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主要先進国の金融政策による協調はリフレ相場を呼び込むか

2016/07/05
提供:三菱UFJ国際投信

荒武 秀至の今週の注目ポイント!

  • 意外にも英国株式市場がベストパフォーマーとなった先週の主要国株式市場
  • 主要4ヵ国中央銀行の金融政策による協調(コーディネート)が始まったか
  • リフレシナリオの前にたちはだかるか?中国の景気と不良債権問題

「投資環境ウィークリー」7月4日号より抜粋

PDFです。新しいウィンドウで開きます。 「投資環境ウィークリー」全文はこちら(PDF)

■意外にも英国株式市場がベストパフォーマーとなった先週の主要国株式市場
世界の株式市場では先週、EU(欧州連合)離脱の決断で相場混乱の震源となった英国がベストパフォーム。主要株価指標の週間騰落率は、英FTSE100が+7.2%、米NYダウ+3.2%、日経平均+4.9%、独DAX®+2.3%と、意外な結果でした。

■主要4ヵ国中央銀行の金融政策による協調(コーディネート)が始まったか
この展開を導いたのは欧英金融政策でした。先週6月30日、BOE(英中銀)カーニー総裁は夏場の追加金融緩和の可能性を発言、またECB(欧州中銀)は報道を通じて量的金融緩和策での購入対象債券の基準緩和(後に否定)を市場に発信、共に市場に安心感が醸成されつつあった巧妙なタイミングでした。また、ECBクーレ理事による「世界経済は政策協調が極度に必要」との発言や、日銀による連日の官邸通いも示唆的です。こうした一連の情報発信や行動は、内容、タイミングから「主要先進国は協調して追加金融緩和に向け動き出した」との暗示とみています。「この協調の輪に米国も加わるか?」、これが目先最大の焦点とみています。世界景気、相場刺激策として期待が膨らむ主要4ヵ国金融政策の協調、今週5日の米NY連銀ダドリー総裁講演は非常に注目される中銀の情報発信といえます。このシナリオの蓋然性が高まれば、世界の金融市場は金融政策会合が集中する今月半ば以降を待たず、サマーラリーに沸く可能性が高まりましょう。

■リフレシナリオの前にたちはだかるか?中国の景気と不良債権問題
このシナリオは、端的には「リフレ相場」(低インフレ、低金利環境下で世界景気が拡大し、資本がリスク性資産に向かう相場展開)見通しと同義ですが、その前に立ちはだかるのは中国とみています。先週発表の6月製造業景気指数は、国家統計局が50.0、財新(民間)が48.6と前月より弱めでした。来週15日の4-6月期実質GDPを控え、中国景気の底割れ回避がリフレ相場具現の必要条件でしょう。そして喫緊の懸案ではないものの、不良債権も大きな壁となりえましょう。中国4大銀は国外に上場し海外ステークホルダーが存在、中国金融システムの綻びが国外へと伝播する素地はあります。特にオフショア市場の動きは注視すべきです。

◆米国:上述シナリオの蓋然性が高まるには、今週多く発表される経済指標で米景気の底堅さを確認する必要があります。注目は、5日の5月耐久財受注、6日の6月ISM非製造業景気指数、そして8日の6月雇用統計です。また6日の6月FOMC(連邦公開市場委員会)議事録では、物価上昇率伸び悩みの背景でもある低労働生産性の議論から、物価見通しや年内利上げ有無のヒントが得られましょう。
◆中国:10日(〜15日)の6月社会融資総量、新規融資額は注目です。例年6月は市中へ流れるマネーが増える傾向にあるため、その伸びが注目されます。
◆日本:10日の参議院選では自公の改選過半数61議席確保が焦点です。(徳岡)

今週・来週の主要経済指標と政治スケジュール

7/4(月)

(米)独立記念日(祝日)

7/5(火)

(米)ダドリー・ニューヨーク連銀総裁 講演
(米)5月 耐久財受注(航空除く非国防資本財、前月比)
4月:▲0.4%
5月:(予)NA(速報値:▲0.7%)
(米)大統領選挙
オバマ大統領のクリントン氏応援遊説スタート
(英)保守党党首選挙 下院議員による予備選挙
候補者 5名→4名
(豪)金融政策決定会合
キャッシュレート:1.75%⇒(予)1.75%
(他)スウェーデン 金融政策決定会合(〜6日)
レポ金利:▲0.5%⇒(予)▲0.5%

7/6(水)

(米)FOMC議事録(6月14-15日開催分)
(米)5月 貿易収支(通関ベース)
4月:▲374億ドル
5月:(予)▲400億ドル
(米)6月 米供給管理協会(ISM) 非製造業景気指数
5月:52.9
6月:(予)53.3

7/7(木)

(日)黒田日銀総裁 あいさつ
(日)5月 景気動向指数(速報、先行CI)
4月:100.0、5月:(予)100.0
(米)6月 ADP雇用統計
(民間部門雇用者増減数、前月差)
5月:+17.3万人、6月:(予)+16.0万人
(欧)ECB理事会議事要旨(6月2日分)
(英)保守党党首選挙 下院議員による予備選挙
候補者 4名→3名
(中)6月 外貨準備高
5月:3兆1,917億ドル、6月:(予)3兆1,685億ドル

7/8(金)

(日)5月 現金給与総額(前年比)
4月:0.0%、5月:(予)+0.5%
(日)5月 経常収支(季調値)
4月:+1兆6,258億円、5月:(予)+1兆5,170億円
(日)6月 景気ウォッチャー調査
現状 5月:43.0、6月:(予)43.0
先行き 5月:47.3、6月:(予)46.7
(米)5月 消費者信用残高(前月差)
4月:+134億ドル、5月:(予)+170億ドル
(米)6月 雇用統計
非農業部門雇用者増減数(前月差)
5月:+3.8万人、6月:(予)+17.5万人
失業率 5月:4.7%、6月:(予)4.8%
平均時給(前年比) 5月:+2.5%、6月:(予)+2.7%

7/10(日)

(日)参議院議員選挙
(中)6月 消費者物価(前年比)
5月:+2.0%、6月:(予)+1.9%
(中)6月 生産者物価(前年比)
5月:▲2.8%、6月:(予)▲2.5%
(中)6月 社会融資総量 人民元建て新規融資(〜15日)
5月:9,855億元、6月:(予)10,150億元

注)上記の日程及び内容は変更される可能性があります。

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