出来高は投資家の注目度を反映する
株価チャートでは、ローソク足の下に、山脈のように連なる棒グラフをよく見かけると思います。
この棒グラフは、各銘柄の取引量を表す「出来高」を示したものです。出来高とは証券取引所で売買の成立した株式の取引高のことです。
例えば、ザラ場に売り注文の指値が3,000株あった場合、そこに同値の指値の2,000株の買い注文が入れば、そのうち2,000株の売買が成立することになります。この場合出来高は、2,000株になります。
出来高は、マーケットの勢いや投資家の注目度を反映するため、売買判断に非常に役立ちます。
「出来高は株価に先行する」
出来高が急増する株は、人気のある勢いのよい銘柄であり、株価は直後に値上がりする、という考え方があります。
そのため、「出来高が株価に先行する」とされていて、底値圏での出来高急増は急騰の前触れとして買いのチャンスとされています。
株価が下落しているときは、売買する人も少ないため、出来高は低迷していますが、底値圏に入ると「値下がりにがまんできなくなった投資家の売り」と「底値を狙う投資家の買い」が交錯して出来高が増加します。
この動きが増加して売り手が売りつくすと、株価が急騰して上昇トレンドに転換すると考えられます。
ローソク足と併せて判断すること
このときの判断をより確かなものにするには、ローソク足も併せてチェックしましょう。
複数のローソク足が安値をほぼ同じくして並んでいる形(毛抜き線)が底値圏で出現し前後して出来高が急増しているなら株価急騰の可能性が大と判断できそうです。
逆に天井圏の出来高急増は本格的な下降トレンドへの転換につながる可能性もあります。
ただし、出来高だけで売買の判断をすることは危険なので、注意しましょう。
図1:例:6773パイオニア 株価チャート(日足、3ヶ月)
- ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。