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2020-10-30 05:09:12

金は米追加経済対策の協議などを確認

2020/10/12
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金はリスク選好の動きが続くと上値を伸ばす

10月5日の週のニューヨーク金市場は押し目を買われて堅調となり、期近12月限は9月21日以来の高値1,936.8ドルを付けた。新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領の症状が改善し、主治医は8日に治療が完了したと発表した。米大統領は10日にホワイトハウスで支持者に向けて演説し、週明けの12日から各地で選挙集会を再開する。15日に予定されていた第2回の大統領候補討論会は中止となった。実行委員会はオンライン開催にすると発表したが、米大統領はバーチャル形式になるなら参加しないと表明し、対面での開催を要求していた。テネシー州ナッシュビルで開く22日の討論会が最後になる。一方、米副大統領候補の共和党ペンス副大統領と民主党ハリス上院議員は7日夜のテレビ討論会で、米政権の新型コロナウイルス対応などを巡って論戦を繰り広げた。市場で目立って材料視されることはなかったが、視聴者数は5,790万人と過去2番目の多さだった。異例の混沌状態となった大統領候補討論会は7,300万人が視聴した。米大統領選の世論調査ではバイデン元副大統領が優勢であり、今後の行方を確認したい。市場では、バイデン元副大統領が勝利すれば大規模な景気刺激策が打ち出されるとの期待も出ている。
 米国の追加経済対策の合意期待が出ていたが、トランプ米大統領は追加経済対策の協議を大統領選挙後まで停止すると発表し、航空業界や中小企業向け支援金などの個別法案の可決を求めた。ただペロシ米下院議長がホワイトハウスが包括的な景気対策案で合意しなければ単独法案の通過はないと述べると、米政権は姿勢を転換し、1兆8,000億ドル規模の包括案を提示した。ただ意見の隔たりが大きく、米大統領選前の合意は難しいとの見方も出ている。
 欧州の新型コロナウイルス感染の第2波が拡大するなか、イタリアが非常事態宣言の期限を来年1月末まで延長したほか、ドイツとベルギーが感染拡大の抑制策を強化、フランスは新たな制限措置を導入すると発表した。世界保健機関(WHO)は8日、世界の新型コロナウイルス感染者が33万8,779人増加したと発表した。欧州での感染が再拡大するなか、1日当たりの感染者数は過去最高となった。欧州中央銀行(ECB)が公表した9月理事会の議事要旨で、新型コロナウイルスの感染拡大に起因する経済的な損害への対応に「自由裁量」を維持する必要があるとの見解が示された。また追加刺激策導入の用意が改めて強調された。米連邦準備理事会(FRB)もインフレ容認などの新戦略の方針を示し、低金利を長期間維持する見通しを示している。世界的な金融緩和が続くと、金の支援要因になる。今週は国際通貨基金(IMF)・世銀年次総会や20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議がある。マッキントッシュ米財務次官(国際問題担当)は、IMF・世銀年次総会で新型コロナウイルスの感染拡大からの景気回復支援策の継続を呼び掛けるとしている。
 10月9日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比4.09トン減の1,271.52トンとなった。米大統領が追加経済対策の協議を大統領選後まで停止すると発表し、リスク回避の動きとなったことを受けて投資資金が流出した。ただ米政権が姿勢を転換しており、投資資金が戻るかどうかを確認したい。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、10月6日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは24万8,587枚となり、前週の24万3,659枚から拡大した。今回は新規買いが4,816枚、買い戻しが112枚入り、4,928枚買い越し幅を拡大した。

プラチナはリスク選好や金堅調が支援

ニューヨーク・プラチナ1月限は戻りを売られる場面も見られたが、リスク選好の動きや金堅調を受けて押し目を買われた。欧州の新型コロナウイルス感染の第2波の拡大で先行き懸念が残ることが上値を抑える要因になったが、米国の追加経済対策の協議でリスク選好の動きが続くと、1日の戻り高値919.1ドルを突破する可能性がある。
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、6日のロンドンで18.69トン(前週末18.67トン)、8日のニューヨークで38.34トン(同38.34トン)、7日の南アで19.29トン(同19.32トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、10月6日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは8,595枚となり、前週の9,824枚から縮小し、2019年7月以来の低水準となった。新規売りが新規買いを上回った。

ニューヨーク金は戻り高値更新で堅調

ニューヨーク金12月限は押し目を買われて堅調となり、9月21日以来の高値1,936.8ドルを付けた。6日の戻り高値1,927.0ドルを突破し、テクニカル面で改善した。トランプ米大統領が追加経済対策の協議を大統領選後まで停止すると発表したが、個別法案の協議にペロシ米下院議長が抵抗すると、米政権が姿勢を転換し、包括案の協議に戻ったことから押し目を買われた。追加経済対策の協議が進むようなら、リスク選好の動きを受けて金は上値を伸ばすとみられる。今週は国際通貨基金(IMF)・世銀年次総会や20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議があり、新型コロナウイルス対策なども確認したい。

10月12日からの週の注目ポイント

12日 米国、カナダ休場
機械受注(8月) ☆☆
13日 中国貿易収支(9月) ☆☆
英雇用統計(9月) ☆☆
独消費者物価指数(9月確報) ☆☆
独ZEW景況感指数(10月) ☆☆
米消費者物価指数(9月) ☆☆☆
14日 ユーロ圏鉱工業生産(8月) ☆☆
米生産者物価指数(9月) ☆☆
15日 中国消費者物価指数(9月) ☆☆
中国生産者物価指数(9月) ☆☆
米新規失業保険申請件数 ☆☆
米輸出入物価指数(9月)
米ニューヨーク連銀製造業景況指数(10月) ☆☆
米フィラデルフィア連銀製造業景況指数(10月) ☆☆
16日 ユーロ圏消費者物価指数(9月確報) ☆☆☆
米小売売上高(9月) ☆☆☆
米鉱工業生産・設備稼働率(9月) ☆☆
米企業在庫(8月)
米ミシガン大消費者信頼感指数(10月速報値) ☆☆
対米証券投資(8月) ☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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