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2024-03-29 05:50:45

金は中国の新型肺炎の感染拡大が支援

2020/1/27
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は第1段階の米中の通商合意発効後の経済指標が焦点

1月20日の週のニューヨーク金市場は、国際通貨基金(IMF)が世界経済の減速見通しを示し、底堅く推移すると、中国の新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念からリスク回避の動きとなったことを受けて上値を伸ばした。米国で2人目の感染者が確認されると、上値を伸ばし、期近4月限は8日以来の高値1,581.6ドルを付けた。当面は中国の新型肺炎の行方が焦点である。湖北省武漢市で昨年12月、原因不明の肺炎患者が報告された。同省は隠ぺいしたが、北京に知られると、習近平国家主席は1月20日に肺炎感染の拡大防止徹底を指示し、公式に発表された。感染源は養殖されているタケネズミや海鮮市場の野生動物が疑われている。中国健康当局は新型肺炎による国内での死者が26日時点で56人、感染者が2,051人に達したと発表した。タイ、韓国、日本、台湾、米国、シンガポールでも感染者が確認された。フランスでも新型肺炎の感染2例が確認され、欧州で初のケースとなった。週末には米国内で3人目の感染者を確認した。中国は10都市で公共交通機関の運行を停止したが、春節(旧正月)の大型連休による民族大移動でさらなる感染拡大は避けられないとみられている。中国政府は25日、海外への団体旅行を27日から全て禁止するとし、移動制限措置を拡大した。また春節の連休が2月2日まで3日間延長されるとした。2003年春のSARS(重症急性呼吸器症候群)では7カ月後に終息するまで8,098人が感染し、774人が死亡した。中国が情報公開に後ろ向きだったことも感染拡大の一因となった。今回は情報が公開されたが、SARSよりも潜伏期間が長いことから封じ込めは厄介との見方が出ている。世界保健機関(WHO)は23日の緊急委員会で、「国際的な公衆衛生上の緊急事態と判断するには時期尚早」との判断を下しており、今後の感染拡大の行方を確認したい。

国際通貨基金(IMF)は20日に発表した世界経済見通し(WEO)で、2020年の成長率を3.3%とし、昨年10月時点の予想から0.1%下方修正した。米中が第1段階の通商合意に達したことで底入れする兆しが示されたが、ゲオルギエバ専務理事は「まだ転換点には達していない」とした。インドを含む新興国の経済が予想よりも減速すると予想された。また中東情勢の緊迫化に加え、オーストラリア・アフリカの森林火災の影響が指摘された。今回の新型肺炎で景気に悪影響が出ると、転換点は遅れることになりそうだ。一方、ムニューシン米財務長官は中国との第2段階の通商合意について、制裁関税が全面的に撤廃されることにはならないとの見方を示した。関税撤廃は早くても米大統領選後になるとみられており、米国が3,700億ドル相当の中国製品に対する関税を維持することで世界経済の減速懸念が残っている。

欧州中央銀行(ECB)は定例理事会で主要政策金利を据え置くとともに、物価目標を含む政策戦略の検証を開始したと明らかにした。ラガルド総裁は理事会後の会見で、戦略検証の期間は約1年を見込んでいるが、ずれ込む可能性もあると指摘した。景気認識については、成長リスクが下向きと表明しており、ユーロ安につながった。ただ緩和的な金融政策が続くとの見通しが金の下支え要因である。

1月24日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比1.76トン増の900.58トンとなった。中国の新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念を受けてリスク回避の動きとなり、投資資金が流入した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、1月21日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは31万7,695枚となり、前週の31万9,235枚から縮小した。今回は手じまい売りが2,016枚、買い戻しが476枚入り、1,540枚買い越し幅を縮小した。

【プラチナはパラジウム急騰もドル高・株安に上値を抑えられる】

ニューヨーク・プラチナ期近4月限は、パラジウム急騰が支援要因となる場面も見られたが、パラジウムに利食い売りが出たことやドル高・株安に上値を抑えられた。ただ1,000ドル割れでプラチナETF(上場投信)に押し目買いが入り、下支え要因になった。パラジウム3月限は23日に一代高値2,427.00ドルを付けたのち、上げ一服となった。踏み上げが一巡したことからリースレート(貸出金利)上昇が一服し、利食い売りが出たことに上値を抑えられた。ただリースレート1カ月物は23日時点で28.25%と高水準であり、供給ひっ迫が解消しなければ利食い売り一巡後に再び上値を試すとみられる。パラジウムとの価格差拡大からプラチナも買われると一段高となる可能性がある。

プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、1月23日のロンドンで18.07トン(前週末17.90トン)、ニューヨークで23.43トン(同23.28トン)、24日の南アで31.73トン(同31.76トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、1月21日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは6万7,391枚となり、前週の6万4,525枚から拡大し、過去最高を更新した。新規買い・買い戻しが入った。

ニューヨーク金は新型肺炎によるリスク回避が支援

ニューヨーク金4月限は、中国の新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念などを受けて堅調となり、8日以来の高値1,581.6ドルを付けた。米中の関税撤廃が米大統領後になるとの見方や、欧州中央銀行(ECB)の緩和的な金融政策に対する見方も支援要因である。金ETF(上場投信)に投資資金が戻っており、引き続き買われると、1,600ドルの節目を目指す可能性が出てくる。中国は10都市で公共交通機関の運行を停止したが、感染拡大が続いており、リスク回避の動きから金は堅調に推移することになりそうだ。

1月27日からの週の注目ポイント

27日 中国、香港、オーストラリア休場
独ifo景況感指数(1月) ☆☆
米新築住宅販売(12月) ☆☆☆
28日 中国、香港休場
米耐久財受注(12月) ☆☆
米ケース・シラー住宅価格指数(11月)  ☆☆
米消費者信頼感指数(1月)
米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目
29日 中国休場
米中古住宅販売仮契約指数(12月) ☆☆
米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利発表 ☆☆☆
30日 中国休場
英中銀(BOE)政策金利発表 ☆☆☆
独消費者物価指数(1月速報) ☆☆
米国内総生産(10-12月期速報値) ☆☆☆
31日 失業率(12月) ☆☆
鉱工業生産指数(12月速報) ☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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