今週のココがPOINT!
いつも以上に9/4(金)の米・雇用統計の発表に注目が集まっています。雇用統計をきっかけにNY市場が下落した場合の、9/7(月)のサバイバル投資戦略をご紹介いたしましょう。
日経平均株価の予想PERで下値メドを考えると |
図1がアベノミクス以降の日経平均株価と予想PERです。2015/9/2の日経平均株価の予想EPSは1,252.8円です。8月後半以降で最も予想PERが低かったのが、8/25の14.11倍です。また、アベノミクス相場ではおおむねPER14倍ラインが下限となる傾向があります。
これらから、下値メドとして、直近の最低水準であるPER14.11倍と14倍を考えてみました。
下値メド (1)
予想PER 14.11倍 1,252.8×14.11=17,677円
下値メド (2)
予想PER 14倍 1,252.8×14=17,539円
この2つが目先の下値メドとして、投資家に意識されそうです。
図1:日経平均株価と予想PER(アベノミクス相場以後)
- ※Bloombergデータを用いてSBI証券が作成。
注目の米雇用統計 その後は・・・ |
9/4(金)に注目の米雇用統計(8月)が発表されます。8月後半から、中国発の世界景気減速懸念を背景に、世界同時株安となったことから市場では、米国の9月利上げへの可能性は低くなったと考えられていますが、FRB(米連邦準備制度理事会)は「数字次第」との姿勢を変えていません。今回の米雇用統計で、雇用に関するポジティブサプライズとなるような数字が出た場合は、一気に9月利上げへの思惑が再燃する可能性があります。その場合、NY株式は下落する可能性が出てきます。
また、逆に弱めのネガティブサプライズとなった場合、米景気の悪化を懸念してNY株式が下落する可能性があります。このように、どのような結果になったとしても一見矛盾した考えのようですが、現在リスク許容度が低いのでマーケットの状況によっては、悪い方に動いてしまう可能性があります。
これらから、NY株式が9/4(金)に大幅下落した場合、9/7(月)の東京市場では、日経平均が(1)で書いた下値メドで止まるかに、注目です。ただ、9/7(月)のNY市場が休場(レーバーデー)なので、9/8(火)まで海外要因でさらに売り込まれる状態が続く可能性は低いと思われます。
今後のスケジュール
9/4(金) | 米雇用統計(8月) |
---|---|
9/7(月) | NY市場休場(レーバーデー) |
米雇用統計波乱必至!?その後のサバイバル戦略はコレだ!? |
9/4(金)の米雇用統計をきっかけにNY市場が急落した場合、9/7(月)の日経平均株価は大幅下落ではじまる可能性が高くなります。しかし、7日のNY市場が休場なので、東京市場が海外要因でさらに翌日に下振れする可能性は低いため、(1)でご紹介した2つの下値メドのどちらかで、目先のリバウンドを取りに行く戦略が有効になりそうです。
このような場合の少額投資戦略としては、最も満期日までが短い9月限のコールオプションの買いがオススメです。但し、極端に価格が低いオプションは、権利行使価格まで反発しない可能性が高く、ゼロになる可能性もあるので、100円以下で買えるオプションで最も権利行使価格が低いものがオススメです。
あくまでも、ひとつの見方ではありますが、これが9/7(月)に日経平均が下値チャレンジした時のサバイバル投資戦略と言えそうです。
その場合の利食いのメドは半値戻し(日経平均)です。下落幅の1/3戻しで半分を利食い、1/2戻しで残りの半分を利食いしましょう。
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