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2024-04-26 23:40:52

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中国株 ココがPOINT!  〜旧正月連休後の相場の注目点〜

2022/1/28
投資情報部 李 燕

1/20-1/27の香港市場は、ウクライナ情勢の緊迫化や米利上げ懸念で調整しました。主要指数は特に1/27に大きく下落しました。パウエル議長の「タカ派シグナル」を受け、世界的にリスクオフの動きが強まりました。香港市場は翌週に旧正月連休を控えていたため、利益確定やポジション調整で売りが出やすい時期でもありました。一部の投資家が香港休場中(1/31(後場)-2/3)に世界株式市場が“荒れ模様”になることを警戒しました。

1/27の急落は中国本土投資家“不在”の中で起こりました。旧正月連休明け後(2/7以降)、中国本土投資家は香港市場に戻ってきます。旧正月連休後の香港市場は、連休期間中の世界株式市場の動きに左右されることになりそうです。加えて、中国本土投資家の売買動向も相場に影響を与えると想定されます。今回は、中国本土投資家のこれまでの売買動向や買い越し・売り越し銘柄を確認してみたいと思います。

図表1 ハンセン指数の一目均衡表(日足、3ヵ月)

注:1/27(木)までのチャートです。
※当社WEBサイトを通じてSBI証券が作成。

図表2 香港市場の業種別指数騰落率(1/27(木)までの騰落率によります)

注:業種別騰落率はハンセン総合指数が母集団です。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。

図表3 香港市場の個別銘柄の騰落率と関連ニュース等(1/27(木)までの騰落率によります)

ハンセン指数

騰落率上位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
01876 百威亜太[バドワイザーAPAC] 5.6% 2.9% 13.6% ビール大手バドワイザーのアジア子会社。高価格帯のビールを打ち出し、買い材料となった。2021年10-12月期の業績に対する新型コロナの影響は限定的だったとし、大手証券会社が目標株価を引き上げたことも好感された。
00968 信義光能 [シンイー・ソーラー] 4.3% -0.8% -16.0% 太陽光発電ガラスメーカー。中国政府が風力や太陽光発電の優先利用を推し進めると表明したことを受け、買い戻された。
00941 中国移動 [チャイナモバイル] 4.3% 10.8% 8.0% 中国通信キャリア最大手。中国本土に同時上場しているA株に対し、自社株買いを実施したことが好感された。
00017 新世界発展[ニューワールト] 3.6% 7.3% -6.3% 不動産会社。同社CEOが経常収益の見通しは良好とコメントし、買い材料となった。同社が運営しているショッピングモールの店舗の販売状況は年初から好調だったもよう。
00960 龍湖集団 [ロンフォー・グループ] 2.9% 21.9% 17.3% 中国不動産大手。同社CEOが今年上期の平均資金調達コストは4.2%(過去最低水準)、純負債比率は46%となる見通しとコメント。中国恒大(03333)などが資金難に苦しんでいるなか、同社の財務体質の強さが評価された。
騰落率下位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
01810 小米集団 [シャオミ] -12.8% -11.6% -24.8% スマートフォン・IoT家電大手。アップル(AAPL)が2021年10-12月に中国のスマートフォン販売で6年ぶりに首位となった。小米は5位だった。(2-4位は、中国のVivo、Oppo、Honor)
00241 阿里健康信息技術 [アリババ・ヘルス] -14.2% -8.6% -42.0% アリババ(09988)傘下のインターネットヘルス大手。米大手証券会社が同社の投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。競合のJDヘルスに対しては、投資判断を「中立」から「買い」へ引き上げた。JDヘルスのほうがより高い成長が期待できるためとした。
02269 薬明生物 [ウーシー・バイオロジクス] -15.5% -11.4% -34.3% バイオ医薬品開発受託大手。米金利上昇懸念でグロース株が調整するなか、バイオ関連株が売られた。
02018 瑞声科技 [AACテクノロジーズ] -16.3% -24.3% -31.7% 音響部品メーカー。減益見通しを発表後、下落が続いている。経営陣や大手ファンドによる買い増しの報道は材料視されなかった。
09988 アリババ・グループ -17.5% -4.0% -34.0% EC・フィンテック大手。同社所在地の杭州市高官の汚職に、傘下のアントフィナンシャルが関与した可能性があると報じられ、売り材料となった。大手証券会社数社が目標株価を引き下げた。

