企業業績を占う材料になる
株式投資では、各企業の個別の業績動向や人気度を「木」とするならば、経済の状況を示す指標などは「森」です。
経済指標の数字は、各企業の業績によって、直接的・間接的に形成されると同時に、今後の企業業績を占う材料にもなります。
もちろん、株式市場に参加する投資家たちの注目度も高く、重要指標の発表時には、事前予想の段階から株価が大きく動くことがあります。
影響力の大きい日本の代表的な指標をいくつか説明しましょう。
注目度の高い5つの経済指標
「日銀短観」は、日本銀行が全国の主要企業の景気に関する現状や展望を調査した指標です。
景気の良し悪しに関する指標として注目されています。毎年四半期ごと、3月、6月、9月、12月にアンケート調査が行われ、基本的に翌月(12月のみ当月中)に結果が発表されます。日銀短観は速報性が高いことから、株価への影響力も大です。
景気に関する指標としては、内閣府が発表する「月例経済報告」もあります。「景気に関する見解」と理解しておけば良いでしょう。
「景気は緩やかな改善が続いている」などのように、コメントとして目にすることの多いものです。
より企業活動に関連したものでは、鉱業・製造業の生産活動の指標となる「鉱工業生産指数」や製造業の設備投資の先行指標となる「機械受注統計」、失業者の割合を示す「完全失業率」などが注目されます。
発表前に株価が大きく動くのは?
株式市場は「先読み」で株価が動きますから、発表された情報よりも事前予想が株価を大きく動かすことがよくあります。
こうした動きは機関投資家・外国人投資家などのプロの投資家の思惑も入り乱れることも多く、個人投資家よりもプロの投資家の情報が多いため、個人投資家は事前に自ら想定して売買を行わずに、様子を見る方が賢明でしょう。
また、事前予想に反する結果が発表されたりすると、市場は「サプライズ」ととらえ、株価が大きく変動することもあります。
まずは、事前予想と発表結果を見比べながら、どの銘柄の株価がどのように動いたか観察して、覚えておきましょう。
その準備を行った上で、次のステップとして「サプライズ」のチャンスで仕掛けることが出来れば、大きく利益を上げられるかもしれません。
- ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。