用紡糸ノズル関連を開発・製造・販売している。1954年に創業したミシン用小ねじメーカーが前身。1970年に設立された。2011年1月に実施した増資で産業革新機構より出資を受けた。社歴の長さや新奇性に乏しい業態は人気化しづらそう。ただ、セカンダリー含めれば上場1、2カ月くらいは面白い存在になるか。

6/25には東証1部にコンタクトレンズ大手のメニコン(7780)が上場する。コンタクトレンズ関連事業のほか、動物医療事業、環境バイオ事業、ライフサイエンス事業などを展開している。創業者の田中恭一氏は1951年2月に日本初の角膜コンタクトレンズを開発。翌年7月に個人事業として開業し、57年7月に会社を設立した。国内市場は成熟感がありシェアも外資系が圧倒的に強いが、東南アジアなど海外市場は伸びしろあり。PERは実質ベースで10倍台と、1部銘柄としては割安感が大きい。吸収金額も少なめで、需給的な軽さから大幅高も想定できる。

同日、東証2部に超硬工具メーカーの冨士ダイス(6167)が上場する。超硬合金を用いた耐摩耗工具とその素材である超硬合金チップを製造販売している。機械セクターは円安や中国人件費の上昇を受けて株価をけん引するセクターで、同社の業績も堅調。新奇性には乏しいが、警戒感がことさら強い2部市場なことがかえって売り圧力を弱める可能性がある。配当利回りは4.4%と高く、PBRは1倍割れだ。需給的な面に制約が多いことが不透明要因だが、高騰しなければ握っていればいい銘柄であり、その時は市場での買い増しも選択肢になる。

一方、健康食宅配事業および企業向けマーケティング支援事業を手掛けるファンデリー(3137)がマザーズに上場する。弁当そのものは外食同様に競争の激しい事業だが、栄養士による差別化で高い利益率をたたき出せている。栄養管理の行き届いた宅配弁当はありそうでなかった商品であり、売上高は拡大が続いている。まねされやすい事業ということでは上場によって事業モデルが知れ渡ること自体がリスクになりかねないが、高齢化や一人世帯増加といった時代背景にあった企業として一定の人気を集めそうだ。

来週の注目銘柄(2015/6/22〜6/26)

銘柄
コード

銘柄名

目標株価(円)

ロスカット
株価(円)

注目ポイント

2695

4,500円

3,530円

回転すし店「くら寿司」を展開。6/2に上期業績の上方修正を発表も、通期計画を据え置いたことが嫌気され、株価は売り反応。会社は通期据え置きの理由を、人件費上昇や円安による物価上昇など事業環境が不透明感を増していることを理由に挙げている。ただし、これらの問題は外食事業共通の懸念材料で、現時点で通期の引き上げを控えた点はむしろ健全な経営判断と考える。タッチパネル、オーダーレーン、他社に先駆けての携帯予約システムなど、省力化に向けての取り組みは積極的に行っており、同業他社と比べ競争優位性は高い。株価は4月高値4,965円を起点に調整が続くが、4,000円割れまで調整しており、リバウンドの余地は大きい。ターゲットは4,500円、ロスカットは3,530円

3179

2,800円

1,670円

カメラを中心に中古品の買い取り、販売などを手掛ける。カメラや時計においては外国人旅行客の免税売上が伸長しており、インバウンド関連としても注目を集めている。前期も2ケタ営業増益を達成し、今期も26%営業増益計画と業績拡大期にあるなか、6/5に発表された5月の月次情報でも売上高が前年同期比43.6%増の18.4億円と好調な推移が確認できた。業績好調を好感した買いが続くと考える。株価は6/12高値2,104円でいったん頭打ちとなり、25日移動平均線に向けて調整局面にある。1,800円台前半をサポートに反発に転じる公算が大きく、トレンドフォローで上値を見込みたい。ターゲットは2,800円、ロスカットは1,670円

3244

1,210円

887円

関西エリアを中心に不動産開発・販売を展開している。4/14発表の2015年11月期の第1四半期決算では業績回復を確認。自社ブランドの新築マンション「S-RESIDENSE」シリーズでは3棟、投資用マンションは550戸、収益不動産8棟などの売却を会社では計画しており、これらが第2四半期以降の業績を押し上げよう。今期業績は会社計画からの上振れ、配当も増配の確度は高く、出遅れている株価は見直し余地が大きいとみる。1月高値1,121円から調整が続いたが、25日移動平均線を意識したもみ合いから上放れとなってきた。好業績やサムティレジデンシャル投資法人の新規上場(6/30)などを材料に反発基調が続く公算が大きい。ターゲットは1,210円、ロスカットは887円

3341

7,000円

5,450円

調剤薬局大手。韓国で「MERSコロナウイルス」の感染が広がり、邦人にも隔離対象者が出た。これまでは、マスク・クリーンルーム関連への物色が盛んだったが、マスクの実需期待からドラッグストア・薬局関連にも資金流入が期待できそうだ。株価は足元5,800〜6,550円のボックスレンジを続けており、現在はレンジのボトム水準。75日移動平均線(5,953円)を意識しており、同線付近から反発に転じられるかがポイントとなる。同社株は薬局関連のなかでは、平均PERが19倍に対して11倍台と割安。業績は今期営業益20%増予想と好調。買いの入らない理由もないだろう。ターゲットは7,000円、ロスカットは5,450円

3660

1,300円

950円

化粧品コミュニティサイト「@コスメ」などを展開している。2015年6月期の業績は絶好調で、3Q決算発表時に大幅上方修正と設立15周年記念配の実施を発表している。スマートフォン対応を強化するなかPC向けも底堅く、実店舗展開も堅調でブランドの浸透を追い風に多方面で収益が積み上がっている。今年に入り中国のEC事業にも参入しており、業績拡大基調が続くと考える。2012年3月にマザーズに上場した。現在は東証一部。株価は上場来高値を更新し、青天井となった。日足ではやや過熱感もあるが、上場後の下落幅の倍返しを見込めば1,600円処が上値の目安となる。ターゲットは1,300円、ロスカットは950円

出所:DZHフィナンシャルリサーチが作成

  • 注目銘柄採用基準・・・東証一部上場銘柄で6/17現在、時価総額が100億円以上、PERが60倍以下、PBRが10.0倍程度以下、今期増収増益予想(日経予想)、株価が200日移動平均線を上回っていることをベースに、出来高や話題性なども考慮しピックアップした。
  • 「目標株価(円)」・・・・・・一目均衡表分析の値幅観測やフィボナッチ、株価の過去の節目などを基準に総合判断。
  • 「ロスカット株価(円)」・・・一目均衡表や移動平均線、株価の過去の節目などを用い総合判断。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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  • 本レポートは、株式会社DZHフィナンシャルリサーチ(以下、「DZH」と称します)により作成されたものです。本レポートは、DZHが信頼できると判断した各種データ、公開情報に基づいて作成しておりますが、DZHはその正確性、完全性を保証するものではありません。ここに示したすべての内容は、DZHで入手しえた資料に基づく現時点での判断を示しているに過ぎません。DZHは、本レポート中の情報を合理的な範囲で更新するようにしておりますが、法令上の理由などにより、これができない場合があります。
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