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2021-11-29 06:29:59

金は米国債の利回り低下で約2カ月ぶりの高値

2021/11/8
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は米FRBのテーパリング開始で投資資金を確認

11月1日の週のニューヨーク金市場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和の縮小(テーパリング)開始が見込まれるなか、戻りを売られた。ただ利上げを急がないとの見方が示されると、下げ一服となった。米雇用統計が事前予想を上回ったが、米国債の利回りが低下したことも支援要因となって急伸し、中心限月となる12月限は9月7日以来の高値1,820.1ドルを付けた。CMEのフェドウォッチによると、米短期金利先物市場ではインフレ懸念や米FOMCでのテーパリング開始見通しを受けて来年後半に2回の利上げが織り込まれていた。ただテーパリング終了直後の利上げとなるため、市場では利上げの織り込みは行き過ぎとの見方が出ていた。イングランド銀行(BOE)の利上げ観測が出ていたが、金利据え置きが発表されたこともあり、利上げ見通しが後退して米国債に調整が入り、米10年債利回りは1.45%まで低下し、9月24日以来の低水準となった。ただBOEは景気が想定通りに推移すれば、向こう数カ月で利上げが必要になると表明しており、今後発表される経済指標で利上げ観測が高まると、米国債の利回りは上昇に転じるとみられる。今週は10月の米消費者物価指数などの発表がある。

10月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が53万1,000人増加し、事前予想の45万人増を上回った。9月分は19万4,000人増から31万2,000人増に上方改定された。失業率は4.6%と、9月の4.8%から改善した。新型コロナウイルスの新規感染者の減少などを受けて労働市場が改善した。ドル指数は一時94.62と2020年9月以来の高値を付けた。ただ米主要株価指数が最高値を更新したことから、リスク選好の動きを受けてドル高は一服した。好調な米雇用統計に加え、米製薬大手ファイザーが開発中の新型コロナウイルス感染症を治療する飲み薬の臨床試験(治験)結果を発表したことが支援要因になった。

米下院は5日、1兆ドル規模のインフラ投資法案を可決し、バイデン米大統領に送付した。道路や橋、空港、港、鉄道などの大規模な改修や、高速インーネットサービスの整備に資金を投じる。一方、米大統領の看板政策である気候変動・社会保障関連歳出法案を巡る下院採決が見送りとなった。5日の実施が見込まれていたが、下院民主党の穏健派が超党派組織である議会予算局(CBO)の最終報告を確認したいとの意向を示した。米議会の合同税制委員会の専門家は1兆7,500億ドル規模の「ビルド・バック・ベター(よりよき再建)」法案の財源となる向こう10年の歳入が1兆4,800億ドル程度と、2,700億ドル不足するという試算を示していた。最終報告と米議会での協議の行方を確認したい。

11月5日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比6.73トン減の975.41トンとなった。米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和の縮小(テーパリング)開始が発表されたことを受けて投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、11月2日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは21万5,129枚となり、前週の21万4,560枚から拡大した。今回は手じまい売りが2,555枚、買い戻しが3,124枚入り、569枚買い越し幅を拡大した。

プラチナはレンジ相場を形成

ニューヨーク・プラチナ1月限は、ドル安をきっかけにテクニカル要因の買いが入って急伸したが、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて上げ一服となった。ただ米FOMCでは量的緩和の縮小(テーパリング)開始が発表され、景気回復見通しが強い。米主要株価指数が最高値を更新し、リスク選好の動きとなったことも支援要因である。1,005.2〜1,080.8ドルのレンジ相場を形成したが、今後発表される経済指標で景気の先行きに対する楽観的な見方が強まると、レンジを上放れる可能性が出てくる。ただ欧州で新型コロナウイルスの新規感染者が再び増加しており、慎重な見方が残ると、上値を抑える要因になるとみられる。

プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、4日のロンドンで20.77トン(前週末20.72トン)、ニューヨークで38.09トン(同38.11トン)、南アで13.35トン(同13.35トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、11月2日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万5,364枚となり、前週の1万4,902枚から拡大した。

ニューヨーク金は約2カ月ぶり高値も米国債の利回りを確認

ニューヨーク金12月限は米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて戻りを売られた。 量的緩和の縮小(テーパリング)開始が発表されたが、利上げを急がないとの姿勢が示された。また米雇用統計が事前予想を上回ったが、米国債の利回りが低下すると、買い戻されて急伸し、9月7日以来の高値1,820.1ドルを付けた。200日移動平均線(5日1,796.2ドル)を突破し、テクニカル面で改善した。ただ米国債の利回り低下は米短期金利先物市場で利上げの織り込みが行き過ぎていたことに対する調整であり、再び上昇すると、金の戻りを売られる可能性が出てくる。

11月8日からの週の注目ポイント

8日 景気動向指数(9月速報)
9日 国際収支・経常収支(9月) ☆☆
独貿易収支(9月)
独ZEW景況感指数(11月) ☆☆
米生産者物価指数(10月) ☆☆
10日 中国消費者物価指数(10月) ☆☆
中国生産者物価指数(10月) ☆☆
独消費者物価指数(10月確報) ☆☆
米消費者物価指数(10月) ☆☆☆
米新規失業保険申請件数 ☆☆
米財政収支(10月) ☆☆
11日 英国内総生産(7-9月期速報) ☆☆☆
英貿易収支(9月)
英鉱工業生産指数(9月) ☆☆
12日 ユーロ圏鉱工業生産(9月) ☆☆
米ミシガン大消費者信頼感指数(11月速報) ☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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