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2024-04-23 10:44:05

金は予想以下の米雇用統計でレンジ形成

2023/7/10
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は米国債の利回り上昇が上値を抑える

 7月3日の週のニューヨーク金市場は、米個人消費支出(PCE)デフレータでインフレの伸びが鈍化したことが支援要因になったが、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で利上げ見通しが示されたことや予想以上の全米雇用報告が上値を抑える要因になった。ただ6月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想以下になると、ドル安に振れ下げ一服となった。中心限月となる8月限は1,942.9ドルで戻りを売られたが、1,908.5ドルで下げ一服となった。米FOMC議事録では追加利上げが必要かどうかを見極める時間を確保するために金利据え置きで合意したことが明らかになったが、当局者の大半はいずれ追加利上げが必要になると予想していた。6月の全米雇用報告によると、民間部門雇用者数は49万7,000人増加し、事前予想の22万8,000人増を上回った。一方、6月の米雇用統計で、非農業部門雇用者数は20万9,000人増と事前予想の22万5,000人増を下回った。15カ月ぶりに事前予想を下回った。失業率は3.6%と7カ月ぶりの高水準だった前月の3.7%から低下した。時間当たり平均賃金は前月比0.4%上昇、前年同月比4.4%上昇でともに前月と同水準だった。予想以下の非農業部門雇用者数を受けてドル安に振れたが、賃金高止まりなどを受けて米10年債利回りが上昇した。CMEのフェドウォッチで、今月の米FOMCでの利上げ確率は93.0%(前週86.8%)に上昇した。ただ7月以降は年末まで据え置かれる確率が53.3%(前週51.5%)となっている。今週は6月の米消費者物価指数(CPI)の発表があり、インフレに対する見方を確認したい。
 イエレン米財務長官は、訪中最終日の9日に記者会見し、中国当局者との会談は「直接的」かつ「生産的」なものだったとした。米中は依然として多くの問題で対立しているとしたが、今回の訪問が米中関係を「より確かなものにする」ための努力を前進させたとした。中国商務省は3日、半導体などのハイテク産業で利用されているガリウム、ゲルマニウム関連製品の輸出管理を8月1日から強化すると発表していた。ただ米国は華為技術(ファーウェイ)など中国の通信機器メーカーに対する規制を強化していた。また米商務省は、先端半導体や中国の先端半導体工場向け製造装置の輸出を原則的に禁じる新規制を発表し、今月の提案で輸出規制を修正する見通しである。米財務長官の訪中で突破口を見いだすことは難しいとみられていた。
 6月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は同5.5%上昇し、3カ月連続で伸びが縮小した。前月は6.1%上昇。ただコアインフレ率は6.8%と前月の6.9%から小幅な縮小にとどまり、欧州中央銀行(ECB)が期待する持続的な低下には程遠い。ECB理事会メンバーのマクルーフ・アイルランド中銀総裁は、ユーロ圏のインフレは「より粘り強くなっている」とし、利上げ停止時期を巡る判断は複雑になっていると述べた。6月のユーロ圏のHCOB総合購買担当者景気指数(PMI)改定値が49.9と50の節目を下回ったが、インフレ抑制のため、利上げが継続されるとみられている。
 7月7日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比6.64トン減の915.26トンとなった。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ見通しを受けて投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、7月3日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは16万3,097枚となり、前週の15万1,910枚から拡大した。今回は新規買いが1万4,200枚、新規売りが3,013枚出て1万1,187枚買い越し幅を拡大した。

NYプラチナは900ドル台を維持

 ニューヨーク・プラチナ10月限は米個人消費支出(PCE)デフレータでインフレの伸びが鈍化したことや中国の景気刺激策に対する期待感が支援要因になったが、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ見通しを受けて935.5ドルで戻りを売られた。ただ予想以下の米雇用統計によるドル安を受けて899.0ドルで下げ一服となった。6月の中国の財新の製造業やサービス業の購買担当者景気指数(PMI)が低下し、景気刺激策に対する期待感が出た。ただ李強首相の政策実施発言が伝えられたが、エコノミストは全面的な景気刺激策は難しいとの見方を示している。共産党政治局の会議が待たれる。
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、6日のロンドンで13.20トン(前週末13.19トン)、7日のニューヨークで30.97トン(同30.84トン)、6日の南アで13.40トン(同13.31トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、7月3日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは8,067枚となり、前週の1万2,160枚から縮小した。新規売りが新規買いを上回った。

ニューヨーク金は1,900ドル台を維持

 ニューヨーク金8月限は、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ見通しが圧迫要因になったが、予想以下の米雇用統計を受けて下げ一服となった。6月29日の安値1,900.6ドルが目先の安値となった。ただ米10年債利回りが上昇したことが上値を抑える要因であり、1,942.9ドルで上値を抑えられた。今週は6月の米消費者物価指数(CPI)の発表があり、レンジをどちらに放れるかを確認したい。

7月10日からの週の注目ポイント

10日 国際収支・経常収支(5月) ☆☆
中国消費者物価指数(6月) ☆☆
中国生産者物価指数(6月) ☆☆
米卸売在庫(5月確報値)
11日 英雇用統計(6月) ☆☆
独消費者物価指数(6月確報) ☆☆
独ZEW景況感指数(7月) ☆☆
12日 企業物価指数(6月) ☆☆
機械受注(5月) ☆☆
NZ準備銀行政策金利発表 ☆☆☆
米消費者物価指数(6月) ☆☆☆
米地区連銀経済報告(ベージュブック) ☆☆
カナダ銀行政策金利発表 ☆☆☆
13日 中国貿易収支(6月) ☆☆
英貿易収支(5月) ☆☆
英鉱工業生産指数(5月) ☆☆
米新規失業保険申請件数 ☆☆
米生産者物価指数(6月) ☆☆
米財政収支(6月) ☆☆
14日 フランス休場
ユーロ圏貿易収支(5月) ☆☆
米輸出入物価指数(6月) ☆☆
米ミシガン大消費者信頼感指数(7月速報値) ☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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