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2024-04-19 05:52:52

金は中東情勢の緊迫化で堅調

2023/10/23
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は米FRB議長の慎重発言も支援

 10月16日の週のニューヨーク金市場は、中東情勢の緊迫化やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の慎重発言を受けて急伸した。中心限月となる12月限は7月31日以来の高値2,009.2ドルを付けた。イスラエルがパレスチナ自治区ガザへの侵攻を準備するなか、ブリンケン米国務長官やショルツ独首相、バイデン米大統領、スナク英首相が相次いで同国を訪問し、ガザへの人道支援などを協議した。一方、ガザの病院に多数の市民が非難していたが、17日に爆発し、数百人が死亡した。米大統領はヨルダンでアラブ指導者との会談を予定していたが、病院爆発を受けてキャンセルされた。アラブ指導者を取り込めず、地政学的リスクの高まりが意識された。イスラエルのガラント国防相は19日、イスラエルとパレスチナ自治区ガザの境界沿いに集結した歩兵部隊に対し、ガザを「内側から」見る日は近いと述べた。ただ欧米はイスラエルに対し、人質解放を優先し、ガザ侵攻を遅らせるよう圧力をかけている。またハマス排除後のガザの統治形態を検討している。一方、米国はイスラエル近海で空母「ジェラルド・フォード」と「ドワイト・D・アイゼンハワー」の2つの空母打撃群を展開しているが、中東の米軍基地が攻撃されたことを受けて地上配備型ミサイル迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」と追加の防空システム「パトリオット」大隊を配備する。イランを後ろ盾とする組織の動きに警戒を強めている。
 9月の米小売売上高は前月比0.7%増となった。事前予想の0.3%増を上回った。自動車購入やレストラン・バーでの消費が増えたことが押し上げ要因となった。米鉱工業生産指数は製造業の生産指数が同0.4%上昇した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長はニューヨークのエコノミック・クラブで行った講演で、市場金利の上昇により、FRB自体の行動の必要性が低下する可能性があるものの、米経済の力強さと労働市場の引き締まりを踏まえると、FRBの一段の利上げが正当化される可能性があると述べた。米10年債利回りは4.99%と2007年以来となる5%直前まで上昇した。ただFRBは一段の利上げの必要性を巡る検証を「慎重に進めている」と表明すると、利上げ観測が後退した。今週は第3四半期の米国内総生産(GDP)速報値や9月の米個人消費支出(PCE)デフレータの発表がある。
 10月20日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比0.87トン増の863.24トンとなった。2019年8月以来の低水準となる848.24トンまで減少したのち、中東情勢の緊迫化を背景に安全資産として買われた。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、10月17日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは11万2,738枚となり、前週の7万1,433枚から拡大した。今回は新規買いが1万1,080枚、買い戻しが3万0,225枚入り、4万1,305枚買い越し幅を拡大した。

NYプラチナはリスク回避も金急伸が支援

 ニューヨーク・プラチナ1月限は、2日以来の高値914.7ドルを付けたのち、中東情勢の緊迫化によるリスク回避の動きを受けて上げ一服となったが、金急伸を受けて押し目を買われた。パレスチナ自治区ガザの病院爆発を受けてリスク回避の動きが出てドル高、株安に振れた。一方、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の慎重発言を受けて利上げ観測が後退したことが下支えになった。米国債の利回りが上昇し、景気を抑制する要因となっていることが慎重発言につながった。
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、19日のロンドンで12.89トン(前週末12.89トン)、20日のニューヨークで30.21トン(同30.64トン)、19日の南アで11.87トン(同11.99トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、10月17日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の取組は349枚買い越しとなり、前週の36枚売り越しから買い方に転じた。新規買いが新規売りを上回った。

ニューヨーク金は中東情勢の緊迫化で200日移動平均線を突破

ニューヨーク金12月限は、中東情勢の緊迫化を受けて急伸し、7月31日以来の高値2,009.2ドルを付けた。イスラエルのガザ侵攻が近いとみられており、金ETF(上場投信)が安全資産として買われると、中長期の節目となる200日移動平均線(20日1,982.36ドル)を突破した。ただRSIが買われ過ぎの水準に近づいており、利食い売りも警戒される。欧米はイスラエルに対し、人質解放を優先し、ガザ侵攻を遅らせるよう圧力をかけており、中東情勢の行方を引き続き確認したい。

10月23日からの週の注目ポイント

23日 ニュージーランド、香港休場
トルコ消費者信頼感指数(10月)
24日 英雇用統計(9月) ☆☆
ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(10月速報) ☆☆
ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数(10月速報) ☆☆
25日 独ifo景況感指数(10月) ☆☆
米新築住宅販売(9月) ☆☆☆
カナダ銀行政策金利発表 ☆☆☆
26日 欧州中央銀行(ECB)理事会 ☆☆☆
米国内総生産(7-9月期速報値) ☆☆☆
米卸売在庫(9月速報値)
米耐久財受注(9月速報値) ☆☆
米新規失業保険申請件数 ☆☆
米中古住宅販売仮契約指数(9月) ☆☆
27日 中国工業利益(9月) ☆☆
米個人所得・支出(9月) ☆☆☆
米ミシガン大消費者信頼感指数(10月確報値) ☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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