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2021-10-17 18:44:40

金は堅調もリスク回避で上げ一服

2021/7/19
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は短期筋の買いとETFの売り

7月12日の週のニューヨーク金市場は、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が議会証言で慎重姿勢を示し、米国債の利回り低下から堅調となり、6月16日以来の高値1,835.0ドルを付けた。ただ新型コロナウイルスの感染再拡大からリスク回避のドル高に振れると、利食い売りなどが出て上げ一服となった。米FRB議長は議会証言で、量的緩和縮小の開始など、支援策の解除は「まだ先」との見解を示した上で、「景気回復が完了するまで」、FRBは金融政策を通じて経済に「強力な支援」を提供すると表明した。ただ27〜28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和の縮小(テーパリング)の議論をさらに進めると述べており、市場では年内の縮小開始が見込まれている。米10年債利回りは1.272%と1週間ぶりの低水準となった。一方、6月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比5.4%上昇と前月の5.0%から加速し、2008年8月以来の大幅な伸びとなった。米FRB議長はインフレ率の急上昇について、中古車価格など限定された分野にとどまっているとし、価格上昇は一過性だとの見通しを改めて示した。6月の米小売売上高は前月比0.6%増加し、予想外のプラスとなったが、7月の米ミシガン大消費者信頼感指数速報値はインフレ懸念を背景に80.8と前月確報値の85.5から大幅に低下し、5カ月ぶりの低水準となった。

今週は22日に欧州中央銀行(ECB)理事会がある。中期的なインフレ率目標を2%とする戦略見直しの結果を踏まえ、金融政策の方向性を示す「フォワードガイダンス」を変更する方針とした。一方、ニュージーランド(NZ)準備銀行とカナダ銀行は前週、量的緩和の縮小を決定した。NZ準備銀行は、政策金利のオフィシャルキャッシュレート(OCR)を0.25%に据え置く一方、大規模資産買い入れ(LSAP)プログラムに基づく追加的な資産購入を23日までに停止するとした。カナダ銀行は政策金利を過去最低水準に据え置く一方、量的緩和の縮小を決定した。またイングランド銀行金融政策委員会のソーンダーズ委員はインフレを指摘し、国債買い入れプログラムの中止を早期に決定する可能性があると述べた。各国中銀の金融政策は転換点を迎えている。

英国はイングランドでのマスク着用義務などの一連の新型コロナウイルス制限措置を19日にほぼ撤廃する。デルタ株の流行を受けて若い人を中心に増加し、16日の新規感染者は5万1,870人と1月半ば以来の高水準となった。ただワクチン接種が進んだことを受けて死者や重傷者は減少した。英政府は新型コロナウイルスとの共生路線を進めており、今後の行方を確認したい。一方、米保健当局者はデルタ株が世界で主流になっており、米国ではワクチン未接種者の間で死者が拡大していると警鐘を鳴らした。ロサンゼルス郡保健当局は15日、デルタ株の感染再拡大を受けてワクチン接種が完了したかどうかにかかわらず、屋内でのマスク着用を17日深夜から再度義務付けた。

7月16日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比11.64トン減の1,028.55トンとなった。米連邦準備理事会(FRB)の量的緩和の縮小(テーパリング)見通しなどを背景に投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、7月13日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは19万0,836枚となり、前週の18万2,821枚から拡大した。今回は新規買いが4,998枚、買い戻しが3,017枚入り、8,015枚買い越し幅を拡大した。

プラチナは戻り高値更新もリスク回避で上げ一服

ニューヨーク・プラチナ10月限は金堅調につれ高となり、6月16日以来の高値1,145.2ドルを付けたのち、リスク回避の動きを受けて上げ一服となった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の慎重姿勢が支援要因になったが、新型コロナウイルスの感染再拡大を受けてリスク回避の動きが出ると、1,100ドル前後に下落した。一方、米上院民主党トップのシューマー院内総務は、バイデン米大統領が超党派と合意した1兆2,000億ドル規模のインフラ投資法案について、上院で審議入りに向けた動議の採決を21日に実施すると表明した。インフラ投資法案の協議で景気回復期待が高まるかどうかも確認したい。

プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、15日のロンドンで19.30トン(前週末19.55トン)、ニューヨークで39.62トン(同39.62トン)、南アで15.68トン(同15.98トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、7月13日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万5,361枚買い越しとなり、前週の1万3,576枚から拡大した。

ニューヨーク金は堅調も200日移動平均線で上げ一服

ニューヨーク金8月限は、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が議会証言で慎重姿勢を示したことを受けて堅調となり、6月16日以来の高値1,835.0ドルを付けた。ただ新型コロナウイルスの感染再拡大を受けてリスク回避の動きが出ると、上げ一服となった。先物市場での短期筋の買いを受けて上値を試したが、200日移動平均線(16日1,836.1ドル)直前で上げ一服となった。米連邦準備理事会(FRB)の量緩和の縮小(テーパリング)見通しを受けて金ETF(上場投信)から投資資金が流出しており、ここを突破できなければ戻り売り圧力が強まる可能性が出てくる。今週は欧州中央銀行(ECB)理事会などがある。

7月19日からの週の注目ポイント

19日 英住宅価格指数(7月)
20日 消費者物価指数(6月) ☆☆☆
ユーロ圏国際収支(5月)
米住宅着工・許可件数(6月) ☆☆
21日 貿易収支(6月速報) ☆☆
22日 海の日
欧州中央銀行(ECB)政策金利発表 ☆☆☆
米新規失業保険申請件数 ☆☆
米中古住宅販売統計(6月) ☆☆
23日 スポーツの日
英小売売上高指数(6月) ☆☆
ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(7月速報) ☆☆
ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数(7月速報) ☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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