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2021-12-04 01:17:13

金はドル安一服で調整局面に

2020/8/11
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は新型コロナウイルスの感染拡大で景気見通しも確認

8月3日の週のニューヨーク金市場は米労働市場の回復鈍化によるドル安などを受けて急伸し、期近12月限が一代高値2,089.2ドルを付けた。7月の全米雇用報告によると、民間部門雇用者数が16万7,000人増と前月の431万4,000人増から増加幅が急減した。事前予想の150万人増も下回った。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて労働市場の回復が鈍化した。米10年債利回りが0.505%まで低下するなか、ドル指数は2018年5月以来の安値92.52を付けた。一方、7月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が176万3,000人増となった。前月の479万1,000人増から鈍化したが、事前予想の160万人増を上回った。また失業率は10.2%と、前月の11.1%から改善した。米議会での追加経済対策の協議がまとまるとの期待感からドル安が一服し、金ETF(上場投信)に利食い売りが出ており、目先は調整局面になるとみられる。また7月末で失業給付上乗せが失効したが、トランプ米大統領が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の支援策を継続させる大統領令に署名したこともドルを買い戻す要因である。失業給付上乗せや学生ローンの支払い延期、立ち退き延期、給与税支払い猶予の暫定措置などが盛り込まれた。
世界中の新型コロナウイルス感染者は2,000万人を突破し、死者は73万人を超えた。米国、ブラジル、インドの感染者数が全体の半数以上を占めた。ドルが買い戻されれば金は利食い売り主導で調整局面を迎えるが、新型コロナウイルスの感染拡大が続くと、各国中銀の量的緩和や各国政府の景気刺激策による大量の資金投入が金価格を押し上げる要因になるとみられる。米ギリアド・サイエンシズが「レムデシビル」を新型コロナウイルスの感染治療薬として新薬承認申請を行い、期待感もあるが、ワクチンが開発され、収束の兆しが見られるまでは先行き不透明感が残る。
また米中の対立が続いていることも金の支援要因である。トランプ米大統領は、中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)傘下の短編動画投稿アプリ「Tiktok(ティックトック)」について、米マイクロソフトによる買収に反対しないと述べ、買収が実現しなければ9月15日付でティックトックの米国内での利用を禁止すると表明した。個人情報が盗まれていることが背景にある。米上院は、ティックトックを連邦政府職員が政府支給の端末で利用することを禁止する法案を全会一致で可決した。また米財務省が香港の自治侵害などを理由に香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官を含む11人を制裁対象にしたと発表すると、中国は米共和党議員を含む米国人11人に制裁を科した。
8月10日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は7月31日比20.16トン増の1,262.12トンとなった。ドル安や新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念などを受けて投資資金が流入したが、7日に5.84トン減少し、利食い売りも出た。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、8月4日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは23万8,746枚となり、前週の23万6,801枚から縮小した。今回は新規買いが9,259枚、新規売りが7,314枚出て1,945枚買い越し幅を拡大した。

プラチナはドル安や株高が支援

ニューヨーク・プラチナ期近10月限はドル安や株高を受けて堅調となり、1月21日以来の高値1,035.5ドルを付けた。米雇用統計発表後のドル高を受けて上げ一服となったが、株高などを背景に押し目は買われた。米議会で追加経済対策の協議がまとまるとの期待感から株高に振れており、リスク選好の動きが続くと、プラチナは堅調に推移するとみられる。ただ新型コロナウイルスの感染拡大で景気の先行き懸念が残っており、1,000ドル台で上値を伸ばせるかどうかが当面の焦点である。
プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、6日のロンドンで18.39トン(前週末17.59トン)、7日のニューヨークで32.39トン(同31.24トン)、6日の南アで19.54トン(同19.55トン)となった。テクニカル面で改善し、欧米で増加した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、8月4日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万9,506枚となり、前週の2万2,412枚から縮小した。新規売りが新規買いを上回った。

ニューヨーク金はドル安一服で調整局面に

ニューヨーク金12月限は米労働市場の回復鈍化によるドル安などを受けて急伸し、一代高値2,089.2ドルを付けた。ただ7月の米雇用統計が事前予想を上回ると、ドル安が一服し、利食い売りなどが出て調整局面を迎えた。米議会での追加経済対策の協議がまとまるとの期待感もドルを買い戻す要因となっており、ドル高が進むと、金は調整局面が続くとみられる。ただ新型コロナウイルスの感染拡大が続き、景気の先行き懸念が残っており、手じまい売り一巡後の押し目は買われる可能性が高い。

8月10日からの週の注目ポイント

10日 日本休場 11日 国際収支・経常収支(6月)
英雇用統計(7月) ☆☆
独ZEW景況感指数(8月) ☆☆
米生産者物価指数(7月) ☆☆
12日 NZ準備銀行政策金利公表 ☆☆☆
英国内総生産(4-6月期速報値) ☆☆☆
英鉱工業生産指数(6月) ☆☆
ユーロ圏鉱工業生産(6月) ☆☆
米消費者物価指数(7月) ☆☆☆
米財政収支(7月) ☆☆
13日 独消費者物価指数(7月確報) ☆☆
米新規失業保険申請件数 ☆☆
米輸出入物価指数(7月)
14日 中国小売売上高(7月) ☆☆
中国鉱工業生産(7月) ☆☆
ユーロ圏国内総生産(4-6月期改定) ☆☆☆
米小売売上高(7月) ☆☆☆
米鉱工業生産・設備稼働率(7月) ☆☆
米企業在庫(6月)
米ミシガン大消費者信頼感指数(8月速報値) ☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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