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2020-08-07 21:55:03

金は押し目買いもドル安一服に上値を抑えられる

2020/7/20
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は新型コロナウイルスの感染拡大が支援

7月13日の週のニューヨーク金市場は、期近8月限の1,800ドル割れの押し目を買われたが、リスク選好のドル安が一服すると、1,819.5ドルで上げ一服となった。新型コロナウイルスの感染拡大が続いているが、ワクチン開発に対する期待感から株高となり、リスク選好のドル安が金の下支え要因になった。金ETF(上場投信)に投資資金が流入し、押し目買い意欲が強い。米製薬大手ファイザーと独バイオ医薬ベンチャーのビオンテックが共同開発するワクチンは、年末までに承認申請に向けた準備が整う見通しとなった。また米モデルナは、ワクチンの初期段階の臨床試験で治験患者の45人全員に抗体ができたと発表した。米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は、米国は年末までに新型コロナウイルスのワクチンを開発する目標を達成できると述べた。ただ世界の感染者や死者は引き続き増加しており、景気回復が遅れるとの懸念も強い。米新規失業保険申請件数は130万件と前週の131万件から減少した。しかし、事前予想の125万件を上回り、高水準で推移しており、労働市場の回復が遅れるとの見方から、リスク選好の動きが一服すると、金に手じまい売りが出て上げ一服となった。今後の感染拡大の行方と各国の経済指標を確認したい。

欧州中央銀行(ECB)理事会では主要な政策変更を見送り、新型コロナウイルスへの緊急対策の債券購入プログラムの買い取り枠を維持した。ラガルドECB総裁は回復規模の見通しについて不確実性の高い状態が続いていると述べ、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の買い入れ枠を全て利用するとした。一方、欧州連合(EU)首脳は、経済の立て直しに向け、欧州委員会が提案した7,500億ユーロの復興基金案を巡って協議したが、意見がまとまらず、先行き懸念が出ている。ミシェルEU大統領は返済不要の補助金を5,000億ユーロから4,000億ユーロに引き下げることを提案しており、協議の行方を確認したい。ユーロ安に振れると、金の上値を抑える要因になる。

トランプ米大統領が、香港への優遇措置を撤廃する大統領令や香港民主派弾圧の責任を負う中国当局者に制裁を科す法案に署名し、米中の対立の行方も当面の焦点である。中国政府は、香港を巡って米当局者やエンティティーへの制裁を実施すると発表した。また米政府が新疆ウイグル自治区での人権侵害に制裁を科すと発表したことに対し、米国の複数の当局者・組織に制裁を科すと表明した。一方、ポンペオ米国務長官は、南シナ海の海底資源を巡る中国の権利主張は「違法」だと述べ、同海域における中国の行動を批判した。また米連邦通信委員会(FCC)は中国の華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)を米国市場から排除する取り組みを進めている。

7月17日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比6.43トン増の1,206.89トンとなった。新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念やリスク選好のドル安を受けて投資資金が流入した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、7月14日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは26万2,428枚となり、前週の26万7,358枚から縮小した。今回は手じまい売りが6,825枚、買い戻しが1,895枚出て4,930枚買い越し幅を縮小した。

プラチナはレンジ相場を継続

ニューヨーク・プラチナ期近10月限は金堅調やドル安が下支えになったが、新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念などに上値を抑えられた。5月下旬以降、798.0〜931.8ドルのレンジで方向性を模索している。中国の自動車販売回復や米国の生産回復が下支え要因だが、景気の先行き懸念から戻り場面では高値での買いが見送られた。またニューヨークの指定倉庫在庫が増加し、実需筋の売り圧力が強いことも上値を抑える要因である。新型コロナウイルスのワクチン開発に対する期待感も出ているが、ワクチンが利用可能になるのは年末とみられており、積極的に仕掛ける向きは少ないとみられる。
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、13日のロンドンで16.64トン(前週末16.64トン)、17日のニューヨークで29.05トン(同28.32トン)、16日の南アで19.28トン(同19.25トン)となった。ニューヨークと南アで増加し、安値拾いの買いが入った。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、7月14日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万6,304枚となり、前週の1万7,315枚から拡大した。手じまい売り・新規売りが出た。

ニューヨーク金は新たなレンジを形成

ニューヨーク金8月限は新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念が残るなか、1,800ドル割れの押し目を買われたが、リスク選好のドル安が一服すると、上げ一服となった。一代高値1,829.8ドルを付けたのち、調整局面を迎えたが、1,791.1ドルで押し目を買われ、新たなレンジを形成した。世界で新型コロナウイルスの感染拡大が続き、景気の先行き懸念が残っている。各国中銀の量的緩和や財政刺激策が続く見通しであり、金ETF(上場投信)に逃避買いが入りやすい。レンジ上放れとなれば1,850ドルの節目を目指すことになりそうだ。

7月20日からの週の注目ポイント

20日 日銀金融政策決定会合議事要旨 ☆☆☆
貿易収支(6月速報) ☆☆
ユーロ圏国際収支(5月)
21日 消費者物価指数(6月) ☆☆☆
22日 米住宅価格指数(5月)
米中古住宅販売統計(6月) ☆☆
23日 海の日
米新規失業保険申請件数 ☆☆
南ア準備銀行政策金利発表 ☆☆☆
24日 スポーツの日
ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(7月速報) ☆☆
ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数(7月速報) ☆☆
米新築住宅販売(6月) ☆☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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