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米雇用統計、OPEC総会などリスクオフのきっかけとなる材料に要注意

2016/11/29
提供:三菱UFJ国際投信

荒武 秀至の今週の注目ポイント!

  • 米雇用統計、OPEC総会、イタリア国民投票などリスクオフのきっかけとなりうるイベントに要注意
  • 金融政策については米FRB高官発言やドラギ欧州中銀総裁の講演コメント等が注目される
  • 金融市場の注目は財政政策にシフトしており米次期政権の財政刺激策への期待が当面株価を押し上げる公算高い

「投資環境ウィークリー」11月28日号より抜粋

PDFです。新しいウィンドウで開きます。 「投資環境ウィークリー」全文はこちら(PDF)

米大統領選挙の結果が明らかになった11月9日以降2週間余りでNYダウが+4.5%、DAX®が+2.1%上昇するなか、日経平均株価は+7.1%と大きく上昇しました。また、同じ期間でドル高が進むなか円は対ドルで7.1%下落しており、主要通貨では下落幅が際立っています。ドル建て日経平均株価は同期間で0.6%下落しており、海外投資家の買い越し額が膨らむなど、日本株への資金流入が拡大しています。
11月8日に1.85%であった米10年国債利回りは2.4%まで上昇しており、日本の10年国債利回りも2月中旬以降続いたマイナス金利から脱し、プラスが定着しつつあります。こうした動きは世界的にみた金融政策から財政政策、構造改革への軸足シフトが背景にあります。原油価格、資源価格の反転上昇や米国の12月利上げ観測が高まるなか、米大統領選という不透明要素が無くなり短期間に投資資金がリスク資産にシフトしたことが、今回の上昇相場につながっている模様です。
30日のOPEC(石油輸出国機構)総会での減産合意と12月米FOMC(連邦公開市場委員会)直前の11月雇用統計は、リスクオンの流れを確認するための重要なイベントになります。市場見通しに反する結果になったとしても、緩やかな景気拡大という世界経済の予測は変わらないため、金融市場の調整は一時的なものに留まり、焦点は世界的な財政支出拡大や構造改革への期待に戻るとみています。

◆米国:12月13-14日のFOMCでの利上げは確実視され、焦点は来年の利上げ回数に移っています。30日の地区連銀経済報告やFRB高官発言が注目されます。2日の11月雇用統計は雇用の堅調な伸びと賃金上昇率の高まりが確認される見込みです。インフレ率加速の兆候があれば来年の利上げ観測は強まりましょう。一方で、金利上昇やドル高進行の影響にも注意が必要です。1日の11月ISM製造業景気指数や2日の11月新車販売が鈍化すればリスクオフの材料になる可能性があります。
◆日本:ドル円相場が8ヵ月ぶりの円安水準になるなか株式市場は企業業績の上方修正余地を織り込む動きになりそうです。29日の10月失業率、有効求人倍率は改善傾向にありますが、家計調査では消費の弱さが示される見込みです。30日の10月鉱工業生産は横ばいとなるも、予測指数は上昇し景気回復を示す見通しです。
◆欧州:12月8日のECB理事会で量的緩和の拡大・延長が議論されるとみられます。30日のドラギECB総裁の講演や前年比上昇が見込まれる11月消費者物価が注目されます。4日のイタリア憲法改正の是非を問う国民投票が否決されればレンツィ首相の去就が問われ、欧州の政治リスクが嫌気される可能性があります。
◆その他:30日のOPEC総会で原油の減産合意ができなければ原油価格が下落し、金融市場のリスクオフのきっかけとなる恐れがあります。(向吉)

今週・来週の主要経済指標と政治スケジュール

11/28(月)

(欧)ドラギECB総裁 欧州議会委員会で証言

11/29(火)

(日)10月 商業販売額(小売業、前年比)
9月:▲1.7%、10月:(予)▲1.6%
(日)10月 家計調査(実質消費支出、前年比)
9月:▲2.1%、10月:(予)▲1.0%
(日)10月 完全失業率
9月:3.0%、10月:(予)3.0%
(日)10月 有効求人倍率
9月:1.38倍、10月:(予)1.39倍
(米)ダドリー・ニューヨーク連銀総裁 講演
(米)パウエルFRB理事 講演
(米)11月 消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
10月:98.6、11月:(予)101.3
(他)ブラジル 金融政策委員会(COPOM、〜30日)
SELICレート:14.00%⇒(予)13.75%

11/30(水)

(日)10月 鉱工業生産(速報、前月比)
9月:+0.6%、10月:(予)+0.1%
(米)ベージュブック(地区連銀経済報告)
(米)パウエルFRB理事 講演
(米)カプラン・ダラス連銀総裁 講演
(米)メスター・クリーブランド連銀総裁 講演
(米)10月 中古住宅販売仮契約指数(前月比)
9月:+1.5%、10月:(予)+0.1%
(米)10月 個人所得・消費(前月比)
所得 9月:+0.3%、10月:(予)+0.4%
消費 9月:+0.5%、10月:(予)+0.5%
(米)11月 ADP雇用統計
(民間部門雇用者増減数、前月差)
10月:+14.7万人、11月:(予)+16.0万人
(欧)ドラギECB総裁 講演
(欧)11月 消費者物価(速報、前年比)
10月:+0.5%、11月:(予)+0.6%
(他)OPEC総会

12/1(木)

(日)7-9月期 法人企業統計調査(設備投資、前年比)
4-6月期:+3.1%、7-9月期:(予)▲0.5%
(米)カプラン・ダラス連銀総裁 講演
(米)メスター・クリーブランド連銀総裁 講演
(米)11月 米供給管理協会(ISM)製造業景気指数
10月:51.9、11月:(予)52.1
(中)11月 製造業PMI(国家統計局)
10月:51.2、11月:(予)51.0
(中)11月 製造業PMI(マークイット)
10月:51.2、11月:(予)50.8

12/2(金)

(米)ブレイナードFRB理事 講演
(米)タルーロFRB理事 講演
(米)11月 雇用統計
非農業部門雇用者増減数(前月差)
10月:+16.1万人、11月:(予)+17.5万人
失業率 10月:4.9%、11月:(予)4.9%
平均時給(前年比)
10月:+2.8%、11月:(予)+2.8%

12/4(日)

(伊)憲法改正の是非を問う国民投票

注)上記の日程及び内容は変更される可能性があります。

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