SBI証券(オンライン総合証券最大手)−オンライントレードで株式・投資信託・債券を−

株価検索
  • ポートフォリオ
  • 取引
  • 口座管理
  • 入出金・振替

2024-11-14 02:32:40

トウモロコシ市場動向分析〜2024年5月米農務省需給報告より

2024/6/5
提供:株式会社マーケット・リスク・アドバイザリー(MRA)

米国のトウモロコシ需給は緩和の見通し
米国のトウモロコシ旧穀(2023/24年度)の期末在庫は輸出需要が前月から+50百万ブッシェル、国内向けでエタノール需要が+50百万ブッシェル増加する見通しであることから、期末在庫の水準は▲100百万ブッシェル減少する見通しとなった。
新穀需給については、生産量は単収増を見るものの、収穫面積が前穀物年度比大幅に減少する見通しである事から(※1)、▲482百万ブッシェル減を予想している。需要面では今穀物年度比で輸出用及び国内飼料用を各々+50百万ブッシェル増加と予想している。生産量減、需要増ではあるが、前穀物年度からの繰り越し在庫が大きいため、期末在庫は+100百万ブッシェル増と在庫の積み増しを予想している。
結果として米国の期末在庫率は14.2%(前年比+0.4%)と小幅上昇が見込まれている。この統計では在庫率が上昇するため価格の下押し要因となるが、絶対値としてはほぼ適正在庫の水準と言える。供給量を需要量で割った需給率は価格に対する説明力が高いが87.6%(前年比▲0.3%)と前年から小幅低下見通しであり、需給率の低下も価格の下押し要因となる。

※1 3月28日に発表された作付け意向面積×トレンド単収で計算された理論値。実際に作付けされた面積は6月28日に発表予定で7月の月例報告から反映され、実地調査に基づく単収推定は8月の月例報告以降で反映される。

世界全体のトウモロコシ需給はややタイト化
世界全体では、旧穀の生産見通しをブラジル、アルゼンチン両国で各前月予想比▲2百万トン減少を見込み、輸出量も合計で▲6百万トン減の予想。ウクライナ・米国の輸出増が見込まれるが世界全体の貿易量は減少が想定されている。
新穀の主要輸出国の動向は、ブラジル(+5百万トン)、南アフリカ(+3百万トン)の増産を見込むが、米国(▲12百万トン)、アルゼンチン(▲2百万トン)、ウクライナ(▲4百万トン)などの減産が響き、世界合計では▲9百万トンの減産、貿易市場も▲6百万トンの減少を想定している。EUの輸入量減、中国の輸入量据え置きなどやや厳しい数字を置いており、輸入国の需要動向次第では更なるタイト化のリスクは残る。

今後は北米の夏場の天候と、中期的な異常気象発生が鍵
この需給報告を受けて5月10日当日のトウモロコシ市場はやや強気と受け止められ上伸した。5月中旬以降は米国での作付け進捗、あるいは好調なエタノール向け需要など強弱材料が入り混じる展開が続いている。今年の作付けは中西部の一部地域で降水量過剰により、やや出遅れたものの、ほぼ過去5年平均のペースで進捗している。

短期的には6月以降は気象状況が価格を左右する天候相場が本番となるが、現時点で土壌水分が潤沢である事は価格上昇を抑制しよう。一方で米プレーンズの一部及びロシア南部など乾燥が伝えられる地域がある小麦市場や、ブラジル南部での洪水被害が伝えられている大豆市場でやや強気の展開が予想されており、この後、受粉までの期間で大きく売り込まれるリスクは小さいと考えられる。

中期的には地球規模の天候パターンは現在エルニーニョが終息しつつあり、夏前には中立状況、また夏以降はラニーニャに移行する可能性が高まっているが、ラニーニャがもたらす天候パターンの具現は秋以降になると予想される。そのため、中期的には夏場の北米の天候に加えて、ラニーニャの影響が徐々に強まる可能性がある秋に、南米中心に南半球での天候パターンに異常が見られれば、需給ひっ迫観測を強め、上値を目指す可能性は残る。投機筋は長期的なラニーニャの具現も見据えて買い先行で動き始めている気配もあり、夏場以降も上値リスク>下値リスクと見る。

檜垣 元一郎

株式会社マーケット・リスク・アドバイザリー(MRA) 檜垣 元一郎
1982年国際基督教大学教養学部卒。住友商事株式会社入社。1985年より穀物・油糧種子現物・先物取引に従事。2001年からはコモディティビジネス部で幅広い商品の価格リスク制御の提案業務を担当。
その後、香港投資子会社、ベルギーの現地法人の社長を歴任した後、2024年マーケット・リスク・アドバイザリーフェローに就任。
専門分野は農産物全般市場分析、排出権市場分析、商品デリバティブ取引全般。