ハンセンテック指数

騰落率上位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
00780 Tongcheng-Elong 4.4% 10.9% -3.7% オンライン旅行サービス大手。旧正月連休を控え、旅行需要の増加に対する期待で買われた。新型コロナの感染拡大懸念で今年は帰省せず、近場旅行を選択する人が増えているもよう。(SBI証券取り扱いなし)
09961 携程旅行網 [トリップドットコム゚] 4.0% 8.2% -11.3% オンライン旅行サービス大手。旧正月連休を控え、旅行需要の増加に対する期待で買われた。新型コロナの感染拡大懸念で今年は帰省せず、近場旅行を選択する人が増えているもよう。(SBI証券取り扱いなし。リンク先は米国上場のTCOMとなっています。)
00992 聯想集団 [レノボ・グループ] -0.6% -5.7% 1.1% パソコン大手。2021年のパソコン出荷台数が約8,200万台となり、世界シェア24%と首位を維持した。
00700 騰訊 [テンセント・ホールディングス] -1.8% 3.7% -2.1% ゲーム・フィンテック大手。自社株買いを実施。グロース銘柄を中心にリスク回避の売りが広がるなか、下げ幅は限定的だった。
00981 中芯国際 [SMIC] -2.9% 2.7% -14.9% 半導体受託生産(ファウンドリー)大手。半導体装置大手ASMLの中国総裁が最先端のEUV露光装置以外は中国へ輸出可能と発言。SMICにとってみれば引き続き、EUVは“入手不可能”、それ以外は“入手可能”と好悪まちまちの解釈といえそうだ。
騰落率下位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
02018 瑞声科技 [AACテクノロジーズ] -16.3% -24.3% -31.7% 音響部品メーカー。減益見通しを発表後、下落が続いている。経営陣や大手ファンドによる買い増しの報道は材料視されなかった。
02013 微盟集団(Weimob Inc) -16.3% -19.3% -51.1% ソフトウェア会社。中小企業向けにソフトウエアの機能を提供するSaaSのプロバイダー。特段材料はなかったもよう。米金利上昇懸念で赤字企業が売られ安い地合いが続いているなか、一段安となった。
09988 アリババ・グループ -17.5% -4.0% -34.0% EC・フィンテック大手。同社所在地の杭州市高官の汚職に、傘下のアントフィナンシャルが関与した可能性があると報じられ、売り材料となった。大手証券会社数社が目標株価を引き下げた。
02518 汽車之家 -18.5% 2.2% -30.8% 平安保険(02318)傘下の自動車インターネットプラットフォーム会社。大手証券会社が投資判断を「アウトパフォーム」から「市場並み」へ引き下げた。年初から上昇が続いていたが、利益確定売りに押された。(SBI取り扱いなし。リンク先は米国上場のATHMとなっています。)
09626 ビリビリ -21.3% -31.7% -59.4% 動画プラットフォーム大手。米大手証券会社が同社のゲームおよび広告事業は逆風にさらされているとし、目標株価を引き下げた。(SBI証券取り扱いなし。リンク先は米国上場のBILIとなっています。)

注:銘柄名はBloombergの表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります。
※BloombergをもとにSBI証券が作成。

今週の中国株市況

香港のハンセン指数とハンセンテック指数は週間で(1/27まで)、それぞれ4.6%下落、8.7%下落しました。米国上場のADRで構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数は、15.1%下落(同)しました。ウクライナ情勢の緊迫化や米利上げ懸念が相場の重しとなりました。

いずれの指数も特に1/27に急落しました。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が「タカ派」寄りの姿勢を示し、世界株式市場でリスクオフの動きが強まりました。1/25-1/26に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明文の内容は、おおむね市場予想通りでした。しかし、FOMC後の記者会見でパウエル議長は、毎回の会合で利上げを決定する可能性も排除しないとし、前回の利上げ時より早いペースで行動する必要があるとの認識を示しました。「FRBがインフレ高進を抑制するために政策を性急にシフトする」という市場の懸念に対し、パウエル議長は否定しなかったと解釈できます。

それを受け、1/27は米株先物指数がアジア取引時間中に下落し、日経平均株価指数が3.1%安、ハンセン指数が2.0%安となりました。香港市場は翌週に旧正月連休を控えていたため、利益確定やポジション調整で売りが出やすい時期でもありました。一部の投資家が香港休場中(1/31後場-2/3)に世界株式市場が“荒れ模様”になることを警戒しました。

