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2018年の国内株式
2018年は好地合いを受け継ぎ、
さらなる投資のチャンスになる
2018年の日本マーケットの展望は?
2017年の株式市場は、日経平均株価が1996年のバブル後最高値を更新し、26年ぶりの高値水準を回復したことで、株式で資産運用ができる状況になったと言えるでしょう。2018年はこの好地合いを受け継ぎ、さらなる投資のチャンスになると思われます。
これまでの相場は、アベノミクスを背景に長期間続いた低金利から、金融相場の様相を呈していました。しかし、企業の収益の上向きが鮮明になっており、ここからは徐々に業績相場にシフトしていくと考えられます。
景気全般が上向いていることを踏まえれば、内需株が見逃せません。中でも、内需株が多い新興市場など中小型株に活躍余地が大きいでしょう。バブル相場期は、日経平均株価が1989年12月に最高値を付けた後、当時の店頭市場は半年以上遅れて高値を形成するなど、中小型株は遅れて買われる傾向があります。こうしたタイムラグを踏まえても、中小型株は狙い目が大きいと言えるでしょう。合わせて新規IPOも活況となることが想定できます。
日本市場の注目の投資テーマは?
投資テーマとして、以下の3つに注目しています。
・働き方改革=人口減少、急速な高齢化の進展によって、深刻な人手不足は恒常化しており、相場の長期テーマとして見ています。女性の活躍やワークライフバランスなど、そこから消費喚起など裾野も広そうです。政策面において、「デフレ脱却」のカギにもなりそうです。
・訪日観光客はリピート率も増加でセカンドステージへ
インバウンドはリピート訪日観光客が増え、第2ステージに入った感が強いです。「コト・モノ消費」は地方へ広がりを見せており、例えば音声翻訳機やツール、通信インフラなどが恩恵を受けそうです。これまでの消費関連をバージョンアップさせた格好で息の長い相場テーマになるでしょう。
・健康・美容関連
「人生100年時代」と言われていますが、楽しく長生きするために必要なのは健康第一であることは言うまでもありません。また、女性はいつまで経っても若いまま美しくありたい!と思う気持ちは誰だって同じでしょう。健康食品や美容・化粧品などの商品への需要はさらに広がる方向に考えています。高齢社会で注目される医療関連株も引き続き賑わうでしょう。
2018年の投資戦略は?
引き続き相場全般は堅調に推移するとみられますが、全体的に底上げになるにせよ、個別銘柄でみた場合、パフォーマンスに優劣が生じるのは言うまでもありません。業績の伸びが鈍い銘柄は大きな上昇が見込めないのはもちろんのこと、将来の成長を考えた場合、相場のテーマに外れた銘柄は、人気になりにくい分、出遅れる可能性があります。また、これまでにいったん大きく買われた銘柄は、上値にシコリを形成すると、業績など実態に関わりなく、値幅、日柄の両面で調整を余儀なくされることになります。
いつの時代でも、株式投資は「トレンドに乗る」ことが大切。テーマから外れてしまった業種や手垢の付いた銘柄はなかなか回ってきません。業績相場においては、個々の銘柄が循環物色されることが多いため、こうした点に留意し、全体の流れから外れた銘柄や需給が悪化した銘柄を避け、トレンドに乗った銘柄に絞り投資をしていくことが有効と思われます。
雨宮 京子(あめみや きょうこ)
投資調査部 シニア・マーケットアドバイザー
元カリスマ証券レディ。日興證券時代は全国トップの営業実績を持つ。30年株式市場をウォッチ。「株のお姉さん」として簡単・分かりやすく解説!ラジオ短波(現ラジオNIKKEI)、長野FM放送アナウンサー、『週刊エコノミスト』(毎日新聞社)記者、日経CNBCキャスター、テレビ東京マーケットレポーター、ストックボイスTVキャスターなどを経て現在に至る。主な著者本『株の教則本』『はじめての人の株入門塾』『税金ゼロ!ローリスクで儲けるNISA株入門』。2014年Yahoo!株価予想最高11連勝,勝率94%達成。