前営業日トピックス
東京市場では、仲値にかけて円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなったものの、上昇一服後は小動きの展開となり、新規材料に乏しく海外勢の市場参加者が少ないことから、全般的に狭いレンジ内の動きが続いた。
米国市場では、序盤に発表された第4四半期の米GDP確報値が改定値から上方修正されたものの、コアPCEが2020年12月以来の低水準まで下方修正されたことを受けて、米金利低下とともにドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。ただ、終盤にかけては米長期金利が持ち直したことから、ドル/円も値を戻した。
米株式市場では、序盤に発表された第4四半期の米GDP確報値が改定値から上方修正されたことを好感し、主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。ただ、海外市場の3連休を控えて薄商いの中、値動きは限定的となった。ダウ平均は、上昇して始まったものの、その後マイナス圏まで下落するなど上値の重い動きとなった。ただ、終盤には一時前日比108ドル高まで上昇したものの、引けにかけて上げ幅を縮小し、47.29ドル高(+0.12%)で終了したが、終値ベースの過去最高値を更新した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、20.06ポイント高(-0.12%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、序盤からドル円・クロス円は上値の重い動きとなったものの、米長期金利の上昇を受けて、仲値公示にかけて堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の151.22から151.54まで上昇したものの、上昇一服後は151.26まで下落したが、狭いレンジ内の動きとなった。また、日経平均株価が序盤から大きく下落したことも上値を圧迫した。
(2)午後に入り、日経平均株価が下げ幅を拡大し、前日比280円安まで下落したことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。また、イースターで海外勢の市場参加者が少ないことも影響して小動きの展開が続いた。
(3)米国市場では、序盤に発表された第4四半期の米GDP確報値が改定値の3.2%から3.4%に上方修正されたものの、コアPCEが改定値の2.1%から2.0%に下方修正され、2020年12月以来の低水準となったことを受けて、米金利低下とともにドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。その後、シカゴ購買部協会景気指数が市場予想の46.0を下回る41.4と昨年5月以来の低水準まで悪化した一方、ミシガン大学消費者信頼感指数が市場予想の76.5を上回る79.4と2021年7月以来の高水準となるなど、強弱まちまちの結果となったことから限定的な動きとなった。ドル/円は、序盤の151.40から151.15まで下落したものの、終盤にかけて米長期金利が持ち直したことから、ドル/円も151.42まで値を戻した。
本日のトピックス
昨日も狭いレンジ内の動きとなり、全般的に方向感の乏しい動きとなった。本日は、Good Fridayのため欧州市場と米国市場の一部が休場となることから市場参加者が少なく、限定的な動きが予想されている。
ただ、米国時間では、2月の米PCEデフレ―ターの発表が予定されており、昨日発表された前期ベースで低下したことから、米長期金利の低下したことから、本日の結果にも注目したい。
3/29の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
2月個人支出(前月比)
1ヶ月間に、耐久財(自動車や家電製品など)や、非耐久財(食品や衣料など)、サービス支出(外食・旅行など)において、実際に個人が消費支出した金額について集計した経済指標。
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0.5% | 0.2% |
前回は市場予想と一致し、前月から伸び幅が低下した。PCEデフレーターは、4ヵ月連続の低下となり、2021年2月以来の低水準となり、2%に近づいた。今回は、出の伸びが予想されているものの、デフレータ−も上昇が予想されている。 |