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3Q（7-9月）決算速報（現地10/24引け後発表）
「Google検索」や「ユーチューブ」などを通じて広告を展開。インターネット広告の分野で世界大手。AI開発・運用でもトップランナーと目される。自動運転や配送ドローンなどを手掛けるその他事業「アザー・ベッツ」も注目をあつめる。
●決算発表後の時間外取引（日本時間9:00時点）：130.38ドル（-6.07%）
●売上高：766.9億ドル（予想755.4億ドル）〇市場予想を上回った
●EPS：1.55ドル（予想1.45ドル）〇市場予想を上回った
売上高、EPSとも市場予想を上回りました。しかし成長期待の高かったクラウド事業の売上高が市場予想を下回り、他に特段のポジティブ・サプライズもなく引け後の取引では-6.07％と売り先行となりました
引け後の時間外取引チャート
決算のポイント
●グーグル広告売上高：679.9億ドル（予想668.9億ドル）〇市場予想を上回った
●YouTube広告売上高：79.5億ドル（予想78.0億ドル）〇市場予想を上回った
●グーグル・アザー広告売上高：83.4億ドル（予想79.4億ドル）〇市場予想を上回った
●アザー・ベッツ売上高：2.97億ドル（予想2.59億ドル）〇市場予想を上回った
●アザー・ベッツ営業損益：-11.9億ドル、前四半期は-8.1億ドル（予想-12.0億ドル）△市場予想とほぼ一致
●トラフィック獲得コスト（TAC）：126.4億ドル（予想126.5億ドル）△市場予想とほぼ一致
●グーグル・クラウド売上高：84.1億ドル（予想86.0億ドル）×市場予想を下回った
●グーグル・クラウド営業損益：2.66億ドル、前四半期は3.95億ドル（予想4.34億ドル）×市場予想を下回った
経営陣の主なコメント
●Google は 9 月で創業25周年。過去四半世紀にわたる当社の進歩を振返り、改めてAI による可能性に目を向ける機会となり興奮している
●サーチ・ジェネレーティブ・エクスペリエンス（SGE）はユーザーから様々なノウハウを学び、画像生成などの新機能を追加した。8 月にはインドと日本でリリース。今後さらに多くの国と言語が追加される予定だ
●YouTubeは広告とサブスクリプションの双方で堅調だった。アメリカン・フットボールの「NFLサンデー チケット」は現在一般公開されており、高い評価を得ている。ファンは一つの画面で最大 4つのゲームをライブ・ストリーミングできるマルチビュー機能を気に入っているようだ
●YouTubeのショート動画は、1 日平均視聴700億回超の視聴を得ている。毎月20 億人を超えるユーザーが利用。収益化を追求している
●グーグル・クラウドの売上高は前年同期比22%増の 84 億ドル。現在、世界の数千社にのぼる大企業の 60%以上が顧客。有力ベンチャー生成AIのスタートアップ企業の半数以上が グーグル・クラウドの顧客とみている。これには、AI21 Labs、Contextual、Elemental Cognition、Rider などが含まれる
●新型スマホのPixel 8シリーズ。消費者からのフィードバック、レビューは非常に好評だった。販売台数が前年比で増加した唯一のブランドと認識している。Pixelシリーズは、AI、Android、Google Tensor という基礎テクノロジーの組み合わせによって実現されている
●アザー・ベッツ事業では、ウェイモ（自動運転車開発）がサンフランシスコで10 万人以上の利用希望者を獲得。次の営業地域として今秋テキサス州のオースティンが続く。ドローンによる配送を行う「ウィング」はウォルマート（WMT）とダラス・フォートワース地域でサービス提供の提携を発表した
決算を受けたマーケットの反応
事業全般的に好調で決算内容も総じて良好。引け後の取引で株価が下落した理由としては、グーグル・クラウドの売上高が市場予想を下回り、またポジティブ・サプライズも無かったことなどが指摘されています。ここもと株価は史上最高値圏にありました。決算期待も含まれていたと思われるため、発表後は売り先行となった模様です。
新社長に就任したルース・ポラット氏の昇格後初の決算発表ということで何らかのサプライズも期待されたが特にありませんでした。ただ同氏の堅実な手腕は定評のあるところ。金融市場に精通した人材による「広告 X テクノロジー X 生成AI」はどんな答えを導くか、期待が高まります。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均：153.27ドル
アナリスト・レーティングは5段階評価の4.69
最低投資金額：20,900円（10/24終値、1米ドル150円換算）
