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2024-04-29 04:50:00

金は各国中銀の利上げ見通しが圧迫

2023/6/26
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は3カ月半ぶりの安値でETFから投資資金が流出

 6月19日の週のニューヨーク金市場は、英中銀の予想外の大幅利上げなど各国中銀のタカ派姿勢を受けて売り優勢となった。中心限月となる8月限は3月13日以来の安値1,919.5ドルを付けた。英中銀は0.25%ポイント利上げが見込まれていたが、インフレ高止まりを受けて0.50%ポイントの大幅利上げを決定し、政策金利を5.00%とした。5月の英消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比8.7%と前月と同水準だった。JPモルガン、ドイツ銀行、ゴールドマン・サックス(GS)が英中銀のターミナルレート(政策金利の最終到達点)予想を5.75%に引き上げた。またパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は議会証言で、経済が予想通りに推移すれば年内にあと1回、もしくは2回の利上げが適切になるとFRB当局者は考えていると述べた。一方、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのナーゲル独連銀総裁は、ユーロ圏のインフレがいずれ2%に戻る見通しだが、ECBによる長期にわたる断固とした戦いが必要になる可能性があると述べ、欧州の金融当局者のタカ派発言が目立った。各国中銀の利上げ見通しが当面の金の圧迫要因である。今週は5月の米個人消費支出(PCE)デフレータの発表があり、インフレに対する見方を確認したい。
 米調査会社MSCIリアル・アセッツのリポートによると、米商業不動産業界で問題が広がりつつあり、不良資産の総額は第1四半期に10%増加し、640億ドル近くに膨らんだ。また近い将来に問題となり得る商業用不動産は1,550億ドル近くに上るとした。同社の調査担当者は「こうした潜在的なディストレスが本格的な問題に発展すれば、不良資産売却の増加と価格下落は避けられないだろう」と指摘した。商業用不動産の行方と地銀に対する見方も確認したい。一方、ロシアで民間軍事会社ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏の反乱が伝えられた。ただ同氏は24日、流血の事態を避けるため、部隊に引き揚げを命じた。ベラルーシに移動するとしており、今後のロシアの状況も確認したい。
 金先限は上場来高値8,915円を付けたのち、ニューヨーク市場での急落などを受けて上げ一服となった。ただ日銀の野口審議委員が22日にイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)政策について「当面、調整が必要とは考えていない」との見解を示し、金融緩和を維持するとの見通しに変わりはない。円相場は1ドル=143円台後半の円安に振れ、昨年11月以来の円安水準となった。円安が進むと、介入に対する警戒感が高まるが、当面は7月の日銀金融政策決定会合で発表される物価見通しが待たれる。
 6月23日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比6.93トン減の927.01トンとなった。各国中銀の利上げ見通しを受けて投資資金が流出した。これまで米連邦準備理事会(FRB)の利上げ局面の終わりが近いとの見方を受けて個人投資家は強気姿勢を維持していたが、各国中銀のタカ派姿勢や直近安値更新を受けて強気見通しが後退した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、6月20日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは16万2,975枚となり、前週の16万0,209枚から拡大した。今回は新規買いが1,191枚、買い戻しが775枚入り、2,766枚買い越し幅を拡大した。

NYプラチナは景気減速懸念や各国中銀のタカ派姿勢が圧迫

 ニューヨーク・プラチナ10月限は2月27日以来の安値923.5ドルを付けた。中国経済の先行き懸念に加え、各国中銀の利上げ見通しが圧迫要因になった。中国人民銀行は、貸出金利の指標となる最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)を引き下げたが、予想より小幅だった。また欧米の総合PMIの低下も景気減速懸念を高める要因になった。6月のユーロ圏のHCOB総合PMI速報値は5カ月ぶりの低水準、米総合PMI速報値は3カ月ぶりの低水準となった。今週は6月の中国の製造業購買担当者景況指数(PMI)の発表がある。一方、7月に開かれる共産党政治局の会議で景気刺激策が打ち出される可能性が出ていることも当面の焦点である。
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、22日のロンドンで13.20トン(前週末13.20トン)、23日のニューヨークで30.41トン(同30.41トン)、22日の南アで12.86トン(同12.96トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、6月20日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万9,472枚となり、前週の2万1,972枚から縮小した。手じまい売り、新規売りが出た。

ニューヨーク金は各国中銀の利上げ見通しで軟調

 ニューヨーク金8月限は、英中銀の予想外の大幅利上げなど各国中銀のタカ派姿勢を受けて売り優勢となり、3月13日以来の安値1,919.5ドルを付けた。ただ景気減速懸念の高まりを受けて米国債の利回りが低下すると、買い戻されて下げ一服となった。今週は6月の中国の製造業購買担当者景況指数(PMI)や5月の米個人消費支出(PCE)デフレータの発表がある。テクニカル面では1,900ドルの節目や200日移動平均線(23日1,892.7ドル)が目先の支持線である。

6月26日からの週の注目ポイント

26日 独ifo景況感指数(6月) ☆☆
27日 米耐久財受注(5月速報値) ☆☆
米S&Pケース・シラー住宅価格指数(4月) ☆☆
米新築住宅販売(5月) ☆☆☆
米消費者信頼感指数(6月) ☆☆
28日 中国工業利益(5月) ☆☆
米卸売在庫(5月速報値)
29日 小売業販売額(5月速報) ☆☆
独消費者物価指数(6月速報) ☆☆
米国内総生産(1-3月期確報値) ☆☆☆
米新規失業保険申請件数 ☆☆
米中古住宅販売仮契約指数(5月) ☆☆
30日 労働力調査(失業率)(5月) ☆☆
鉱工業生産指数(5月速報) ☆☆
中国製造業購買担当者景況指数(6月) ☆☆
中国非製造業購買担当者景況指数(6月) ☆☆
ユーロ圏消費者物価指数(6月速報) ☆☆☆
ユーロ圏雇用統計(5月) ☆☆
米個人所得・支出(5月) ☆☆☆
シカゴ購買部協会景気指数(6月) ☆☆
米ミシガン大消費者信頼感指数(6月確報値) ☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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