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2021-10-28 06:48:32

金はドル高が続くと圧迫要因に

2021/10/11
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は米CPIや米小売売上高などを確認

10月4日の週のニューヨーク金市場は、米債務上限引き上げ問題に対する懸念などを受けて堅調に推移した。予想以下の米雇用統計を受けて上値を伸ばしたが、ドル高をきっかけに上げ一服となった。中心限月となる12月限は9月22日以来の高値1,782.4ドルを付けた。米与野党の上院指導部が債務上限を12月上旬まで一時的に拡大する方針で合意し、当面のデフォルト(債務不履行)は回避された。ただ短期的な拡大であり、数週間後に協議を再開する必要がある。インフラ投資法案の行方も当面の焦点であり、今後の協議の行方を確認したい。

9月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比19万4,000人増となり、9カ月ぶりの小幅な増加にとどまった。事前予想の50万人増を大きく下回った。8月の雇用者数は当初の23万5,000人増から36万6,000人増へ上方改定された。9月の失業率は4.8%と、8月の5.2%から改善し、18カ月ぶりの低水準となった。米雇用統計が予想以下となったが、短期金利の期待を示すフェデラル・ファンド(FF)金利先物は米連邦準備理事会(FRB)が2022年11月または12月に政策金利を0.25%ポイント引き上げることを織り込んでおり、米雇用統計の発表前の水準と同水準となった。量的緩和の縮小(テーパリング)開始見通しも変わりないとみられている。今週は米消費者物価指数(CPI)や米小売売上高などの発表があり、経済指標を引き続き確認したい。

原油が2014年11月以来の高値を付け、インフレに対する警戒感が強い。石油輸出国機構(OPEC)プラスの追加増産見送りや需要増加見通しを受けて堅調となった。米10年債利回りは1.617%と6月4日以来の高水準となった。米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は、現行の米国内のインフレは需給両面の要因が寄与しているが、足元の価格変動の大半は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に関連しているため、時間が経てば弱まる可能性があると述べた。原油の動向とインフレに対する見方も確認したい。

中国の不動産部門に対する懸念も当面の焦点である。中国の不動産開発大手である中国恒大集団は資産売却が伝えられるなか、香港株式市場での取引が停止された。同社の主要株主である華人置業集団は株式を非公開化する計画を発表した。保有する中国恒大集団株の急落に伴う巨額損失見通しを理由の一つに挙げている。一方、格付会社フィッチ・レーティングスは花様年控股集団の信用格付けを「B」から4ノッチ引き下げ、「CCCマイナス」とした。同社は債務を返済できず、中国の不動産部門に対する懸念が広がっている。同業他社の社債の償還期限も控えており、今後の行方を確認したい。

10月8日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比1.49トン減の985.05トンとなった。米連邦準備理事会(FRB)の量的緩和の縮小(テーパリング)見通しを受けて投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、10月5日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは18万2,582枚となり、前週の16万8,399枚から拡大した。今回は新規買いが2,125枚、買い戻しが1万2,058枚入り、1万4,183枚買い越し幅を拡大した。

プラチナは1,000ドル台を回復

ニューヨーク・プラチナ10月限は、予想以下の米雇用統計などを受けて上値を伸ばし、8月4日以来の高値1,041.7ドルを付けた。米連邦準備理事会(FRB)の量的緩和の縮小(テーパリング)見通しに変わりはないが、景気回復見通しなどを受けて戻り高値を更新し、テクニカル面で改善した。ただ中国の不動産部門や電力不足に対する懸念が残っており、高値での買いが続くかどうかを確認したい。

プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、7日のロンドンで19.78トン(前週末19.63トン)、ニューヨークで38.11トン(同38.13トン)、南アで13.65トン(同13.66トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、10月5日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは5,515枚となり、前週の5,653枚から縮小した。

ニューヨーク金は安値修正局面も戻りを売られる

ニューヨーク金12月限は予想以下の米雇用統計を受けて9月22日以来の高値1,782.4ドルを付けたのち、ドル高を受けて上げ一服となった。インフレ懸念の高まりによる米国債の利回り上昇などを受けてドル高が進み、金ETF(上場投信)から投資資金が流出した。米雇用統計が予想以下となったが、米連邦準備理事会(FRB)の量的緩和の縮小(テーパリング)見通しに変わりはなく、投資資金の流出が続くと下値を試すことになりそうだ。今週は米消費者物価指数(CPI)や米小売売上高などの発表がある。

10月11日からの週の注目ポイント

11日 カナダ休場
12日 英雇用統計(9月) ☆☆
独ZEW景況感指数(10月) ☆☆
13日 機械受注(8月) ☆☆
中国貿易収支(9月) ☆☆
独消費者物価指数(9月確報) ☆☆
ユーロ圏鉱工業生産(8月) ☆☆
米消費者物価指数(9月) ☆☆☆
米FOMC議事録 ☆☆☆
米財政収支(9月) ☆☆
14日 香港休場
中国消費者物価指数(9月) ☆☆
中国生産者物価指数(9月) ☆☆
米生産者物価指数(9月) ☆☆
米新規失業保険申請件数 ☆☆
15日 米小売売上高(9月) ☆☆☆
米ニューヨーク連銀製造業景況指数(10月) ☆☆
米ミシガン大消費者信頼感指数(10月速報値) ☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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