全資産を株式投資に注ぎ込むのは危険
2014/4/2掲載の『リスク管理の基本は「分散投資」』では、株式投資に関するリスクヘッジは銘柄(業種・業界)の分散と時間の分散と説明しました。
ただし、株式投資自体が、ほかの金融商品と比較するとハイリスク・ハイリターンという面があります。いくらリスクヘッジしていても、全資産を株式投資に注ぎ込むのは危険です。
今回は、株式投資とほかの金融商品を組み合わせることで、資産全体のリスクヘッジを行うことを説明します。
リスクとリターンを考えて分散する
金融商品の分散を考えるときは、「リスク・リターンのバランス」で考えましょう。
金融商品には、銀行預金のように元本が保証されている一方で利益は小さい「ローリスク・ローリターン」なものから、新興銘柄への株式投資や途上国通貨へのFX取引などのように、失敗したときの損失も成功したときの利益も大きい「ハイリスク・ハイリターン」なものまで、さまざまなバランスのものがあります。
自分が許容できるリスクはどこまでか、求めるリターンはどこかを考えながら、それぞれの金融商品に分散しましょう。
金融商品のリスク・リターン ピラミッド
通貨や地域でも分散するのが理想
ここで間違ってはいけないことは、「リスクとリターンは比例する」ということです。大きなリターンを狙うなら、リスクも大きくなります。万が一、「ローリスク・ハイリターン」をうたう商品があるなら、それは最も「危ないもの」です。気をつけましょう。
さらに、リスク・リターンのバランスに加えて、「通貨・地域」の分散もできるなら理想的です。
具体的には、日本円だけでなく、ドルやユーロなどほかの地域、ほかの通貨に分散するのです。
地域の分散として、先進諸国だけではなく、アジアや南米などの新興国の金融商品に分散する、という方法もあります。もちろん、これらはハイリスク・ハイリターンです。
- ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。