株価の上昇や下落が一目でわかる
株価はなにで、決まるのでしょうか?
藤本は「比較」で決まると思います。株式市場全体との比較、同業他社との比較など様々ありますが、一番重要なのは、過去の株価との比較です。それも、直前の株価だけでなく、上がっている途中なのか、下げの途中なのかなど過去の値動きすべてが重要な比較材料です。
この過去の株価の値動きを表したものが、「株価チャート」です。株価が上がっているか下がっているかが一目でわかる、優れもののグラフです。
図1:株価チャート
ネット取引が普及する以前は、チャートを見ながら売買するというのは、プロの機関投資家やごく一部の個人投資家だけが可能な方法でした。個人投資家は毎週発売されるチャートブックや、ゴールデンチャートなどのチャート専門誌を買うしかチャートを見る手段がなかったのです。
でも今やほとんどの投資家がネット上でリアルタイムにチャートの動きを見ながら売買できるようになりました。当社でもWEBサイトやHYPER SBIなどで様々な株価チャートを提供しています。
日本発のローソク足が世界でも人気に
チャートにはいくつかの種類がありますが、日本で古くから用いられているのが「ローソク足チャート」です。
アメリカなどで長年ポピュラーだった「バーチャート」と比べると、上昇や下降の様子を一目で判断しやすいのが特徴で、近年は世界中で多く用いられています。
図2:バーチャート
図3:ローソク足チャート
ローソク足は、「始値」「終値」「高値」「安値」の4要素であらわされます。
また始値から終値までの表示する期間によって、大きく分けて3種類があります。
日足(ひあし) |
1日分をローソク足として区切ったもの |
---|---|
週足(しゅうあし) |
1週間分をローソク足として区切ったもの |
時間足(じかんあし) |
1時間分をローソク足として区切ったもの |
基本は日足チャート、より大きな流れを見たいときは週足、より細かい流れを見たい場合は時間足というように使い分けます。
始値より終値が高かったときのローソク足は「陽線(ようせん)」、逆に始値より終値が安かったときには「陰線」と呼ばれます。ちなみに同じ場合は「十字線(じゅうじせん)」と呼びます。
当社WEBサイト上では「陽線は赤」、「陰線は青」で表示されています。
図4:「陽線」「陰線」「十字足」
上昇・下落もパッと見て理解できる
ローソク足を構成する4つの値(始値、終値、高値、安値)を数字だけで眺めてみても、株価がどのように上昇しているのか下落しているのか、なかなかイメージが沸きません。
日付 |
始値 |
高値 |
安値 |
終値 |
---|---|---|---|---|
11月7日 |
1,225 |
1,248 |
1,218 |
1,221 |
11月6日 |
1,164 |
1,224 |
1,150 |
1,217 |
11月5日 |
1,140 |
1,172 |
1,133 |
1,166 |
11月1日 |
1,175 |
1,192 |
1,118 |
1,127 |
10月31日 |
1,220 |
1,233 |
1,178 |
1,182 |
10月30日 |
1,235 |
1,242 |
1,208 |
1,223 |
10月29日 |
1,231 |
1,242 |
1,217 |
1,217 |
10月28日 |
1,240 |
1,243 |
1,224 |
1,238 |
10月25日 |
1,245 |
1,246 |
1,220 |
1,225 |
10月24日 |
1,213 |
1,249 |
1,209 |
1,245 |
10月23日 |
1,250 |
1,258 |
1,224 |
1,225 |
10月22日 |
1,248 |
1,255 |
1,239 |
1,241 |
図5:株価ローソク足日足チャート
右肩上がりで上向いていると「上昇しているな」と判断ができるのはもちろん、そこに陽線が多く見られるなら、それは日々「株価が上昇して終わっている」ということが多いという意味なので、「勢いがいいな」ということもわかるのです。