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2024-04-12 23:17:01

ドル指数と原油価格の関係

2022/6/16
提供:株式会社マーケット・リスク・アドバイザリー(MRA)

世界的に資源価格の上昇が続き、インフレ懸念が現実のものとなった。今回のインフレは複数の要素が重なったことによるもので、コロナの影響によるヒトやモノの不足といった供給面、コロナによる経済の混乱を回避するために実施された財政出動や金融緩和が過剰であったことといった金融面、ロシアのウクライナに対する軍事侵攻に対する制裁により調達が困難になる商品が多数発生するという政治面(特に原油、ガス、石炭などのエネルギー)、長らく続いているラニーニャ現象が引き起こした異常気象により、エネルギー需要の増加や農産品の減産があったこと、などが挙げられる。

インフレが進行してエネルギーや食品などの「生活に必要な商品」の価格が上昇すると、住民の政権に対する不満が高まり、選挙で敗北したり、国によってはクーデターが発生したりすることがある。米国のバイデン政権は民主党・共和党の議席が拮抗して困難な政策運営を余儀なくされているが、このインフレ状態が続けば中間選挙で敗北は濃厚だ。そのため、「多少景気を悪くしたとしても」金融引締めを行ってインフレを抑制しようとする動きが起きてもおかしくないし、今のところその方針のようだ。そのため、基本的には景気の減速、場合によるとリセッションが発生する中で原油価格が下落する可能性はあるとみている。

では、それがいつのタイミングになるのか。1つ参考になるのが「ドル指数と原油価格の関係」である。よく「原油とドル指数は逆相関の関係にある」と説明されることがある。かなり長い間担保されてきた関係であるが、その関係がいつも成立するわけではない。その仕組みを理解するために、ドルと原油を含むドル建て資産価格との関係について整理しておこう。

通常、原油や銅などの国際商品はドル建てで取引されている。このとき、原油や銅の物質的な価値(弊社は「本源的価値」と呼んでいる)は、為替のレートに左右されることはなく、原油からは引き続きガソリンやディーゼルオイルが精製出来るし、銅の融点が変化したり硬度が増したりもしない。もしドルの価値が上昇した場合、物質的に同じ価値を持つ商品は「より少ないドル」で購入することが可能になる。逆もまた真なりで、ドル安が進行した場合、物質的に同じ価値を持つ商品をドルで買おうとした場合「より多いドル」を支払わなければ購入出来なくなる。これが為替レートとドル建て商品価格の基本的な関係性である。

ではドル高はどういう時に進行するかといえば、基本的には「米国の景気がよい時」だ。そして米国の景気がよい、ということは「エネルギーの需要も多い」ことになる。つまり原油の需要が増加するのだ。米国は中国の原油需要が増加しているものの、まだ世界1位の原油消費国であり、価格に対する米国の影響は大きい(非鉄金属などの鉱物資源の価格は中国の動向に左右される)。そのため米国が好景気の場合、ドル高と原油高が同時に起きることになる。このとき前述の「ドルとドル建て資産の関係」は当然維持されているため、ドル高が進行しても価格が上昇している、ということは「需要要因の影響>ドル高の影響」になっているといえる。別の言葉を使うと「需給ファンダメンタルズ要因の影響>金融要因の影響」ともいえるだろうか。となると、これが通常のドル高・原油安になった場合は「需給ファンダメンタルズ要因の影響<金融要因の影響」になったと考えられる。即ち今、FRBや米政権がやらんとしている「金融政策で原油価格を押し下げる」政策が成功した場合といえるだろうか。

現在のドル指数とWTIの関係を見ると、「同じような方向に」動いていることが分かる。ドル指数の上昇とWTIの上昇が同時に発生したのは2020年11月に米ファイザー社がコロナのワクチン開発に成功して以降である。その後、経済対策の効果やOPECプラスの増産ペースの遅れが価格を押し上げてきたが、需要がない中では価格が上昇しないため価格上昇局面においても需要が堅調だったことを示唆している。これが転換して逆相関のトレンドが回復するとき、即ち米国の金融引締めが加速するタイミングで原油は下落に転じると予想される。その意味では7月、9月のFOMCは分かりやすい転換点になる可能性がある。そして金融政策の影響が需給ファンダメンタルズを上回った時は米景気が転換点を迎え、調整局面に入ったことも示唆する可能性がある。今の局面では、ドル指数とWTIの動向を注視しておく必要があるのではないか。

出所:CME

株式会社マーケット・リスク・アドバイザリー(MRA) 新村 直弘
1994年東京大学工学部精密機械工学科卒。日本興業銀行入行、本店金融市場営業部でコモディティ・デリバティブ開発を担当。国内製造業、金融機関をはじめ幅広い業種に対する価格リスクマネジメントの提案業務に従事。
バークレイズ・キャピタル証券、ドイツ証券を経て2010年5月、企業向け価格リスク制御のアドバイスを専業とする株式会社マーケット・リスク・アドバイザリーを設立、代表取締役に就任。テレビ東京やNHK、日経CNBC等でコメンテーターを務める。
また日経新聞、週刊ダイヤモンド、東洋経済、エコノミスト等のメディアにも多数寄稿。
日本アナリスト協会検定会員、資源エネルギー学会会員
著書:
『調達・購買・財務担当者のための原材料の市場分析入門』(ダイヤモンド社)
『コモディティ・デリバティブのすべて』(きんざい)
『天候デリバティブのすべて―金融工学の応用と実践』(東京電機大学出版)

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