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1Q(1-3月期)決算速報(現地5/9引け後発表)
●決算発表後の時間外取引(日本時間10:00時点):58.00ドル(-1.63%)
●売上高:72.3億ドル(予想73.3億ドル)×市場予想を下回った
●調整後EPS:1.09ドル(予想1.23ドル)×市場予想を下回った
●資本的支出(CAPEX):15.0億ドル(予想14.7億ドル)市場予想より若干多かった
●4-6月期生産見通し:116〜120万バレル(日量/石油換算)1-3月期と同水準
●2023/12期通期資本的支出(CAPEX):54.0〜62.0億ドルで据置(予想59.1億ドル)中間値が市場予想より少なかった
●2023/12期通期生産見通し:従来の115〜121万バレルから117〜122万バレルに引上げた(日量/石油換算)
引け後の時間外取引のチャート
決算のポイント
●天然ガス実売価格:2.76ドル、前四半期は3.72ドル(千立方フィート)(予想2.16ドル)〇市場予想を上回った
●NGL実売価格:24.41ドル、前四半期は26.35ドル(バレル)(予想26.60ドル)×市場予想を下回った
●石油実売価格:74.22ドル、前四半期は83.64ドル(バレル)(予想77.08ドル)×市場予想を下回った
●グローバル平均生産高:122.0万バレル、前四半期は122.7万バレル(日量/石油換算)1-3月期から若干減少
●バークシャーが保有する100億ドルの優先株のうち6.47億ドルを買戻し、バークシャーには約10%のプレミアムを支払った
●フリーキャッシュフローは17億ドルを創成、7.5億ドルの自社株買いを実施
経営陣の主なコメント
カンファレンスコールは5/10の13:00(米国東部時間)に実施予定、以下は会社資料等から抜粋
●資本構造の見直しを継続して取組中。改善した結果、米国有力格付け機関であるMoody'sのレーティングにおいて投資適格を回復した。
●優先株の償還に取組中。バークシャーに対する6.47億ドルを買戻した。
●株主還元を重視。前四半期に発表した30億ドルの自社株買い計画は25%を完了した。WTI価格40ドル以上が前提。
●DAC(炭素回収プロジェクト)の「ストラトス」は商業化に向けて取組中。
決算を受けたマーケットの反応
売上高、調整後EPSとも市場予想を下回りました。天然ガス、石油などの実売価格も前四半期比で下落、NGL、石油の実売価格は市場予想と比較しても冴えない結果となりました。それでも利益水準は依然高い同社。積極的な株主還元と資本構造の最適化、将来の有望事業としてDAC(炭素回収プロジェクト)の商業化に向けて取組んでいます。もう一つの注目材料であるバフェット氏率いるバークシャーの動向。バークシャーはOXYに対する出資比率の引上げを否定しておりましたが、それを裏付けるように優先株の約6.5%の償還が行われました。依然、筆頭株主とみられますが投資戦略に変更が無いか、注視したいところです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:69.73ドル、アナリスト・レーティングは5段階評価の3.57(5/9時点)