wachiwit - stock.adobe.com
4Q(7-9月期)決算速報(現地10/27引け後発表)
●決算発表後の時間外取引(日本時間10:00時点):145.35ドル(+0.38%)
●売上高:901.5億ドル(予想886.4億ドル)〇市場予想を上回った
●調整後EPS:1.29ドル(予想1.26ドル)〇市場予想を上回った
●パンデミック以降、会社見通しは開示せず
売上高、調整後EPSとも市場予想を上回りました。10-12月期、通期の会社見通しはパンデミック以降開示しておりません
引け後の時間外取引のチャート
決算のポイント
製品別売上高
●iPhone 426.3億ドル(予想426.7億ドル)△市場予想とほぼ一致した
●Mac 115.1億ドル(予想92.5億ドル)〇市場予想を大きく上回った
●iPad 71.7億ドル(予想78.1億ドル)X市場予想を下回った
●ウェアラブル・家電96.5億ドル(予想88.0億ドル)〇市場予想を大きく上回った
サービス収入
●191.8億ドル(予想199.7億ドル)X市場予想を下回った
地域別売上高
●北米:398.1億ドル(予想412.3億ドル)x市場予想を下回った
●欧州:228.0億ドル(予想213.4億ドル)〇市場予想を大きく上回った
●大中華圏:154.7億ドル(予想156.5億ドル)x市場予想を下回った
●日本:57.0億ドル(予想60.9億ドル)x市場予想を下回った
●その他アジア太平洋:63.7億ドル(予想57.0億ドル)〇市場予想を上回った
経営陣の主なコメント
●ドル高の逆風は予想以上だったものの7-9 月期としては過去最高の 901 億ドルを売り上げた
●MAC、アイフォーン、ウェアラブル・ホーム・アクセサリーが好調で四半期ベースで過去最高だった
●M2チップ(省電力、高速処理でグラフィクスなどに強み)がMACの四半期ベースで過去最高売上高の原動力となった
●世界売上は好調、インド、東南アジアおよび南米は二桁成長だった。ただし日本を除く
●サービス事業はサブスクライバーからの引き合い強い。アップルTVのコンテンツでバッド・シスターなどのヒット作やスポーツではフライデー・ナイト・ベースボールが人気だった
●為替の影響は-6.0%だった
●7-9月期は好業績からキャッシュフローも潤沢で290億ドルを株主に還元した
●23/9期10-12月期の売上高は7-9月期と比較し減速を見込む。中でもMACは大幅減の可能性がある
決算を受けたマーケットの反応
売上高、調整後EPSとも市場予想を上回りました。10-12月期、通期の会社見通しはパンデミック以降開示しておりません。引け後の取引で株価は横ばい状態ですが、グーグル、マイクロソフト、メタ、アマゾンなどのビッグテックが総崩れするなかアップルが最後の砦となった印象です
7-9月期決算で実績値としては良好な結果を叩き出しましたが、一年でもっとも大きな売上高を確保する10-12月期はドル高、消費意欲の後退が警戒される状況に変化はなさそうです。市場は警戒心を緩めたとは言えず、これから始まるブラック・フライデーや年末商戦の報道などで株価の変動幅が拡大する可能性は高そう。10-12月期は減速を示唆するなかで次の決算発表で真価が問われそうです
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:181.16ドル(10/27時点)