業種別では、米国の早期利上げ懸念の影響で、ヘルスケアや情報テクノロジーなどグロース株の調整が目立ちました。一般消費財も下落率3位となりました。主に電気自動車(EV)関連銘柄の下げが足を引っ張りました。投資家のリスク許容度が低下するなか、高PER(株価収益率)や赤字のグロース株が売られました。一方、ディフェンシブの電気通信は逆行高となりました。

今回のトピックス

1/27の香港市場は大幅に調整しましたが、この日は中国本土投資家“不在”の日でした。中国本土投資家は通称「南行きストックコネクト」といわれる中国本土と香港市場の相互取引制度を通じて香港上場株を売買できます。1/27、「南行きストックコネクト」は翌週の旧正月連休の関係で取引停止(注)となっていました。

注:旧正月連休の影響で、香港市場の休場日は1/31(後場)-2/3となっていますが、中国本土からの「南行きストックコネクト」は1/27-2/4が取引停止となっています。

「南行きストックコネクト」による取引は、香港市場全体の売買代金のおよそ1/4を占めており、中国本土投資家は欧米投資家と同様に存在感が高いといえます。「南行きストックコネクト」が再開される2/7の月曜日以降、香港市場は欧米投資家だけでなく、中国本土投資家の動向による影響も受けると想定されます。そこで今回は、中国本土投資家の売買動向を表す「南行きストックコネクト」の推移、および中国本土投資家による買い越し・売り越し銘柄を確認してみたいと思います。

まず、図表4を確認してみると、ハンセン指数はある程度「南行きストックコネクト」の動きに影響されます。そして、「南行きストックコネクト」は中国の政策動向に左右される側面が強いといえそうです。たとえば、2021年7月-8月の間、中国当局はネット大手に対して最も厳しい規制強化を実施しました。その間、中国本土投資家は売り越し基調でした。その後、規制強化が緩む兆しがみられるなか、中国当局が金融緩和へかじを切ると、12月末以降は買い越し基調に転じました。

2022年に入って世界主要株価指数が米早期利上げ懸念で下落するなか、ハンセン指数は年初来騰落率でプラスになっていますが、その背景には中国当局の政策動向に、より敏感な中国本土投資家による買い支えがあったといえそうです。その意味でいうと、中国当局の緩和姿勢が続くのであれば、中国本土投資家の買い越し基調も続く可能性がありそうです。最終的には中国の金融政策次第と言っても過言ではないかもしれません。ブルームバーグがまとめた米中の金融政策見通しを確認してみると(図表5)、今後、米国が利上げを実施する一方で、中国は利下げを続ける可能性が示されました。

なお、ハンセン指数とハンセンテック指数構成銘柄の「南行きストックコネクト」による売買動向は、図表6の通りです。データ期間は2021年12月以降(2022/1/26まで)で、中国本土投資家による買い越し基調が続いた期間です。「南行きストックコネクト」による持ち株比率の変化を確認してみると、美団(03690)や快手(01024)など昨年に規制強化で大幅に下落した銘柄が大きく上昇しました。時価総額の大きいテンセント(00700)も買い越しでした。同じく昨年に規制強化の影響を受けた平安健康医療科技(01833)や京東健康(06618)などインターネットヘルス関連銘柄も買い越しでした。

一方、BYD(01211)や吉利汽車(00175)など自動車メーカーは売り越しでした。中国の電気自動車(EV)最大手であるBYDは、好調なEV販売を支えに昨年は株価が大きく上昇しましたが、昨年末以降は利益確定売りが目立ちます。中国本土投資家による売り越しの時期と重なっていることを考えると、世界株式市場で進んでいる高PER株に対する警戒は中国本土投資家にも及んだもようです。

図表4 「南行きストックコネクト」の売買動向とハンセン指数の推移

※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表5 米中の金融政策見通し

注)FFレート(フェデラル・ファンドレート)は米国の政策金利で、MLF(中期貸出制度)は中国の政策金利の一つです。
※BloombergをもとにSBI証券が作成

図表6 「南行きストックコネクト」の持ち株比率の動向

※香港証券取引所データをもとにSBI証券が作成

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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