当コラムに関してご留意頂きたい事項

  • 当コラムは投資判断の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資の最終決定はお客さまご自身の判断でなさるようお願いいたします。
  • 当資料に示す意見等は、特に断りのない限り当資料作成日現在の(株)マーケット・リスク・アドバイザリー(MRA)の見解です。当資料に示されたコメント等は、当資料作成日現在の見解であり、事前の連絡なしに変更されることがあります。
  • 本資料は当社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、完全性等について保証・約束するものではありません。

ご注意事項

  • 買付時の手数料は、売買代金の1.65%(税込)、売却時の手数料は無料です。
  • 本取引は金・銀・プラチナの価格変動により、投資元本を割り込むことがあります。
  • 本取引は、政治・経済情勢の変化および各国政府の貴金属地金取引への規制等による影響を受けるリスクがあります。
    また、かかるリスクが顕在化した場合、当社の提供するサービスの全部、または一部が変更、停止されるリスクがあります。
  • 本取引は為替相場の変動により損失を被ることがあります。
  • 本取引は、システム機器、通信機器等の故障等、不測の事態による取引の制限が生じるリスクがあります。
  • 本取引は売値(Bid:お客さまが売ることの出来る値段)と買値(Ask:お客さまの買うことのできる値段)の差(スプレッド)があります。
  • スプレッドは固定されるものではなく、需給バランスや、政治・経済情勢の変化にともない、当社の任意で変更いたします。

商品先物取引に関するご注意事項

商品先物取引のリスクについて
商品先物の価格は、対象商品の価格の変動等により上下しますので、これにより損失が発生することがあります。また、商品先物取引は、少額の証拠金で当該証拠金の額を上回る取引を行うことができることから、時として多額の損失が発生する可能性を有しています。したがって、商品先物取引の開始にあたっては、下記の内容を十分に把握する必要があります。

  • 市場価格が予想とは反対の方向に変化したときには、短期間のうちに証拠金の大部分又はそのすべてを失うこともあります。また、その損失は証拠金の額だけに限定されません。
  • 損失を被った状態で建玉の一部又は全部が決済される場合もあります。更にこの場合、その決済で生じた損失についても責任を負うことになります。
  • 商品取引所は、取引に異常が生じた場合又はそのおそれがある場合や、JSCCの決済リスク管理の観点から必要と認められる場合には、証拠金額の引上げ等の規制措置を講じることがあります。
  • 市場の状況によっては、意図したとおりの取引ができないこともあります。例えば、市場価格が制限値幅に達したような場合、転売又は買戻しによる決済を希望しても、それができない場合があります。
  • 市場の状況によっては、商品取引所が制限値幅を拡大することがあります。その場合、1日の損失が予想を上回ることもあります。

商品先物取引の手数料について
商品先物取引のインターネットでの取引にあたっては、下記のとおり所定の手数料がかかります。
金(限日現金決済先物取引):片道1枚につき16.5円(税込)
銀(限日現金決済先物取引):片道1枚につき82.5円(税込)
白金(限日現金決済先物取引):片道1枚につき16.5円(税込)

商品先物取引は、クーリング・オフの対象にはなりません
商品先物取引については、注文の成立後、その注文を解約すること(いわゆるクーリング・オフ)はできません。

金融商品取引法等に関する表示
商号等 株式会社SBI証券 金融商品取引業者、商品先物取引業者
登録番号 関東財務局長(金商)第44号
加入協会 日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会、一般社団法人 日本STO協会、日本商品先物取引協会

ユーザーネーム
パスワード

セキュリティキーボード

ログインにお困りの方

\景品総額1億円!?/NISA応援キャンペーン
お客さまサポート

よくあるお問合せ
・口座開設の流れ
・NISA関連のお問合せ
・パスワード関連のお問合せ

HYPER SBI 2 ダウンロード
システム障害時の対応

金・銀・プラチナの投資情報

SBI証券はお客様の声を大切にしています

  • 【FX】週替わりスワップポイント増量キャンペーン!

ページトップへ

何かお困りですか?

今すぐ口座開設

お問い合わせ  |  投資情報の免責事項  |  決算公告  |  金融商品取引法等に係る表示  |  システム障害の備え

金融商品取引業者 株式会社SBI証券 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者
加入協会/日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、
一般社団法人日本STO協会、日本商品先物取引協会、一般社団法人日本暗号資産等取引業協会
SBI証券(オンライン総合証券最大手)−オンライントレードで株式・投資信託・債券を− © SBI SECURITIES Co., Ltd. ALL Rights Reserved.