今週はイーライリリーやファイザー、モデルナなど医薬品企業にモンデリーズやスターバックス、ウォルト・ディズニーなど個人消費に左右される企業、半導体の注目企業ではAMD、ビットコイン関連ではコインベースなど特色ある企業が決算発表を行います。

これまでに決算発表を行ったS&P500指数構成銘柄263社の動向をみると、売上高が市場予想を上回った企業は144社（54.8%）、調整後EPS（1株当たり利益）が市場予想を上回った企業は186社（70.7%）となっています（10/28時点、Bloombergのデータより、SBI証券調べ）。

アドバンスト・マイクロ・デバイシズ（AMD）　11/1 引け後　米株信用銘柄（売・買建て）

同社は半導体メーカー。コストパフォーマンスに優れインテル追撃で注目を集めます。8/2発表の2Q（4-6月期）決算で売上高は前年同期比70%増の65.5億ドルと大幅増でしたが、会社予想の65億ドルとほぼ同水準の着地、市場予想と一致しました。7-9月期の売上高見通しは65〜69億ドルと、中間値が市場予想の68.1億ドルを下回りました。また10/6には7-9月期の売上高予想を56億ドルに下方修正、成長鈍化が懸念されるところです。今回の決算発表では実際の売上高の着地がどの程度になるか、10-12月期の見通し、特に需要動向が注視されるゲーム向けと好調が期待されるデータセンター向け（AWSやアジュールなどハイパースケーラーが大口顧客）が注目ポイントとなりそうです

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コインベース・グローバル（COIN）　11/3　引け後　米株信用銘柄（買建て）

同社は暗号経済のためのエンドツーエンドの金融インフラと技術を提供する金融テクノロジー企業。8/9の2Q（4-6月期）決算発表では投資やベンチャーに関連する減損処理４億4600万ドルを含めて11億ドルの損失と上場後で最大の赤字幅を記録、通年の月間取引ユーザー数の予測を縮小しました。しかし10/11にはグーグルと包括提携を発表。グーグル・クラウドの代金を仮想通貨で支払えるようにするなど、成長への施策は着実に実行しております。米国の金利動向や仮想通貨市場の影響が株価に影響を及ぼすことを踏まえつつ、決算では月間取引利用者数の動向などが注目を集めそうです

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モデルナ（MRNA）　11/3　寄り前　米株信用銘柄（売・買建て）

メッセンジャーリボ核酸（mRNA）に基づく革新的な医薬品の作成に焦点を当てるバイオテクノロジー企業。8/3発表の2Q（4-6月期）では売上高、調整後EPSとも市場予想を上回り、加えて30億ドルの追加の自社株買い戻し計画を発表、好感した株価は決算発表後の取引で約16％の大幅高となりました。10/12にはメッセンジャーRNA（mRNA）技術に基づくがんワクチンの領域で、米メルクとの提携を維持する選択権を行使すると発表。本来の事業分野での同社の潜在力を示しました。アフターコロナの成長ストーリーを明示できるか、投資家は注視しています

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シガ・テクノロジーズ（SIGA）　11/3　引け後

実用化段階の製薬会社。主力製品は「TPOXX」（経口TPOXX）、痘瘡ウイルスによって引き起こされるヒト天然痘疾患の治療のための経口製剤抗ウイルス薬です。今夏にサル痘の感染拡大により株価が動意づきました。決算発表ではカバーするアナリストも一名と少なく、予想との比較などには留意が必要です

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