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“好業績から高値圏での相場展開へ!”

2017/05/02
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:庵原 浩樹、袁 鳴

“好業績から高値圏での相場展開へ!”

  • 中東や北朝鮮などにおける地政学的リスクの高まり、フランス大統領選など先行き不透明な状況にもかかわらず、4月の米国株式市場は上昇となった。一時的な下落はあったものの、好調な企業業績が相場を押し上げた。
    主要3指数の4月の上昇率は、NYダウが1.34%、S&P500が0.91%、ナスダックが2.30%となった。NYダウ構成銘柄の4月の騰落率は、2017/1Q(1-3月)の業績動向が明暗を分けた。中国事業の見通しが改善しエネルギー・輸送関連の需要回復などにより2017年通期売上高見通しを上方修正したキャタピラー(CAT)が+10.24%、日本の収益改善も寄与し売上、EPSが市場予想を上回ったマクドナルド(MCD)が+7.96%となった。一方、売上高が市場予想を下回り20四半期連続の減収となったIBMは▲7.95%、主軸の携帯電話事業で契約件数が四半期で初めて減少し、減収減益となったベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)は▲5.83%と株価が大幅な下落となった。
  • ただ、1QのS&P500構成企業の業績は良好で、4/28時点のBloomberg集計による増益率見通しは、4/7時点の前年同期比9.5%増から同20.3%増(290社の実績を含む)と大幅に高まった。2桁増益の見通しは2014/3Q(7-9月)以来であり、決算を発表した290社のうち221社(76.2%)で市場予想のEPSを上回った。セクター別の増益率動向からは、エネルギー、ハイテク、金融、消費関連や素材などが注目される。ナスダックは6,000の節目を超え、構成銘柄の4月の上昇率は、テスラ(TSLA)が+12.85%、ツイッター(TWTR)が+10.20%などとなった。好決算を発表したアマゾン・ドット・コム(AMZN)アルファベット(GOOGL)の他、決算が期待されるフェイスブック(FB)などの株価動向に注目したい。
    5月の相場は、引き続き北朝鮮を巡る地政学的リスクが相場の重石となる局面もあろうが、決算動向から選別物色が強まり主要株価指数は高値圏での展開を予想する。4/28発表の2017/1-3月GDP速報値は、個人消費が減速し前期比年率0.7%増に留まり、市場予想の同1.0%増を下回った。ただ、鈍化は一時的との見方もある。雇用統計など5月月初に発表される4月分の主要経済指標は、6月にも見込まれる利上げを左右することとなるため注目したい。(庵原)
  • 5/2号ではアマゾン・ドット・コム(AMZN)キャタピラー(CAT)アルファベット(GOOGL)3M(MMM)テキサス・インスツルメンツ(TXN)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(4/28現在)

主要企業の決算発表予定

5月2日(火)メルク、ファイザー、マスターカード、コーチ、ギリアド、アップル
3日(水)タイムワーナー、ヤム・ブランズ、プルデンシャル、スプリント、メットライフ、テスラ、フェイスブック、クラフト・ハインツ
4日(木)バイアコム、CBS、HSBC、アディダス、BMW
5日(金)ムーディーズ

主要イベントの予定

5月2日(火)
  • 4月の新車販売台数
  • FOMC(5/3まで)
  • 中国4月の財新製造業PMI
3日(水)
  • 4月のADP雇用統計
  • FOMC声明発表
4日(木)
  • 3月の貿易収支
  • 新規失業保険申請件数(4/29終了週)
  • 3月の製造業受注
  • ドラギECB総裁の講演
5日(金)
  • 4月の雇用統計
  • イエレンFRB議長の講演
8日(月)
  • 4月の労働市場情勢指数(LMCI)
  • 中国4月の貿易収支
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

