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2020-09-20 17:21:56

金はドル高が続くと調整局面を継続

2020/9/7
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金はECB理事会などを確認

8月31日の週のニューヨーク金市場は米連邦準備理事会(FRB)のインフレ容認などが支援要因になったが、欧州中央銀行(ECB)がユーロ高に対する懸念を示し、ドルが買い戻されたことを受けて上げ一服となった。期近12月限は8月19日以来の高値2,001.2ドルを付けたのち、1,921.6ドルまで下落した。ユーロは1.20ドル、金は2,000ドルの節目を達成し、利食い売りが出やすいことも上値を抑える要因になった。米経済指標はまちまちの内容となった。8月の米ISM製造業景気指数は56.0と前月の54.2から上昇し、2018年11月以来の高水準となった。新規受注指数が大きく伸び、3カ月連続で上昇した。ただ米ISM非製造業総合指数(NMI)は56.9と前月の58.1から低下した。景気回復の遅れに対する懸念から米株価が急落し、警戒感も出ている。米地区連銀経済報告(ベージュブック)では経済活動は8月下旬にかけて小幅ながら拡大し、雇用はおおむね増加したが、成長は一部地域で引き続き停滞したとの見方が示され、米経済の先行き懸念が残っている。一方、8月の米雇用統計は事前予想を上回った。非農業部門雇用者数は137万1,000人増となり、前月の173万4,000増から伸びが鈍化した。ただ4カ月連続で増加し、再雇用が進んでいる。事前予想は135万人増。失業率は8.4%と前月の10.2%から低下した。事前予想は9.8%。新型コロナウイルスの感染拡大が続き、労働市場の回復は鈍化している。回復ペースを上げるには、少なくとも米議会で追加経済対策の協議をまとめる必要があるとみられている。
米金融当局者のインフレ要因や低金利長期化見通しなど新戦略に関する発言が目立った。クラリダ米FRB副議長は新たに導入した金融政策アプローチについて、失業率が低いだけでは利上げする理由にならないとした。またブレイナード米FRB理事は、新型コロナウイルス感染拡大の影響克服に向け、「向こう数カ月」に新たな措置を打ち出し、雇用最大化と物価目標柔軟化に向けた新戦略の実現を図る必要があるとの考えを示した。新たな措置は11月の米大統領選後になるとみられており、15〜16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では新戦略の協議が続き、新たな措置は見送られることになりそうだ。一方、英フィナンシャル・タイムズ(FT)は、欧州中央銀行(ECB)の高官がユーロ高を懸念していると報じた。フィリップ・レーンECB専務理事は、ユーロ相場は金融政策に大きくかかわる重要な問題と発言し、ユーロ高をけん制した。またECB高官はユーロ高が継続すれば、ユーロ圏の輸出が抑制され、さらなる金融刺激策を導入する必要に迫られると述べた。今週は10日にECB理事会があり、ユーロ高をけん制する動きが出るかどうかも確認したい。
9月4日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比1.46トン減の1,250.04トンとなった。ドル安一服を受けて投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、9月1日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは23万0,796枚となり、前週の22万1,038枚から拡大した。今回は新規買いが4,559枚、買い戻しが5,199枚入り、9,758枚買い越し幅を拡大した。

プラチナは900ドル付近で下げ止まる

ニューヨーク・プラチナ期近10月限は8月19日以来の高値970.5ドルを付けたのち、ドル安一服や金反落を受けて戻りを売られた。複数の支持線を割り込み、7月21日以来の安値882.6ドルを付けた。ニューヨークの指定倉庫在庫が増加し、実需筋の戻り売り圧力が強い。欧州中央銀行(ECB)がユーロ高に対する懸念を示し、ドル安が一服したことや、景気回復の遅れに対する懸念から株価が急落したことも圧迫要因である。ただ米連邦準備理事会(FRB)のインフレ容認などでドル安見通しが強いことが下支え要因である。上海プラチナの出来高が高水準で推移し、900ドル割れの水準は割安とみられ、安値拾いの買いが続くと、下値は限られるとみられる。
プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、28日のロンドンで18.65トン、4日のニューヨークで37.50トン(前週末36.48トン)、3日の南アで19.30トン(同19.30トン)となった。ニューヨークで安値拾いの買いが入った。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、9月1日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万9,455枚となり、前週の1万9,913枚から縮小した。新規売りが新規買いを上回った。

ニューヨーク金は調整局面を継続

ニューヨーク金12月限は8月19日以来の高値2,001.20ドルを付けたのち、ドル安一服を受けて戻りを売られて軟調となった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)のインフレ容認などが支援要因となったが、欧州中央銀行(ECB)がユーロ高に対する懸念を示し、ドルが買い戻されたことが圧迫要因になった。ただ8月の米雇用統計が事前予想を上回ったが、ドルの戻りは売られ、ドル安見通しに変わりはない。今週はECB理事会があり、ドル高に対する懸念が残ると、金の上値を抑える要因になりそうだ。

9月7日からの週の注目ポイント

7日 米国、カナダ休場
中国貿易収支(8月) ☆☆
独鉱工業生産指数(7月) ☆☆
8日 国内総生産(4-6月期2次速報) ☆☆☆
国際収支・経常収支(7月) ☆☆
ユーロ圏国内総生産(4-6月期確報) ☆☆☆
9日 中国消費者物価指数(8月) ☆☆
中国生産者物価指数(8月) ☆☆
カナダ銀行政策金利発表 ☆☆☆
10日 機械受注(7月) ☆☆
金融政策理事会(ECB) ☆☆☆
米新規失業保険申請件数 ☆☆
米生産者物価指数(8月) ☆☆
11日 独消費者物価指数(8月確報) ☆☆
英鉱工業生産指数(7月) ☆☆
米消費者物価指数(8月) ☆☆☆
米財政収支(8月) ☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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