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3Q(4-6月)決算速報(現地8/3引け後発表)
時価総額約3兆ドル(8/3現在)で世界最大級の株式会社。売上高の半分以上をiPhoneが占める。アプリやミュージックなどを提供するサービス事業の成長も順調、3年成長率は19.1%に達します。バフェット氏が率いるバークシャーが大株主の3位に名を連ねます。
●決算発表後の時間外取引(日本時間10:00時点):187.30ドル(-2.02%)
●売上高:818.0億ドル(予想815.5億ドル)〇市場予想わずかに上回った
●EPS:1.26ドル(予想1.20ドル)〇市場予想を上回った
●売上高総利益率:44.52%(予想44.36%)〇市場予想をわずかに上回った
売上高、EPSとも市場予想を上回りましたが、iPhoneの減収などが重しとなり引け後の取引では株価は小幅安となりました。
引け後の時間外取引のチャート
決算のポイント
製品別売上高
●iPhone 396.7億ドル、前年同期比-2.4%(予想398.0億ドル)x市場予想をわずかに下回った
●Mac 68.4億ドル、前年同期比-7.3%(予想63.7億ドル)〇市場予想を上回った
●iPad 57.9億ドル、前年同期比-20.0%(予想63.3億ドル)x市場予想を下回った
●ウェアラブル・家電82.8億ドル、前年同期比+2.5%(予想83.8億ドル)x市場予想を下回った
サービス収入
●212.1億ドル、前年同期比+8.2%(予想207.7億ドル)〇市場予想を上回った
地域別売上高
●北米:353.8億ドル(予想353.4億ドル)△市場予想とほぼ一致した
●欧州:202.1億ドル(予想195.5億ドル)〇市場予想を上回った
●大中華圏:157.6億ドル(予想145.9億ドル)〇市場予想を大きく上回った
●日本:48.2億ドル(予想56.1億ドル)x市場予想を下回った
●その他アジア太平洋:56.3億ドル(予想62.2億ドル)x市場予想を下回った
経営陣の主なコメント
●iPhone 堅調。新興国が好調持続。インド、インドネシア、メキシコ、フィリピン、ポーランド、サウジアラビア、トルコ、UAE で四半期レコード達成。またフランス、オランダ、オーストリアなどの先進国でも同様にレコード樹立した。
●前四半期に続きサービス事業の売上高も過去最高を更新した。売上高は212 億ドルに達し、前年比 8%増は当社の予想以上。ビデオ、AppleCare、クラウド、決済サービスなどの多くのカテゴリーにおいて過去最高だった。
●アップル・ビジョン・プロについて、空間コンピューティングを世に問う機会を得た。いままでにない大胆かつ革新的な新製品を提供できることをうれしく思う。ビジョン・プロは数十年にわたるイノベーションに基づいて構築されたエンジニアリングの成果。報道機関、アナリスト、開発者、コンテンツ作成者からの反応に手応えを感じる。来年初めに顧客の手に渡るのが待ちきれない。
●Apple Card の顧客向け高利回り普通預金口座導入。残高は100 億ドル(1.4兆円相当)に達し非常に好評を得ている。
●雇用ペースは下げる。コスト管理の徹底が目的
決算を受けたマーケットの反応
4-6月は新モデルの端境期にあたり売上高は落ち着く傾向があり、iPhoneは減収となった。しかしサービス事業は前四半期に続き売上高過去最高を更新。世界中の稼働端末から着実に収益を稼ぐ。4月リリースの預金サービスはわずかな期間で100億ドルに達するなど地力を見せつける同社。今年の9月にはiPhoneのメジャー・アップデートを控え、来年初にはビジョン・プロのリリースを控える。米国の国策に沿い進出するインドでも成功の橋頭堡確保に成功しつつある。株価調整局面があれば投資の好機かもしれません。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:198.06ドル
アナリスト・レーティング:5段階評価の4.18
最低投資金額:27,400円(8/3終値、1ドル143円換算)