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2021-03-09 07:31:42

金は米国債の利回り上昇とドル高が圧迫

2021/1/18
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は安値拾いの買いが続くと下支えに

1月11日の週のニューヨーク金市場で、米国債の利回り上昇が一服したことが下支えとなったが、大規模な景気刺激策が発表されると伝えられると、再び利回りが上昇し、圧迫要因になった。中心限月となる2月限は1,864.05ドルで戻りを売られた。バイデン次期米大統領は14日、1兆9,000億ドル規模の追加経済対策案を発表した。現金給付は、前回の景気対策で支給した600ドルに加え、さらに1,400ドルを盛り込む。失業給付の上乗せは現在の週300ドルから同400ドルに引き上げ、9月まで延長する。発表された内容が事前に伝えられた内容と一致したことから、発表後はポジション調整の動きを受けて米国債の利回り上昇が一服したが、ドルの買い戻しが続いたことが金の圧迫要因になった。当面は20日のバイデン米大統領就任と議会での追加経済対策の可決・成立に向けた動きが焦点である。米民主党が上下両院で多数派を占めており、速やかに成立すると景気回復期待が高まることになりそうだ。

パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は、国内経済の状況が物価や雇用の目標からかけ離れているとし、資産買い取りの変更に関する議論は時期尚早という見方を示した。12月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は14万人減少し、8カ月ぶりに悪化した。事前予想の7万7,000人増加から予想外に減少した。長期金利が上昇したが、新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることを受けて労働市場が悪化した。また12月の米小売売上高は前月比0.7%減と落ち込みが続いており、景気の2番底に対する懸念が残っている。26〜27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では緩和的な姿勢が強調されるとみられる。一方、欧州諸国はロックダウン(都市封鎖)の延長を発表した。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は、一部のユーロ圏諸国が新たな制限措置を打ち出しているが、3月末までに解除され、ワクチン接種が進めば、今年の景気回復を見込むECBの予測に影響はないとの見方を示した。今週は21日にECB理事会がある。

米下院は13日、トランプ大統領の支持者が連邦議会議事堂に乱入した事件を巡り、反乱を扇動したとして大統領を弾劾訴追する決議案を採決し、賛成多数で可決した。米共和党のマコネル上院院内総務は、トランプ大統領を弾劾訴追する決議案が下院で可決されたことを受け、上院は弾劾裁判を開始すると発表した。ただ最終的な判決が下されるのはトランプ氏の任期終了後になるとしている。民主上院トップのシューマー院内総務は、トランプ氏が上院の裁判で「有罪」となれば、上院は大統領選再出馬を禁じる決議案について採決を実施するとした。

1月15日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比4.49トン減の1,177.63トンとなった。米国債の利回り上昇を受けて1,161.00トンまで減少したが、安値拾いの買いが入った。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、1月12日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは24万6,227枚となり、前週の27万9,318枚から縮小した。今回は手じまい売りが3万6,729枚、買い戻しが3,638枚入り、3万3,091枚買い越し幅を縮小した。

プラチナは景気回復期待で押し目を買われる

ニューヨーク・プラチナ4月限は、次期米政権の大規模な景気刺激策に対する期待から押し目を買われて堅調となり、1,130.0ドルまで戻したが、ドル高を受けて上げ一服となった。バイデン次期米大統領が1兆9,000億ドル規模の追加経済対策案を発表したが、事前に伝えられた内容と一致したことから、各市場でポジション調整の動きが出た。欧州諸国のロックダウン(都市封鎖)延長で短期的な景気の下振れリスクが残ることもプラチナの上値を抑える要因である。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は3月末までに制限措置が解除されるとの見通しを示しており、新型コロナウイルスの感染拡大の行方も確認したい。

プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、14日のロンドンで18.86トン(前週末18.86トン)、15日のニューヨークで39.44トン(同38.72トン)、南アで16.07トン(同16.07トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、1月12日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは2万7,459枚(前週2万7,622枚)に縮小した。

ニューヨーク金はレンジ相場を継続

ニューヨーク金2月限はドル安・インフレ見通しを受けて年明けに急伸し、昨年11月9日以来の高値1,962.5ドルを付けた。しかし、米国債の利回り上昇に加え、米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想外に減少し、リスク回避の動きとなったことを受けて1,900ドルの節目を割り込むと、テクニカル要因の売りが出て急落した。年明けの乱高下も1,767.2〜1,973.3ドルのレンジ内の動きとなり、テクニカル面で中立である。新型コロナウイルスのワクチン普及で中長期の景気回復期待が強いが、変異種により感染拡大が加速しており、短期的にはリスク回避の動きが警戒され、上値を抑える要因である。当面は20日のバイデン政権誕生に向けた動きも確認したい。

1月18日からの週の注目ポイント

18日 米国休場
中国国内総生産(10-12月期) ☆☆☆
中国小売売上高(12月) ☆☆
中国鉱工業生産(12月) ☆☆
19日 独消費者物価指数(12月確報) ☆☆
ユーロ圏国際収支(11月)
独ZEW景況感指数(1月) ☆☆
対米証券投資(11月) ☆☆
20日 日銀金融政策決定会合1日目 ☆☆
英消費者物価指数(12月) ☆☆
独生産者物価指数(12月)
ユーロ圏消費者物価指数(12月確報) ☆☆☆
カナダ銀行政策金利 ☆☆☆
21日 貿易収支(12月速報) ☆☆
日銀総裁記者会見 ☆☆☆
欧州中央銀行(ECB)政策金利 ☆☆☆
南アフリカ準備銀行政策金利 ☆☆☆
米住宅着工・許可件数(12月) ☆☆
米新規失業保険申請件数 ☆☆
米フィラデルフィア連銀製造業景況指数(1月) ☆☆
22日 消費者物価指数(12月) ☆☆☆
英小売売上高指数(12月) ☆☆
米中古住宅販売統計(12月) ☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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