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2025-05-13 12:50:51

米国相互関税を巡り大幅下落するソフト農産品市場

更新:2025/4/10

提供:株式会社マーケット・リスク・アドバイザリー (MRA)

トランプ政権が先週発表した相互関税発動は金融市場、商品市場に大きなインパクトを与えているが、農産物では特にソフトコモディティへの影響が顕著である。昨年から顕著に上昇してきた商品だが、急落の背景と現状を整理し今後を展望した(価格は全てICE US市場5月限)。なお、ソフト農産品は嗜好品や生活消費財に使われる作物で、概ね、穀物以外の農産品を指すことが多い。



◆今後の見通しのポイント

  

◆年明け以降の相場推移と市場の背景

@アラビカコーヒー
1月後半から趨勢を強め、2月11日に約定最高値429.95セントを付けた後、利益確定売りなどで380-400セントのレンジまで戻してのもみ合いが続いていた。しかし相互関税が発表されると、貿易摩擦勃発の懸念から先週末より下げ幅を広げており、4月8日は342.90セントで引けている。直近3日間での下げは▲50.75セント、▲13%となっている。また約定最高値からの下落幅は▲91.35セント、▲21%となっている。
ブラジル主産地での降雨は昨秋から観測されているものの、平年比少なめで推移している事から生産量回復が遅れるとの見方も根強く、結果、投機筋は4月1日現在、依然として+49,267枚のネットロングを保有している。

(出所:ICE)

Aココア
西アフリカの主産地での乾燥傾向は継続しており、生産量回復に暗雲が立ち込めている背景もあり4月2日には直近の最高値9,492ドルを付けた。しかし相互関税発動を受けて先週金曜日から急落しており、4月8日の引け値は7,677ドル、3日間で▲1,815ドル、▲19%の下落を見た。昨年末12月18日に付けた約定最高値12,193ドルからは▲4,516ドル、▲37%の下落である。投機筋は昨年末高値からの調整局面でポジション削減を進めており、4月1日現在ではネットロング+15,761枚となっている。

(出所:ICE)

B冷凍濃縮オレンジジュース(FCOJ)
FCOJは相互関税発動前の2月月初からブラジルでの生産量回復期待などから投機筋の手仕舞い売りが優勢で大きく下落してきた環境下、関税発動が更なる弱気材料に加わり続落している。第2四半期に入り一旦反発した4月2日の高値268.65セントから1週間で▲64.85セント、▲24%の下落を見た。また昨年12月19日に記録した約定最高値522.00セントからは▲318.20セント、実に▲61%の下げとなっている。投機筋が概ねポジションを解消した中であるが、実需中心の買い圧力は弱く、なかなか底値が見えない状況となっている。

(出所:ICE)

C粗糖
粗糖は他産品比較では下げ幅は限定的ながら、底値を探る動きになっている。直近では4月2日の高値19.63セントから▲1.37セント、▲7%の下げ、また今年に入り強い上値抵抗となっている20.00セントからは▲1.8セント、▲9%の下げとなっている。粗糖はブラジルに加え、インドでの生産量回復が予想されており、相互関税導入以前よりやや弱い需給状況での推移であった。

(出所:ICE)

◆関税問題が継続なら反発は限定的か
ソフト農産品は数量の多寡はあるものの米国へ輸入されている。原産国による税率の違いはあるも、米国市場にとっては価格上昇要因であり、需要の更なる減退の可能性を含んでいる。また米国以外でも相互関税による景気後退が直撃するリスクは大いにあり、相互関税問題が続く限り価格には弱材料として働く。

一方でカカオ豆に代表される減産見通しはコーヒー、あるいはオレンジジュースの価格下支え要因となり得る。現時点での投機筋のポジション動向を見るに、最も不安定と思われるのはアラビカコーヒーで、投機筋の動向次第では一段安のリスクが大きい。

ココアやFCOJについては投機筋ポジションが既にかなり整理されており、実需の動向次第ではあるが底値を探りに行く動きとなろう。粗糖は頭が重い展開ながら、大きな流れの中でレンジの下限に近付いており、引き続き方向感の出にくい展開を予想する。
(4月9日記)

檜垣 元一郎

株式会社マーケット・リスク・アドバイザリー (MRA) 檜垣 元一郎

1982年国際基督教大学教養学部卒。住友商事株式会社入社。1985年より穀物・油糧種子現物・先物取引に従事。2001年からはコモディティビジネス部で幅広い商品の価格リスク制御の提案業務を担当。

その後、香港投資子会社、ベルギーの現地法人の社長を歴任した後、2024年マーケット・リスク・アドバイザリーフェローに就任。
専門分野は農産物全般市場分析、排出権市場分析、商品デリバティブ取引全般。

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