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2024-04-16 01:30:44

金は下げ一服も米FRBの利上げの可能性が圧迫

2023/8/28
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は米雇用統計などを確認

 8月21日の週のニューヨーク金市場は、米10年債利回りが15年ぶりの高水準となったことが圧迫要因になったが、欧米の購買担当者景気指数(PMI)低下をきっかけに米国債の利回りが低下すると、買い戻されて下げ一服となった。中心限月となる12月限は3月10日以来の安値1,913.6ドルを付けたのち、下げ一服となり、1,951.3ドルまで戻した。堅調な米経済指標を受けて米連邦準備理事会(FRB)が長期間、高金利を維持するとの見方が強まり、米10年債利回りは15年ぶりの高水準となる4.35%まで上昇した。ただ8月の欧米の総合PMI速報値が低下すると、景気の先行き懸念が出て米国債の利回り上昇が一服した。ユーロ圏は47.0と前月の48.6から低下し、2020年11月以来の低水準となった。米国は50.4と前月の52.0から低下し、2月以来の低水準となった。ただ米新規失業保険申請件数は23万件と前週比1万件減少し、2週連続で減少した。事前予想の24万件を下回り、労働市場のひっ迫が示された。今週は9月1日に8月の米雇用統計の発表がある。事前予想は非農業部門雇用者数が16万5,000人増(前月18万7,000人増)、失業率は3.6%(同3.5%)となっている。
 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長はカンザスシティー連銀がワイオミング州ジャクソンホールで主催する年次シンポジウムで経済見通しについて講演し、利上げの可能性を示した。ただ一段の金融引き締めを実施すべきかどうかの決定は慎重に進めるとし、経済指標次第との見方を示した。CMEのフェドウォッチで、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きの確率は80.0%(前週89.0%)だが、11月は利上げの可能性が46.7%(同33.0%)に上昇した。今後発表される経済指標を確認したい。またラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は、世界経済の現状の変化がインフレをあおるリスクがあるという見解を示した。労働市場は大きな変化を遂げ、エネルギー転換は新たな投資ニーズを生み出し、地政学的対立の深まりは保護主義やサプライチェーンの制約につながると指摘した。
 中国国務院は手頃な価格の住宅を計画し、建設するための指針を承認した。中国人民銀行も、住宅ローン関連の規制緩和に関する指針を発表した。7月の中国の新築住宅価格は前月比0.2%下落し、不動産業界の先行き懸念が強い。不動産開発大手の碧桂園は、人民元建て私募債の返済延長を巡る新たな計画について、社債保有者による投票期限を31日まで延期した。従来は25日だった。一方、恒大集団は28日からの株式取引再開を香港証券取引所に申請したと発表した。同社の株式は昨年3月21日に取引停止となっていた。同社は米連邦破産法15条の適用をニューヨーク連邦破産裁判所に申請し、オフショアでの債務再編計画を進めていた。中国経済の行方も確認したい。
 8月25日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比6.06トン減の884.04トンとなった。米国債の利回り上昇が一服したが、戻り場面で投資資金が流出し、2020年1月以来の低水準となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、8月22日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは10万1,946枚となり、前週の12万1,136枚から縮小した。今回は手じまい売りが6,738枚、新規売りが1万2,452枚出て1万9,190枚買い越し幅を縮小した。

NYプラチナはドル安や米国債の利回り低下で買い戻される

 ニューヨーク・プラチナ10月限は、ドル安を受けて900ドル割れで下げ一服となると、米国債の利回り低下も支援要因となって買い戻され、1日以来の高値955.7ドルを付けた。中国経済の先行き懸念などを受けて大口投機家の新規売りが増加したが、900ドル割れで下げ一服となり、買い戻しが進んだ。ただ中国経済の先行き懸念に変わりがないなか、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長やラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が高金利を維持する可能性を示しており、景気の先行き懸念が残ると、上値は限られるとみられる。
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、24日のロンドンで13.44トン(前週末13.42トン)、25日のニューヨークで30.95トン(同30.81トン)、24日の南アで12.74トン(同12.74トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、8月22日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは834枚となり、前週の1枚から拡大した。新規買い、買い戻しが入った。

ニューヨーク金は米国債の利回り低下で下げ一服

ニューヨーク金12月限は、3月10日以来の安値1,913.6ドルを付けたのち、米国債の利回り低下を受けて下げ一服となった。ただパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が講演で利上げの可能性を示すと、上げ一服となった。中長期の節目となる200日移動平均線(25日1,972.21ドル)が当面の抵抗線である。ニューヨークの金ETF(上場投信)から投資資金が流出し、2020年1月以来の低水準となっており、引き続き売られると、上値を抑えられるとみられる。今週は8月の米雇用統計の発表がある。

8月28日からの週の注目ポイント

28日 英国休場
豪小売売上高(7月) ☆☆
29日 失業率(7月) ☆☆
米S&Pケース・シラー住宅価格指数(6月) ☆☆
米消費者信頼感指数(8月) ☆☆
30日 独消費者物価指数(8月速報) ☆☆
ADP全米雇用報告(8月) ☆☆
米国内総生産(4-6月期改定値) ☆☆☆
米卸売在庫(7月速報値) ☆☆
米中古住宅販売仮契約指数(7月) ☆☆
31日 鉱工業生産指数(7月速報) ☆☆
小売業販売額(7月速報) ☆☆
中国製造業購買担当者景況指数(8月) ☆☆
中国非製造業購買担当者景況指数(8月) ☆☆
ユーロ圏消費者物価指数(8月速報) ☆☆☆
ユーロ圏雇用統計(7月) ☆☆
米個人所得・支出(7月) ☆☆☆
米新規失業保険申請件数 ☆☆
シカゴ購買部協会景気指数(8月) ☆☆
1日 中国財新製造業購買担当者景況指数(8月) ☆☆
ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(8月確報) ☆☆
米雇用統計(8月) ☆☆☆
米ISM製造業景況指数(8月) ☆☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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