前営業日トピックス
東京市場では、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。特に、ドル/円は米長期金利が上昇したことも加わり堅調な動きとなった。一方、オーストラリア中銀が予想通り0.25%の利上げを決定したことから、豪ドルは主要通貨に対して上昇したものの、今後の引き締めに慎重な姿勢を示したことから、一転して売りが優勢となった。一方、円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、直前の欧州市場の流れを引き継ぎ、ドルは序盤から堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の150.45から150.69まで上昇したものの、その後に米長期金利が低下に転じたことからドル/円も下落に転じ、終盤には150.32まで下落した。
米株式市場では、前日まで上昇が続いたことで利益確定売りが先行し、主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。しかし、その後は米長期金利が低下に転じたことから、主要株価指数は終盤まで堅調な動きが続いた。ダウ平均株価は、序盤に前日比69ドル安まで下落したものの、その後はプラスに転じて一時111ドル高まで上昇した。引けにかけて上げ幅を縮小し、56.74ドル高(+0.17%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、121.08ポイント高(0.90%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、前日の海外市場の堅調な動きが一服し、ドル/円は序盤から軟調な動きとなった。しかし、その後は米長期金利の上昇もあり、ドル/円は序盤の149.94から150.15まで上昇した。一方、円売りが優勢となったことから、クロス円も堅調な動き値なった。
(2)午後に入り、豪中銀が政策金利を0.25%引き上げたことを受けて、豪ドルは上昇となった。しかし、声明で追加利上げに関してデータやリスクに左右されると慎重姿勢を示したことから、一転して売りが優勢となり、豪ドル/円は発表直後に一時97.60まで上昇し6/19以来の高値を更新したものの、その後は96.64まで下落した。一方、円売りが続いたこともあり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなり、ドル/円は150.49まで上昇したものの、上昇一服後はやや上値の重い動きとなった。
(3)米国市場では、低下していた米長期金利が持ち直したことから、ドルは序盤から堅調な動きとなった。さらに、ハト派的と見られていたミネアポリス連銀総裁が「FRBは必要なら追加利上げをするだろう」「利下げについてFRBで議論することはない」と発言したこともドルの押し上げ要因となった。ドル/円は、序盤の150.45から150.69まで上昇した
(4)上昇一服後は、上昇していた米長期金利が低下に転じたことからドル/円も下落に転じ、終盤には150.32まで下落した。
本日のトピックス
前日の米国市場では、米長期金利の上昇を受けてドル/円は一時150.69まで上昇したものの、その後は米長期金利が低下したことからドルは主要通貨に対して下落した。先週末の米雇用統計の結果を受けて、マーケットではFRBの利上げサイクルの終了観測が広がったものの、昨日のFRB高官の発言では、追加利上げの可能性を示唆する発言も見られており、上値が重いが下値も堅い動きとなっている。現時点で金融政策の方向性を明確になることを避けたいのではないかとの見方もあり、目先は来週の消費者物価指数の結果、FRB高官の発言で政策の方向性を見極めたいとの思惑もあり、注目される。
本日の米国市場では、米国の主要な経済指標の発表がないものの、複数のFRB高官の発言が予定されていることから、発言の内容には注目したい。