1Q（1-3月期）決算速報（現地5/4引け後発表）
●決算発表翌日の取引：58.24ドル（+18.33%）
●売上高：7.7億ドル、前年同期比-63.0％（予想6.5億ドル）〇市場予想を大きく上回った
●調整後EPS：-0.34ドル（予想-1.98ドル）〇市場予想より大幅に良好だった
●調整後EBITDA：2.84億ドル（予想0.20億ドル）〇市場予想を大きく上回った
決算発表翌日のチャート
※通常、引け後のチャートを記載しておりますが、今回はGW連休中に決算発表をしているため決算発表翌日のチャートを採用します。
決算のポイント
●取引収入：3.74億ドル、前年同期比-63.0％（予想：3.19億ドル）〇市場予想を上回った
●サブスク＆サービス：3.62億ドル（予想：3.16億ドル）〇市場予想を上回った
●総取扱高：1,450億ドル、前年同期比-53.0％（予想：1,473.5億ドル）×市場予想を下回った
●デジタル資産（カストディ管理下）：1,300億ドル（予想：1,096億ドル）〇市場予想を上回った
●4-6月期サブスク＆サービス見通し：3.00億ドル（予想：3.21億ドル）×市場予想を下回った
経営陣の主なコメント
●1Qは当社の財務面において転換点となった。収益が増加するなか、コスト削減を実施した。総営業費用は前四半期比で24％減となった。その結果、調整後EBITDAはプラス圏に浮上した。
●1月に人員削減を実施。クラウドにおけるデータ・ストレージやCPU使用率の最適化、組織の効率化を行い上位5社のベンダーコスト削減に成功した。
●ワン・リバー・アセットマネジメントを買収した。これにより資産管理ビジネスに参入することができた。将来的にサブスクリプション＆サービスの収益源として稼働することを期待している。
●暗号資産マーケットは上昇下落の振幅が大きいのは周知の事実だ。下落相場の中では当社のような信頼に値するビジネスを行う企業の優位性が高まると考えいている。
決算を受けたマーケットの反応
決算発表において1Qの調整後EPSが-0.34ドルと市場予想の-1.98ドルより良かったことから株価は大幅高となりました。これはコストの削減と暗号資産の取引増によるものです。また5日はビットコイン相場も2％程上昇。こちらも追い風となったようです。経営陣は、「暗号資産マーケットは上昇下落の振幅が大きい。下落相場の中では当社のような信頼に値するビジネスを行う企業の優位性が高まる」と述べ、経営に自信を見せました。
ただ3/22に米国証券取引委員会（SEC）から「ウェルズ通知（法的措置を講ずる予定であることを通達する公式文書）」を受け取るなど法制度の間で揺れる同社ですが（COINはSECにウェルズ通知の内容に関して回答を求めたがSECは対応を拒否したとのこと）、ビジネス基盤は着実に構築しているようです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均：69.20ドル、アナリスト・レーティングは5段階評価の3.09（5/5時点）
