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金は米大統領選と各市場の反応を確認
2024/11/5
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド
金は中東情勢の行方も焦点
10月21日の週のニューヨーク金市場は、12月限が中心限月ベースでの史上最高値2,772.6ドルを付けたのち、米国債の利回り上昇を受けて上げ一服となった。中東情勢に対する懸念や米大統領選の不透明感が支援要因になった。ただイスラエルがイランの軍事施設を攻撃し、イランは複数の場所で「限定的な損害」が出たと発表した。ガザの停戦交渉が再開され、交渉の行方が当面の焦点である。一方、米大統領選でトランプ勝利の見方が強まり関税引き上げでインフレに対する懸念が出た。米国債の利回りが上昇したが、金買い意欲が強まるかどうかを確認したい。
米ダラス地区連銀のローガン総裁は、米連邦準備理事会(FRB)は今後も追加利下げを行うと予想しており、FRBがバランスシートの縮小を進められない理由はないとの考えを示した。米新規失業保険申請件数は、前週比1万5,000件減の22万7,000件となった。事前予想は24万2,000件。10月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は54.3と9月の54.0から上昇した。10月の米ミシガン大消費者信頼感指数の確報値は70.5と6カ月ぶりの高水準となった。9月の確定値は70.1だった。好調な米経済指標もCMEのフェドウォッチでは、米FRBの11月の25ベーシスポイント(bp)の利下げ確率が95.4%(前週90.4%)と変わりがなかった。今週は10月の米雇用統計の発表がある。
欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、ユーロ圏のインフレ率は低下傾向にあるとし、予想より早くECBが目標とする2%に戻る可能性があると述べた。10月のユーロ圏のHCOB総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は内外の需要が低迷し、49.7と2カ月連続で節目の50を下回った。12月のECB理事会で50ベーシスポイント(bp)利下げの見方も出ている。
中国人民銀行は21日、貸出金利の指標となるローンプライムレート(LPR)を引き下げた。1年物LPRは0.25%ポイント引き下げ3.10%、5年物LPRは0.25%ポイント引き下げ3.60%とした。景気刺激策に対する期待感が強い。当面は月末の全国人民代表大会(全人代)で財政刺激策の規模を確認したい。
プラチナは予想以上の全米雇用報告で調整局面
ニューヨーク・プラチナ1月限は金堅調や中国の景気刺激先に対する期待感を受けて7月17日以来の高値1,053.4ドルを付けたのち、米国債の利回り上昇やドル高を受けて上げ一服となった。中国人民銀行の金利引き下げを受けて景気刺激策に対する期待感が強い。月末の全国人民代表大会(全人代)で財政刺激策の規模を確認したい。一方、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しに変わりはないが、今週は10月の米雇用統計の発表がある。
プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、24日のロンドンで16.64トン(前週末17.43トン)、25日のニューヨークで33.16トン(同32.31トン)、24日の南アで11.20トン(同11.08トン)となった。一方、10月22日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは3万4,876枚となり、前週の2万8,387枚から拡大した。
ニューヨーク金は最高値更新後に利食い売りで調整局面
ニューヨーク金12月限は、中心限月ベースでの史上最高値2,772.6ドルを付けたのち、米国債の利回り上昇を受けて上げ一服となった。イスラエルがイランの軍事施設を攻撃し、イランは複数の場所で「限定的な損害」が出たと発表した。ガザの停戦交渉が再開され、交渉の行方を確認したい。一方、米大統領選でトランプ勝利の見方が強まり、関税引き上げでインフレに対する懸念が出た。買い意欲が強まるようなら史上最高値を試すことになりそうだ。今週は10月の米雇用統計の発表がある。
11月4日からの週の注目ポイント
4日 | 振替休日 5日中国財新サービス業購買担当者景況指 | ☆☆ |
豪準備銀行政策金利公表 | ☆☆☆ | |
米貿易収支(9月) | ☆☆ | |
米ISM非製造業景況指数(10月) | ☆☆☆ | |
米大統領選 | ☆☆☆ | |
6日 | 日銀金融政策決定会合議事要旨(9月19-20日分) | ☆☆ |
独製造業受注(9月) | ☆☆ | |
ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数(10月確報) | ☆☆ | |
ユーロ圏購買担当者総合景況指数(10月確報) | ☆☆ | |
ユーロ圏生産者物価指数(9月) | ☆☆ | |
米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目 | ☆☆ | |
7日 | 中国貿易収支(10月) | ☆☆ |
独鉱工業生産指数(9月) | ☆☆ | |
ユーロ圏小売売上高(9月) | ☆☆ | |
英中銀政策金利公表 | ☆☆☆ | |
米新規失業保険申請件数 | ☆☆ | |
米卸売在庫(9月確報値) | ☆☆ | |
米FOMC声明文公表 | ☆☆☆ | |
8日 | 全世帯家計調査・消費支出(9月) | ☆☆ |
米ミシガン大消費者信頼感指数(11月速報値) | ☆☆ |
※重要度を3段階で表示
金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月
<参照>SBI証券>マーケットデータより
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