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2021-07-29 07:24:31

金は米FOMCで金融政策の見通しを確認

2021/6/14
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は1,900ドル台で投資資金の動向も焦点

6月7日の週のニューヨーク金市場は、米国債の利回り低下を受けて押し目を買われたが、中心限月となる8月限は1,906.2ドルで上げ一服となった。5月の米消費者物価指数(CPI)でインフレが示されたが、供給不足による一時的なものとの見方から米国債の利回りが低下した。米CPIは前年同月比5.0%上昇し、約13年ぶりの大幅な伸びを記録した。事前予想の4.7%上昇も上回った。ただ米国家経済会議(NEC)のファジリ副委員長は、世界のサプライチェーン(供給網)のボトルネックや一部製品の価格上昇は一過性で、今後数週間で解消するという見通しを示した。一方、今週は15〜16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和の縮小(テーパリング)の協議が開始される可能性がある。ただこれまでパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は、インフレは供給不足による一時的なものとの見方を示しており、低金利が継続されるとの見通しが繰り返されると、ドル安につながるとみられる。

欧州中央銀行(ECB)は定例理事会で、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の規模を予想通りに現行水準に維持することを決定した。ラガルドECB総裁は理事会後の記者会見で「今後3カ月は季節的要因を含め市場の状況に応じ、PEPPが兼ね備える柔軟性を活かしながら実施していく」と述べた。一方、ECBは今年の域内総生産(GDP)と物価の見通しを上方修正したが、同総裁は出口戦略の議論は時期尚早とした。

今週は17日のトルコの金融政策決定会合も確認したい。トルコのエルドアン大統領が1日に利下げを要求すると、トルコリラが急落し、最安値を更新した。同大統領は金利を引き下げれば投資の負担が軽減されるとの見方を示し、3月20日に金融引き締めに積極的だった中央銀行総裁を解任したのち、利上げを主張する第一副総裁、第二副総裁も3月30日、5月25日に解任した。4月と5月の金融政策決定会合で金利据え置きが決定されたが、1日の発言を受けて利下げが決定されると、トルコリラが急落し、通貨危機につながる可能性がある。2020年のトルコの金準備は134.5トン増したが、通貨危機となれば中銀の金買い付けが見送られるとみられている。

6月11日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比1.45トン増の1,044.61トンとなった。1,900ドル割れの押し目は買われた。ただ1,900ドル台で利食い売りが出やすく、今後の投資資金の動向を確認したい。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、6月8日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは20万9,387枚となり、前週の21万3,701枚から縮小した。今回は手じまい売りが45枚、新規売りが4,269枚出て、4,314枚買い越し幅を縮小した。

プラチナはレンジ内で軟調

ニューヨーク・プラチナ7月限は米消費者物価指数(CPI)の発表を控えて手じまい売りが出たことを受けて軟調となり、3月8日以来の安値1,127.0ドルを付けた。ただ米CPI発表後に米国債の利回りが低下したことを受けて下げ一服となった。欧州中央銀行(ECB)が今年の域内総生産(GDP)見通しを上方修正し、景気見通しに変わりはない。またインドでは新型コロナウイルスの変異株が猛威を振るったが、1日当たりの新規感染者が約10万人とピークの40万人超から減少し、7日に主要都市の経済活動が再開した。ワクチン接種が進むと、先行きに対する楽観的な見方が強まるとみられる。上海プラチナの出来高が増加し、中国勢の安値拾いの買いが入っており、プラチナETF(上場投信)も買い直されるかどうかを確認したい。

プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、9日のロンドンで19.21トン(前週末19.39トン)、10日のニューヨークで39.35トン(同39.35トン)、南アで15.96トン(同15.99トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、6月8日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは2万0,164枚買い越し(前週2万4,045枚)に縮小した。

ニューヨーク金は1,900ドル台で上値を抑えられる

ニューヨーク金8月限は、インフレは一時的との見方から押し目を買われたが、ドル安一服を受けて1,900ドル台で上値を抑えられた。5月の米消費者物価指数(CPI)でインフレが示されたが、供給不足による一時的なものとの見方から米国債の利回りが低下した。ただ今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和の縮小(テーパリング)の協議が開始される可能性もあり、ドルが買い戻されたことに上値を抑えられた。1,855.6〜1,919.2ドルのレンジを形成しており、テクニカル面ではどちらに放れるかが焦点である。

6月14日からの週の注目ポイント

14日 オーストラリア、中国、香港休場
ユーロ圏鉱工業生産(4月) ☆☆
15日 英雇用統計(5月) ☆☆
独消費者物価指数(5月確報) ☆☆
ユーロ圏貿易収支(4月)
米小売売上高(5月) ☆☆☆
米生産者物価指数(5月) ☆☆
米ニューヨーク連銀製造業景況指数(6月) ☆☆
米鉱工業生産・設備稼働率(5月) ☆☆
米企業在庫(4月)
対米証券投資(4月) ☆☆
米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目 ☆☆
16日 南ア休場
機械受注(4月) ☆☆
貿易収支(5月速報) ☆☆
中国小売売上高(5月) ☆☆
中国鉱工業生産(5月) ☆☆
英消費者物価指数(5月) ☆☆
米新規失業保険申請件数            ☆☆
米輸出入物価指数(5月)
米連邦公開市場委員会(FOMC)、政策金利発表 ☆☆☆
17日 日銀金融政策決定会合1日目 ☆☆
ユーロ圏消費者物価指数(5月確報) ☆☆☆
米新規失業保険申請件数 ☆☆
米フィラデルフィア連銀製造業景況指数(6月)   ☆☆
18日 消費者物価指数(5月) ☆☆☆
日銀金融政策決定会合、政策金利発表 ☆☆☆
英小売売上高指数(5月) ☆☆
ユーロ圏国際収支(4月)                  

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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