  • 1994年設立のオンライン販売会社。書籍、音楽関連、PC、電子機器、家庭や庭園向け雑貨、食品、ファッション関連などを販売。2007年よりキンドル(電子書籍端末)を発売している。
  • 2017/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比22.6%増の357.14億USD、純利益が同41.1%増の7.24億USDとなった。調整後EPSは1.480USDと市場予想の1.078USDを上回った。主力の北米Eコマース事業は同23.5%増収の209.92億USDとなった。また、クラウドコンピューティングサービスを提供するAWS事業は同42.7%増収と引き続き好調に推移した。
  • 報道によれば、同社は無人自動車技術について研究するチームを組織している。同チームは自律走行車を商品配送に生かすことを研究し、物流事業の改革を目指している。2017/12期2Q(4-6月)の会社計画は売上高が352.5億-377.5億USD。通期の市場予想は売上高が前期比21.9%増の1,657.81億USD、純利益が同50.0%増の35.56億USDである。(袁)
  • 1925年に設立。産業用ガスタービンエンジン分野で世界最大手のメーカー。建設、鉱業、農業、林業向け機械の設計・製造・販売を行うほか、エンジンや部品も製造する。
  • 2017/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比3.8%増の98.22億USDとなった。主力の建機販売はアジア太平洋や南米が好調に伸びた。また、オーストラリアの鉱山会社へのアフターマーケット部品の販売も好調だった。営業関連コストが嵩んでおり、純利益が同29.2%減の1.92億USDだった。ただ、調整後EPSは1.280USDと市場予想の0.624USDを上回った。
  • 2017/12通期会社計画は売上高が従来予想の375億USD から395億USDへ、EPSが従来予想の2.10USDから3.75USDに引き上げた。通期市場予想は売上高が前期比3.5%増の398.87億USD、純利益が16.92億USDと前期の▲6,700万USDから黒字に転じる見通し。(袁)

  • 1998年創業のインターネット検索最大手グーグルなどを傘下として2015/10に設立された持ち株会社。ウェブベースの検索、表示広告、デスクトップとハードウェア製品などを提供する。
  • 2017/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比22.2%増の247.5億USD、純利益が同29.0%増の54.26億USDとなった。調整後EPSは7.730USDと市場予想の7.417USDを上回った。主力の広告事業がスマホなどモバイル向けを中心に伸びた。広告収入は同19.0%増と前期の伸びから加速した。また、注力している企業向けクラウドサービスの「グーグル・クラウド・プラットフォーム」や自社ブランドのスマホ「ピクセル」を含む非広告事業も2桁増収と好調だった。
  • 同社傘下の自動運転技術を開発する会社「ウェイモ」は、アリゾナ州の数百世帯に対し自動運転車による移動サービスの試験を開始。動向に注目したい。2017/12通期の市場予想は売上高が前期比1.0%減の893.53億USD、純利益が同20.6%増の234.86億USDである。(袁)
  • 1902年に設立。化学・電気素材の製造を中心とする世界有数の多角経営会社である。電子、通信、工業、消費・オフィス関連、ヘルスケア、保安など幅広い分野を手掛けている。
  • 2017/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比3.7%増の76.85億USD、純利益が同3.8%増の13.23億USDとなった。調整後EPSは2.162USD と市場予想の2.068USD を上回った。販売価格はほぼ横ばいも、販売数量の増加が売上高に貢献した。製品別で自動車、航空産業向け産業材やディスプレー用材の販売が好調。地域別でアジア太平洋は2桁増収となった。
  • 2017/12通期の会社計画は売上高が従来予想の同1-3%増から前期比2-5%増へ、EPSが従来予想の8.45-8.80USDから8.70-9.05USDに引き上げた。通期の市場予想は売上高が前期比2.1%増の307.29億USD、純利益が同6.1%増の53.59億USDである。(袁)
  • 1930年設立、アナログ半導体を製造する世界最大手。主にアナログIC、マイクロコントローラを開発・製造している。また、電子機器、デジタル情報家電、ワイヤレスなどの製造も行う。
  • 2017/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比13.1%増の34.02億USD、純利益が同49.3%増の9.97億USDとなった。調整後EPSは0.890USDと市場予想の0.828USDを上回った。主力の自動車や産業用アナログチップは同20.1%増収の22.56億USDと全体の6割超を占めた。組み込みチップへの需要が増え同10.2%増収の8.03億USDと全体の売上高に寄与した。
  • 2017/12期2Q(4-6月)の会社予想は、売上高が34-37億USD、EPSが0.89-1.01USDと何れの中央値も市場予想を上回った。同社は自動車メーカーからの需要が強まっており、産業機器向け部品の受注も改善すると予想している。通期の市場予想は売上高が前期比5.0%増の140.34億USD、純利益が同4.3%増の37.50億USDである。(袁)
フィリップ証券株式会社

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